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410話 番外編 5章

空が崩れても湧き出るエイリアンはいる。


「……?」


いきなり何だよ。


脈絡のない言葉にキョン・ジロクの目つきが鋭くなるが、キョウルはただ淡々としていた。


「87%。お前の姉がさっき測定したパーセンテージだ。精神崩壊までの危険進行度。これが100%に達すると「キョン・ジオ」というエゴは消滅する」



「……何?」


「お星様、ちょっと待って- うっ!」



制止しようとするジオの口をキョン・ジロクが手で覆い塞いだ。続けろと顎で指図する。


「当面は私の死で50%の安定圏まで下方修正しておいた状態だが、一時しのぎに過ぎない。より漸進的で、また根本的な突破口が必要だろう。そしてキョン・ジオがこれほど追い詰められた原因は、まさに人間たちだ」


「……!」


「ああ。もっと正確には」


キョウルがジオをちらりと見た。


「近い人間を失うかとガタガタ震える不安と恐怖」


「……」


「それらがそうでなくても危うい星座の精神をむしばんでいるんだ」


それらに比べれば、彼の寄与度は雀の涙レベル。



揺れるものがキョン・ジオを揺さぶるが、キョン・ジオにとってキョウルは揺るがない存在だからそうだ。


「つまり」


「キョン・ジロク。私の言うことはここまでだ」


「……」


「もうお前の番だ。お前の片割れに言いたいことがあるんだろう?」


すぐに理解したキョン・ジロクが体を固めた。



一方、ソファにもたれかかったキョウルはのんびりと体を伸ばす。


やってみるならやってみろという態度。


キョン・ジロクはそんな彼から視線を外し、ジオを振り返った。



わけがわからないのか、少し眉をひそめている。


すでに決めたことなので決心は早い。


キョン・ジロクはゆっくりとジオの口を塞いでいた手を離した。



「姉さん」


「バンビのこと気にする必要ないわ、あの悪魔がなぜ急にしない-」


「俺、昇天に挑戦するよ」


「……」


「天門を超える。キョン・ジオ」



「・・・・・・」


•••こいつ今、何て言ったんだ。


弟を見上げるジオの顔がぼうぜんとした。


「約束したじゃないか。覚えてる?一人じゃ怖いから絶対に姉ちゃん一人にしないって、俺が姉ちゃんを追いかけるって」


「やめろって言ってるんじゃない。全部やめようって言ってるんじゃないの」


「……」


「ついていくよ。一人でいるのがどれほど怖いことか知ってるから、姉ちゃん一人にしないように俺か追いかけるよ。だから。姉ちゃん、だから」


「……」


「お願いだから、ゆっくり行って••••••俺だけ一人にしないで。」




幼い日、傷ついたお互いを抱きしめた哀願。


少し遅くなっても何とかして姉ちゃんの歩みに追いつくと言ったあの約束。


忘れていなかった。


忘れたことはないけど••••••。



ジオの下唇が震えた。


「お前•••バンビ、お前何なの•••?急に馬鹿になったの?どうしたの、私がどこにいるか知ってて、あとどれくらい生きるか知ってて追いかけてくるって言うの。怖くもないの。こうなるのに数十万年もかかった-」



数千万年でも構わない。


「……!」


「億劫の時間がかかっても姉ちゃんがそこにいるなら俺は行く。姉ちゃん、俺は無条件に行くって」


「……」


「俺はキョン・ジロクだろ。キョン・ジオ」


「死ぬな」


「・・・・・・」


「お前が死んだら俺も死ぬ」


「••わかってる。お前を置いて俺がどうして死ねるんだ」



「姉さんは俺なしじゃ生きられないだろ」


「……」


「生きられないだろ」


「……」


「……」


「……うん」


長い沈黙の末にこぼれ出た、ぎゅっと抑え込んだ一言。


「うん……」




そう、その通りだ。


ジオの顔がゆっくりとぼやけたり歪んだりを繰り返した。うなずく首筋に涙がぽたぽたと落ちた。


ジオはついに声を上げて泣き出した。


「生きられない。できない。お前なしで私がどうやって生きるの••••?私はできない••••」


ひどく震える泣き声が悲しい。


誰かが急かすように喉が詰まった。


熱くなる目頭が熱い。


無理にこらえてキョン・ジロクは自分よりずっと小さい姉の背中をなでた。


「ああ。俺もできない。絶対にできない。だから俺と一緒に塔に行こう」


俺を助けて、姉さん。


俺たちが永遠でいられるように。







白鳥は機敏に「異常」に気づいた。


ステータスウィンドウを表示すればすぐに今日の日付を確認できるが、システムの助けを好まない彼女は手ずからカレンダーを探してめくった。


「4月7日•••••」


二日前に戻ってきた。


事件が起こる前日に。


これ以上手間取らずに席を立った。


普段より性急な宗主の歩みに門徒たちが急いで道を空けた。




タールック- タッ!


