74話
74話
* * *
何だ……これは?
怠惰な浪人生のためのサプライズ隠しカメラ?
江原道流刑監禁予行体験?
みんな私を江原道に閉じ込めようとビッグピクチャーを描いているんじゃないか?こいつら実はグルなんじゃないの?
キョン・ジオが深刻そうに眉をひそめた。
パタパタ。
大きなネズミ色の僧服に閉じ込められた姿は童子僧そのものだった。
「ちょっと、じっとしてて。」
「ちっ」
隣で急に小言を言うグミの囁き。
ジオは納得がいかなかった。足が痺れすぎた。ちぇっ。この膝がどんな膝だと思ってるんだ、ああ?
「今誰の膝を跪かせているのか分かったら、そりゃあ、びっくり仰天してひっくり返るぞ、このお坊さんたちめ」
ぴしっ!
「摩訶般若波羅蜜」
「ま、摩訶般若波羅蜜……」
托鉢の時間。
ジオはぎこちなく器を持ち上げた。ボヒョンが警策を一度打つたびに、立ち上がって配膳する僧侶たち。
そうやって何かが来るには来るんだが……全然来た気がしない。ナムル、キュウリ、レンコンが数切れ。しかも。
「洗い物をする水とご飯をなぜ同時にくれるんだ?」
たくあんで拭いて、水ですすいで、それまで飲めってか。もしもし、すみません。
「ジオ菩薩様。器は口に近づけて、食べ物を噛む姿を見せないようにしてください」
「……はい」
「家に帰りたい」
【あなたの聖約星、「運命を読む者」様が、おい、この坊主頭ども、うちの子があんなことしてたら泣くだろうがとカンカンに怒っています。】
キョン・ジオが世界で一番悲しい顔でレンコンをもぐもぐした。
肉のおかずが恋しい。
俗世にどっぷり浸かった衆生にとって、修行の道はひどく過酷だった。
「はあ……くそ、気が狂いそう」
そして、ここがジオと全く相性が合わないという事実は、夜になるとほぼ確認射殺レベルだった。
ドーン、バタバタ、ドーン。
障子戸が騒がしくガタガタ揺れた。
強く吹く山風のせいだ。眠れずに天井をじっと見ていたジオが、むっくりと起き上がった。
寝床が変わったせいか何なのか。
敏感になった寝耳のせいで眠るのも無理だろうと思い、月見でもしてみようという腹だった。
雪岳月溪寺。
月が抜けた渓谷の寺。
ここは雪岳山の中でも非常に奥深い、うっそうとした場所に位置していた。
険しく、見つけるのも難しいので、覚悟を決めた者でなければ見つけられずに帰ってしまうのが常だ。
パチッ、パチ!
しかし、こちらとは関係のない話だ。
僧服がひらめいた。山客を遮る巨岩の間を、ジオは軽々と空中を歩いた。
【特性、「キャットパルクール」が活性化されます。】
「景色最高」
奥に行けば行くほどそうだった。
人影が少ないせいか、人の手が加わっていない渓谷ではほとんど光が放たれている。
月の影が水面に映るのもそうだし、周囲も華やかなのがまるで小さな天の川でも移してきたかのようだった。
「まるで星みたい」
【聖約星、「運命を読む者」様が、まあ、星の墓場だから間違ったことでもないと言って頷いています。】
「何のことだ?」
説明を続ける聖約星のメッセージが連続で浮かび上がった。彼が言った。
聖約星に上がれなかった英霊、名前を認められず、星の座から脱落したものたち。
行く場所を失った彼らは星界を彷徨い、結局自分が生まれた土地に再び降りてくる。
空に近い場所、また月光が最もきれいに降り注ぐ場所に集まって……月が出ると、月の影に溶け込んでしばらく星になったり、また月が沈むと再び大地に眠るのだった。
そうして「星の墓場」。
彼らが眠る場所がまさにこの月溪だと、ジオだけの星様が囁いた。
「ふむ……そうですか……」
何かすごく壮大だけど……。
他人より感受性がやや劣る浪人生は、ただただ無関心だった。
片足立ちでぶつぶつ言う。
「ただの星の光が反射したんじゃないの?科学的に十分に説明できるような現象に意味を付与しすぎじゃない?」
【時間が早いからまだ全部起きてないからそう見えるのかもしれないけど、いや、ちょっと、あなた様は魔法使いで合ってるのかと「運命を読む者」様が呆れています。】
【だから美大の実技もずっと落ちるんじゃないかと、どうして若い子がロマンというものがないのかと聖約星が舌打ちしています。】
「な、何!」
人のアキレス腱を突くなんて、このクソ星が!
ジオがまさにむきになろうとした瞬間だった。耳元で強制聖痕開門を知らせる音が鳴り響く。
【直接見れば分かるだろう。】
【特別目線合わせサービスだ。】
よく見ておけ。
共鳴するような彼の声が響き。
ザーーッ、カーッ!
何か無形の偉大な手が大地をポンと叩くようだった。
「ああ……」
キョン・ジオは感嘆した。
星たちの満開。
そうとしか表現できない絶景だった。
渓谷を包むように位置する茎たち。目立たず、蕾だけだった、月見草に似たそれらが一瞬にして同時に咲き始める。
パチ!と弾けるように咲いたその中から浮かび上がる星の光。
風が吹くと波打つ。
星の波だった。
「……イベントのスケール、ヤバすぎ」
ジオは静かにその星の群れの中を歩いた。歩くたびに星の光が彼女のボブカットをかすめた。まるで夢の中を歩いている気分だった。
その時。
「あれ……まだ咲く時間じゃないのに……?」
ガサガサ。
戸惑った声。興ざめするには十分だった。ジオが振り返った。
先客がいることに、その人もその時初めて気づいたようだった。全身が揺れるほど慌てふためき、すぐに警戒を解く。
「なんだ、子供じゃないか」
……?
