266話
> ローカル 一 大韓民国
> 国内ランカー1番チャンネル
I 6 | 夜食王: ああ、人生… これ以上生きて何になる… むなしい… 人生は無常だ。咲いては散る男の一炊の夢
I 3 I 白鳥: 自分の人生を振り返るのは素晴らしい。あなたが自分の人生を省察した境地に達したのはとても喜ばしいが、口出しできる余地があるので警戒を
I 7 | ダビデ: ちょっと黙って
I 6 I 夜食王: ライフ苦痛…
I 7 | ダビデ: マジ憂鬱
I 6 I 夜食王: それな…
「あいつら、どうしたの?」
「クエストが始まった55階の選抜隊ですよ。5人制限なのに、理事とバビロンギルド長が完全に切ったじゃないですか。S級はもう受けないと。あの日以来ずっとあんな感じです。」
「まったく……たかがそれくらいで。チャット欄にカビが生えそうだな。ああ、コーヒーありがとう。」
「今度からは自分で淹れてください。」
「……あの、秘書さん?私がいつもあなたのも淹れてあげて、二ヶ月に一回くらいお願いしてるのに、それも嫌だって言うの?」
返事もせずにビビアンがぷいっと背を向けて出て行く。ジョン・ギルガオンは呆れた顔でグラスを持った。
「……は、は。めちゃくちゃ苦いじゃん。」
明らかにわざとだ。一体誰が上司で、誰が部下なのか。彼は疲れた顔で毒薬のようなコーヒーを片側にさっと片付けた。
「扱いがひどいな……。尊敬される理事様は違うな。」
「うるさい。」
「別に騒がしく話してないけど。」
ジョン・ギルガオンが目で悪態をつくのを虎は見ないふりをして顔を背けた。うん、素晴らしい。コーヒーの味がちょうどいい。
「話はやめよう。とにかく。そろそろ結論を出さないと?バビロンギルド長の情報によると、臨時ビザの期限はそんなに長くないらしい。いつまで時間稼ぎできるわけじゃないだろ?」
「同意する。残りの席は……一つか?」
片腕が負傷しているとはいえ、ペナルティがあっても代替不可能な万能チートキャラがとりあえず一人。
続いて近接戦、対人戦……。姉よりは劣るが、遠距離まで見事にカバー可能な、隙のない六角形の万能ディーラーが二人目。
パーティーの華、戦闘系の命綱。どこでも必ず必須なヒーラーまで三人目に確保。
優先的な人員から構成した結果、残りの席は二つだったが……。
ジョン・ギルガオンが低くため息をついた。
「サセジョン、鳥肌が立つやつ……。あの短い間にプレゼンテーションを準備したとは。」
「確かに、それはすごかった。」
負けじと苦々しい顔で虎が共感した。
S級がすでに二人もいる以上、残りのS級は凍結で除外。
それでも5人という極めて限られた条件であるだけに、長い会議の末にAA級以上のランカーが行くべきだという結論が出た。
そして言葉が終わると同時に、パチッ!と消える明かりと共に放たれたビームプロジェクター。
頭を感動させるPTとは、まさにこうやるものだ、愚民どもよ。
プレゼンテーションの定石を見せつけ、〈バビロン〉の策士、サセジョンが王のスタンディングオベーションを獲得し、一つの席をきれいに占めた。
「覚醒してなくてもどこでも成功しただろう逸材なのに。学校に通っていた時にもう少しやり手だったら。うまく育てて私の右腕にしようと思ったのに。うちのキョンリーダーは人望だけはあるな。」
「子供に嫉妬するな。みっともない。」
「……本気で言ってる?私がモニタールームで見たことがあるんだけど、誰が誰に。ああ、そうだ。私が幻覚を見たんだと思います。」
あなたは大人だから子供と神経戦を繰り広げたことなんて絶対ないってことですよね?
