初めての
18歳になる17歳の冬だった。
斉藤はこう話す。
「15000円お客から取って、9000円は手取りね。6000円は貰うよ。でもこれでも待遇良いからね!」
何が何だか分からなかったが、要するに今でいう「援助交際デリバリーヘルス」だ。
股を開く事に抵抗等なかった私は、承諾した。
「じゃあ女の子迎えに行くから~」
車を走らせると、煌びやかな女の子が二人いた。
身にまとっているのはブランド物ばかり。正直羨ましかった。
「初めての子?よろしくね~!」
「よろしくお願いします…」
「じゃあ事務所向かうよ~」
向かった先は、ただのマンションだった。
ここが事務所…?普通にそういうものなの?疑問だらけだったが、初めてなので何も分からない。
「渚~お客つくから準備して!」
えっえっえっ!と戸惑いながら、とりあえずバッグを持って車に乗り込む。
「あのソフトバンクの近くにあるホテルの402号室だから!」
「は、い…」
何が何だかわからないが、斉藤は何個か携帯を持ち、出会い系で「援」だと売りに出し女の子に成りすます。そして男を釣ってホテルに入れて待機させ、女の子が来るのを待つシステムのようだった。