こいつ、何だ?
初対面の人間のいきなりの見下し。キョン・ジオ(浪人生/早生まれの20歳/童顔)はあっけにとられた。いや、今誰が誰を見て?
「あの、どう見てもそちらの方が子供っぽいけど?」
「ああ、そう?君、いくつ?」
「はあ、何だ、初対面でいきなりタメ口かよ?」
二十年の人生、全方位にタメ口をきいてきたキョン・ジオ先生が、即座にダブスタ年功序列マインドを装着した。ふんぞり返って片足立ちをする。
「8歳ですけど。何か文句でも?」
「そうか。見た目より幼いんだな。お母さんは?一人で来たの?」
「……?」
ニュー……ニュータイプか。
二人きりで対面した状況で、ここまで自分をぞんざいに扱う奴はほとんど初めてだ。ジオは戦意を喪失した。
彼から本当に「何も」感じ取れないなら、それだけ平凡な人だということだから。
「ガチ一般人か?」
それでも普通はある程度本能的にビビるはずなのに。変わった奴だな。
ジオが観察している間も、一人であちこち忙しない奴。袖をくるくるとまくり上げると、鍬のようなものを持って岩の隙間にしゃがみ込む。
眼鏡とボサボサ頭で顔がよく見えなかった。ジオは近づいた。
「何してるの?」
「おお。危ないから来ないで、お嬢ちゃん」
「……8歳ってのは嘘だって言ってんだろ、この野郎」
「ああ、そう?それでも来ちゃダメ。この星霊草たちは、ものすごくデリケートで気難しいんだ。下手に触るとそのまま葉を閉じてしまうんだ」
今見ると……鍬から籠まで。あの星の光の花が目的の薬草採りのようだった。
あんなものも薬草になるんだな。
興味なさそうにジオが思った瞬間、慎重に花びらを包む手。
魔力が動いた。
「……何だ、貴方、覚醒者か?」
「うう、あ、びっくりした!」
顔が近すぎた。うっかり顔を上げた少年が、そのまま驚いてへたり込んだ。
「それにしても、なんでそんなに平凡なの?」
「そりゃあ……E級だから仕方ない……ちょっと。へ、へ平凡だなんて!そこまでじゃないから!」
「いや。小説で例えるなら、登場人物たちがお祭りに行った時、屋台で『これちょっと召し上がってください』って叫んでる近所のおじさん1レベルの平凡さだよ」
「そ、そんなことない!」
「いいから。受け入れろ。主人公がいればエキストラもいなきゃ世の中回らないんだよ」
エ、エキストラ。むっとして薬草採りが叫んだ。おい!
「ソンウォルダンの貴賓が私だ!」
「……」
ジオの顔が深刻になった。
すると相手は、そうくると思ったという表情だ。
すぐに自分の言葉を後悔する気配。ジオはさらに深刻になった。
「いや。そっちじゃないんだよ、近所のおじさん1」
何かすごい正体を明かしたみたいだけど、全然分からない。マジで全然。
「マジで1ミリも分からん」
キョン・ジオはとりあえず顎に手を当てた。コクリコクリ頷いた。
「ソンウォルダアンの貴賓……」
おお。知ってる、知ってる。おお。
それにボサボサ頭の薬草採りも眼鏡をクイッと持ち上げる。ぼんやりとした息を深く吐き出した。
「そうだ。見ると月溪寺の人みたいだけど、お前も噂に聞いたことがあるだろう。私があの『ホン・ゴヤ』様の甥の孫、ホン・ヘヤだ」
「へー……」
「……ん?」
「ひ、ひええ、あの1世代の伝説トップテンランカー、ホン・ゴヤア?えっ、まじですか!」
「何かかなり作為的だけど……」
気のせいだろう。ホン・ヘヤは首を横に振った。
「寺の外では絶対に秘密だ。分かってる?トップテンくらいのランカーの家族なら、どれだけ秘密裏に生きているか」
「うん」
「たまには息苦しいけど、仕方ないことなんだ。高い地位に上るほど敵も増えるって言うだろ」
「うんうん」
「最近、あのキョン・ジロク様までもが自分の姉を守るために管理局を動かしたって話、聞いたことあるだろ?」
「ゴホン、おお」
噂では偽装用のライセンスまで手に入れたとか。ぶつぶつ言うホン・ヘヤを見て、ジオは慌てて話題を変えた。
「でも、もうトップテンじゃないんじゃない?天上界のランキング変わったじゃん、少し前に。光の速さで脱落したらしいけど」
「……さっきから思ってたけど、お前、本当に人の気持ち考えないでズケズケ言うんだな?」
「……」
【あなたの聖約星、「運命を読む者」様が、こいつは何だ、他人なら何年も考えられないような直球を、会って1時間も経たないうちにぶちかましてると目を疑っています。】
「し、新鮮だ」
目の前のワールドランキング1位がぼうっとしていようがいまいが、ホン・ヘヤは意に介さず肩をすくめた。
「まあ、ランキングなんて上がったり下がったりするものだから。大叔母様は悔しがってたけど、一時のことだ。それに、上がるべき人が上がったんだから、私も別に何も思ってないよ」
上がるべき人。知り合いのことを言っているニュアンスだった。
ジオから湧き上がった好奇心を読んだホン・ヘヤが、気まずそうに鼻をすすった。
「ああ。そうだ。私と仲の良い兄貴なんだ、トヒョン兄貴」
……。
ペク・トヒョン……。
「またお前か?」
行く先々で追いかけてくる回帰者の名前に、キョン・ジオは遠い空に向かってため息をついた。