よーく分かりました。ジョン・ギルガオンが椅子を倒してくるくると笑った。
「むかつく。」
虎は平然を装ってタバコの箱を取り出した。手つきに少し苛立ちが滲み出ていたが。
「ところでバンビはサセジョンの背景についてよく知らないみたいだな。親がわの〈クグァン〉とは絶縁してなかったか?母親の件で。」
「昔の話じゃないか。代表の言うとおり『子供』なのに昔のことをどうやって知ってるんだ?それに、キョン・ジロクがそんなことに興味がないのは今に始まったことじゃないだろ。」
政財界の丁寧な招待にも、愚か者だと言ってすべて無視したキョン・ジロクだ。
バベルの塔のこと以外はすべて副ギルド長のサセジョンに一任して見向きもしないのに、財界の裏事情を知らないのも当然だろう。
「とにかくすごい兄妹だよな。あんなに無関心でも、パシリを自任する忠臣たちがこんなに多いんだから。そうじゃないですか、銀獅子代表様?」
「さあ。皮肉るには、あなたも特に事情が違って見えるわけじゃないけど。」
ペンを回していたジョン・ギルガオンがぴたりと止まり視線を落とした。肘の下にきれいに置かれたアカデミーの設計図面。
新しく作らなければならない消防施設のために残業していた理事様がさっと図面を指して咳払いをした。
「……ゴホン。手短に話を終わらせようか、銀獅子代表様?」
「忙しそうだけど、無理しなくてもいいよ。」
「誰のためになるんだ?エイリアン探訪だぞ、絶対譲れない。一番好きな映画が《E.T》、ドラマは《星から来たあなた》なんだから。」
ビビアン・キムが見たら恥ずかしくて死んでしまうようなことを平気で言うジョン・ギルガオン。
サセジョンとナ・ジョヨンの合流で残りの席は戦闘系AAA級が入ることで合意した状態。
騒がしい〈ヘタ〉のせいで収拾に忙しい宗主は不参加だ。つまり競争者は二人。
「やはり勝負は『あれ』か?」
「ラン王変動後初めてだろ?楽しみだな。」
飄々とした競争者の笑顔を見て虎がタバコを消した。ジョン・ギルガオンもシャツの袖をまくり上げる。
空気がぴんと張り詰める。二人の男の気勢が悲壮になった。そして。
「じゃんけんぽん!」
「ふざけてるのか?ごまかすなよ。」
「はは、バレたか。もう一回!」
熾烈な三本勝負が過ぎた。
カチャ。
固く閉ざされていたドアが開き。
「あら?決着がついたみたいですね。」
客には出さない高級ビスケットをむさぼり食っていたビビアンが目をぱちくりさせた。隣で一緒に食べていた〈銀獅子〉秘書チームが慌てて立ち上がる。
「だ、代表!いらっしゃったんですか!結論は、その、どう……?」
澄んだ音と共に開かれるジッポライター。手品師用各錬に火をつけた虎がけだるそうに煙を吐き出した。
「予定は全部キャンセルだ。塔に行く。」
「!はい!」
背後からかすかに聞こえてくる敗北者の悪態が甘い。慣れた短縮番号を押し、彼がゆっくりと振り返った。
「ああ。俺だ。今どこだ?」
力を隠すのをやめて正体を明かした後、初めて訪れた塔だった。
[星位、「運命を読む者」様が初めてではないようですが、驚くほど良心がないのも可愛いとからかっています。]
……とにかく初めてだった。
「シルバー・ジョージ?どなた……?」
私はそんなNPC知りませんよ。
ジオは図々しく顎を上げた。
ラン王1位の登場に群がった観衆が雲のようだ。カメラが故障しない距離に陣取った取材陣の叫びは、なかなか必死だ。
チャラララ- カシャカシャ!
