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青春18勇者  作者: 天川 榎
第3章:魅惑の森 ジャモリスカ
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第25話~戦え!未来のために~

「という訳で、あなた方には是非我々『下着保守派』に加勢して欲しいのじゃ」

「いや・・・・・・、そう突然言われても困るんですよね」

 この依頼は引き受けるべきなのか。しかし今の状況が状況だ。既に服などは回収され、強制的にブーメランパンツ・ビキニの格好にさせられている。このままでは『下着保守派』のこの村長の言われるがままの状況を構築されてしまっている。

 だが待て。私たちのそもそもの目的は何だ?街のボスを倒し、魔王と戦う権利を得ることではないか?この街にもボスとやらが目の前に・・・・・・

「居るじゃん、ボス」

「今頃気づいたの?」

 セレジアのしたり顔が鼻につく。

「でも、その人が本当に村長かっていう保証はどこにもないよぉ」

 ミツキが真剣な表情を浮かべ、語り出した。

「珍しく正論言うな、お前」

「えっへん」

「それで威張られても」

 困ったものだ。いわゆるボスという存在が今この街には二人存在する。どちらを倒せばよいものか。まあ、ここでいくら考えても無駄なことだ。この戦いに身をゆだねて、その中で判断しよう。

「分かりました。協力しましょう」

「本当ですか!?」

 村長は目を丸くし、私の膝にすがりつく。

「ただし、条件があります」

「何ですか?」

「もし、あなたの勢力が勝利した場合、村長の座を明け渡してはくれませんか?」

 その言葉に、思わず村長から息が漏れ出す。

「それは、どういう意味ですかな?」

「言葉通りの意味です」

 村長は黙考し始めた。

「・・・・・・ちょっと、いくら何でも話が急過ぎない?」

 セレジアが私の耳元で囁く。耳にかかる息がこそばゆい。

「どちらにせよ倒す相手なんだ。最初に話しておいて相手の出方を見なきゃ」

「相手がそのまま従うか、それとも反抗するか」

 三人に緊張が走る。村長の一挙手一投足が気になって仕方ない。

「分かった」

 突如、村長の重たい口が開いた。

「受け入れよう。もし我が村が勝ったなら、村長の座をそなたに譲ろう」

 村長の言葉に側近が慌てふためく。

「静まれ!!」

 村長の怒号が飛ぶ。

「こやつらに賭けてみようではないか。この村の未来を。これだけの覚悟がおありのようだ。任せてみようじゃないか」

 村民の声が、一気に歓声に変わる。

「そなたたちに預けたぞ。ブーメランパンツとビキニの誇りを守るのじゃ」

「「「はい!!!」」」



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