障子を開け放つと風が吹いてきた。


開いた窓から春風とそれに乗ってきた花びらが一つ二つと部屋の中に落ちてきていた。


またそれと共に揺れる薄紫色の荒いキメの髪。


「お、鳥頭••••••?なんだ、朝から?」


寝床を整理していたチェ・ダビデが中腰で立ったままこちらを見ている。



起きたばかりなのか、まだ眠そうな顔が天真爛漫だった。


「……」


白鳥は黙々とその顔を見つめ、近づいていった。


そして相変わらずいぶかしげな表情のチェ・ダビデをそのまま抱きしめた。


「お、おお?な、なんだ?どうしたんだよ?!朝から変なものでも食ったのか?」


「…ダビデ」


「お!どうして呼ぶんだ!おい、どうしたんだよ急に。どこか痛いのか?何か悪夢でも見たのか?」



言っているうちに心配になったのか、不快そうに身じろぎしていたチェ・ダビデの動きがおとなしくなった。


慎重に手で白鳥の背中をなでてくる。


「いやはや… 何歳だと思って悪夢なんか見るんだよ?お高くとまって一人で全部やろうとするから。鳥頭はガキだな、こりゃ」


「すまない」


「…え?」


「一人にするべきではなかった、全部私の過ちだ。お前にも彼女にも消せない罪を犯した」


「な、何の話だよ、急に••••!」


「許すな」


「な、何……」


「すまない」


「••••え••••?」


白鳥に抱きしめられた肩がびくりと震え、やがて全身をぶるぶると震わせ始めた。



おかしい。


チェ・ダビデは戸惑って白鳥を見つめた。


これは本当に変だ。


「なんだ?私、どうして、どうしてこうなるんだ?」


「……」


「なぜ急に••••••」



いきなり落ちてくる涙もただ事ではないのに、止まらないときた。


故障でもしたかのように流れ続けた。



チェ・ダビデの両頬はあっという間にびしょ濡れになった。


わからない。


チェ・ダビデは口を開けて泣き始めた。



「こ、これ何なんだ?すごく寂しい••••• おい、私どうすればいい?何かがおかしくなったみたいだ。どうすればいい、白鳥?」


大変なことが、それもすごく大変なことが起こったみたいだけど、それが何なのかさえわからなくて、ますます怖かった。


チェ・ダビデの泣き声がますます大きくなる。


ダビデはいつも子供のように泣いた。


成長できなかった子供のように。


白鳥は静かにその背中をさすった。


心が錘のように重い。


自分が何を奪ったのかよくわかっているからそうだ。


他人に心を許すことを世の中のどんなことよりも恐れる人々がいる。


苦労して踏み出した一歩で用心深く続けていた心を、ある日突然強奪した。


失いたくないという理由だけで。


「…やり直そう」


びしょ濡れの胸元が湿っぽい。


白鳥は気にせず、世界で一番大切な友人をさらに強く抱きしめた。


決意したように言った。



「やり直すんだ。そうできる」


崩れた城を再び築くことはできない。


しかし、人は城ではない。


倒れたら起き上がればいいのだ。


再び、以前よりもさらに強力で強固に。







デエーン- デーン- デエーン!



[おめでとうございます、韓国!]


[バベルの塔- 46、47、48階クリア!]


[ギルド「黎明」とギルド「D.I.」が勝利の鐘を鳴らします]


[Loading ■ロロロロ 20%]


[バベルの塔- 国家「大韓民国」チャンネルのアップデートを実施します]


[次の階の解禁のため、アップデート点検に入ります。点検中は塔に入場できません]




「飽きないんだな」


衰えない若い心が嬉しい。


強制的にまた発生した[変化]から数日が経ったが、誰一人止まる気配がなかった。



普賢は内から湧き出る笑みを止めなかった。


「鐘の音が趣がありますね。そうでございましょう?」


[まさか]


「ロマンがないですね。お会いするたびに感じますが、本当に面白くなく生きていらっしゃいますね」


[侵略の警鐘を楽しむ趣味はない。普賢、お前の趣味がおかしいんだ]



トック、トック…………



軒とつながった垂木から落ちる雨だれの音が規則的だ。


静かな朝の風景をしばらく鑑賞してから、普賢は顔を向けた。


朝の陽が降り注ぐ象牙色の髪が一見まばゆい。


しかし、天使のような外見とは裏腹に、男の表情は針の先一つ入り込めないほど冷厳なだけだった。


まるで彼の固有領域である「深海」のように。


「ゴトシャ」


[……]


「この地は星座の故郷です。もはや聖域も同然でしょう。誰が帝王の領域をみだりに覗き見ようとするでしょうか?侵略だなんてとんでもない」


[相変わらずあいつに甘いな]


「相変わらず厳しいですね」


水が流れるように受け流した普賢が穏やかな笑みを浮かべた。



「もうそろそろ矛を収めてください。ありがたい時は、ありがたいともおっしゃってください」


[ありがたいとは?]


「人魚たちを星座が救ったではありませんか。小僧が知る限り、人魚はゴトシャの子供たちのはずですが?人世のことなので手出しもできず、ずいぶんと気を揉まれたでしょうに、うちの星座が出てきてすっきり解決しました」


ゴトシャが沈黙する。


僧侶の目が露骨な笑みで細くなった。


「誰の孫娘なのか、本当に感心で素晴らしいではありませんか?小僧は晩年運がとても良いそうですが、子育てのやりがいをこうして感じます」


[……]


「そのことでなければゴトシャがこの遠い東海まで足を運ばれる理由も特にないでしょうし。おや、まさか小僧に会いにここまで••··•?」

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