「キョン・ジオハンター様!こちらを一度だけ見てください!」
「王、今日もかっこいいです!きゃー、倒れる、倒れる!右側1秒だけ見ていただけると本当にありがたいです!」
「……記者があんなに丁寧に要請するの初めて見ました。これがまさに非公式地球皇帝の力?」
「私もハンター生活数年目にして初めて見る光景です。あの人間があんなこともできる人たちだったとは……。こんな積弊があったとは。」
「えっ。副ギルド長様もですか?」
背後で下働きたちが驚愕に満ちてひそひそ話していたが、知ったことではない。このエリアの目立ちたがり屋はギブスウォー王を披露し、さりげなくターンしてあげるのに忙しかった。
「た、楽しんでる……!陛下、そんなことするならいっそ私が大砲をします!」
「止めなくていいのか?」
「……くそったれ。」
サセジョンの落ち着いた指図にキョン・ジロクがずんずん歩いて行き、目立ちたがり屋王の後ろ襟を掴んだ。
「グムヌ・ウッスルグ。遊びに来たのか?」
「ちぇっ。カメラ映りが良くなるように昨日アロママッサージもフルコースで受けてきたのに……」
ファンサービスも知らないバンビめ。
「民心は天というのに……。あいつ、千万アンチを食らってからじゃないと反省しないぞ、中二病四天王め。」
「お前、目つきがなんか嫌な感じだな。」
……しまった。ジオは慌てて塔の入り口に駆け込んだ。
写真を撮られるのが嫌だと言って虎が先に入ったおかげで、こちらが二番目だった。
《バベルの塔へのお帰りを心より歓迎いたします、キョン・ジオ様!》
(55thフロア。メインシナリオ
- 〈星間ハブI入国〉Loading.》
《多数のチャンネルが同時接続中のシナリオです。入場前に、事前案内のためチュートリアルが行われます。同意しますか?》
[インターステラハブ — チュートリアル「観光ガイド ベイビー・シャーリー」が召喚されます!]
[パーティー「選抜隊」が自動生成されました。]
「調べてみたら、幸いゼロベースの時のようなトーナメントではないみたいです。それはもっと高い階の停留所で続くみたいだし。」
つい先日だった。
最終選抜隊を招集したホン・ヘヤが知っておけと言ってしてくれた話。
「55階ハブは簡単に言うと、広い意味での『広場』と似ているというか。うちの塔の広場が韓国人だけ利用するなら、この星間ハブには私たちだけでなく、あらゆるチャンネルの人が集まると考えればいいですよ。」
「うわ……あの、ディレクター様!じゃあ今回の55階も他の階のように一度クリアすれば何度も行き来できるんですか?」
模範生のようにさっと手を挙げたナ・ジョヨンの質問にホン・ヘヤが頷いた。選抜隊がそれほど重要だと言いながら。
「選抜隊が成功すればハブの正式ビザをもらって行き来できるし、失敗すればバベルがくれる臨時ビザしか使えないんだけど……。」
「それが3ヶ月後ということですよね?クールタイムのせいで。」
「ええ。それでも私たちのように星間移動を初めてする側を配慮したとかで、バベルもそれなりに気を使ったんですよ。チュートリアルもあるし。」
「チュートリアル……。なんだか本当に塔の第二幕が始まった感じですね。」
「とにかく、そのチュートリアルで最大限情報を得てください。バベルの耳打ちによると、そこで得るボーナスが相当なようです。」
「情報といえば、うーん、アルタ核の位置とか。そんなことも分かるかな?」
「そこまでは……分かりません。とりあえずハブと接続されれば、そこは私の管轄外なので。でも。」
とても真剣な様子でホン・ヘヤは顔をこわばらせた。
「アルタ核は一つのチャンネルの心臓も同然です。何でも絶対に簡単ではないでしょう。結局チャンネルがチャンネルを食い尽くすことになるんだから。」
周囲の流れが急速に変わり、いつの間にか別の空間だ。
ジオは異質な感覚を感じながら目を開けた。ふむ。
「でもさっきのお知らせ、どこかでよく聞いた名前だけど……?」
「いらっしゃいませ!チャンネル『国家大韓民国』の選抜隊の皆さん!お会いできて嬉しいです!私は皆さんの観光ガイド『ベイビー・シャーリー』です。」
え……?
「、、、、、副業?」
「なんだ。知り合いのウサギか?」
タッ。四つ葉のクローバーでいっぱいの草むらに着地し、キョン・ジロクが尋ねた。
残りの一行も一人二人と空からぽつぽつと落ちてくる。
ジオは羽をばたつかせるウサギ天使妖精をじっと見上げた。
「なんだかこっちを必死に見ないふりしてる感じだけど?」
「おい、説明屋。お前、私のこと知ってるだろ?」
「……さあ!それでは早速、幸運のダーツ盤を回してみましょうか?」
生意気にも無視しやがって?
ジオは素早く駆け寄り虎に抱きついた。虎は慣れたうんざりした顔で支え、肩車をする。
「もっと高く!おい、誰かハエ叩き持ってる人いないか?ウサギ、こっちに来い!」
「……飛行魔法は取っておいて何するんだ、じっとしてろ。怪我した腕をむやみに振るな。」
「きゃああ!妖精を助けて!」




