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ダイエットのすすめ

[前回の話]

 分かっちゃいるけど やめられねぇ~♬

[今回の話]

 それ行けスマート

 今回はこんなタイトルですが、人の体重の話ではありません。

 期待していた方、ごめんなさい。(笑)


 さて、それではなんの話かといえば、最近の『小説家になろう』作品のタイトルの話です。

 どうにも私が気になって仕方ないのが、やたらと長いタイトル名。

 いえ、ちゃんとした理由があるということは理解しています。

 確か「あらすじを読むことの少ない多くの読者にはタイトルで作品内容を説明しないと見向きもしてもらえない」なんて話だったと思います。


 でも、これって本当にそうなんでしょうか?

 読者の全てが何も考えずに作品を探すというのならそうかも知れません。

 ですがこれは私の偏見かも知れませんが、多くの読者は興味のある作品を探すのに何らかのキーワードの選択で検索をかけているのでは?

 ならばそれをキーワードの欄に設定しておいて、それでも足りないようならばあらすじの説明に含めておけばすむ話だと思うのは私だけでしょうか?


 私の作品タイトルに対する考えを人に喩えて説明すると次のような感じです。

(キーワードと表現してますがキーワード設定されているとは限りません)


▪「これがこの作品のテーマだ!」という主張を表す最強のキーワード。これが骨子。

▪必要最低限の補助的キーワード。これが筋肉。ここで詳しいテーマが表現されます。

▪使いたいけど、敢えて外すべきキーワード。これが贅肉。過ぎた脂肪は死亡フラグ。

▪タイトルどころかあらすじにすら必要のないキーワード。これはう○こ。溜め込むとすっきりできません。(笑)

▪キーワードでこそありませんが重要な役割を担う表現。これはアクセサリーですね。多過ぎると鬱陶しくなるので注意。


 些か一部がアレではありますが、これが私の考察であり価値観です。

 やっぱり人も作品タイトルもスマートな方がカッコいいですもんね。


 それでは今度は実例を出して解説をしてみたいと思います。

 なお、該当する作品の作者様におかれましては、無許可で作品名を挙げたことをお詫びしますが、一応は称賛のつもりなので笑って事後承諾していただけるよう謹んでお願い致します。


 それでは──。



▪蜘蛛ですが、なにか? [作者:馬場翁]


 この主張に余計な言葉は無用ではないでしょうか?

 強いていうなれば『蜘蛛』が骨子で『なにか?』がアクセサリー。

 いや、アクセサリーというよりと鋭い槍かも。読者の心を貫きます。

 なにか?

 アプリゲームの広告は見ないの!(笑)


▪転生したらスライムだった件 [作者:伏瀬]


 説明的タイトルではありますが、余計な言葉も無く簡潔。

『スライム』が骨子で『転生』が筋肉です。

 そして『件』いう言葉はアクセサリー。

 より一層に魅力が引き立ちます。

 ……ところでこれ、この人が開祖ですよね?


▪くまクマ熊ベアー [作者:くまなの]


「なんだこりゃ?!」なタイトルですが、その分作者の主張の強さが表れています。

 だって表現を変えて『くま』が四連発ですよっ!

 作者の思い切りの良さに脱帽です。

 この作品は、説明するまでもなく『くま』という言葉が全てです。

 てか、作者名もそのまま『くま』だし……。


▪魔王学院の不適合者 ~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~ [作者:秋]


 ええ、長いです。サブタイトルが長いです。

 ですが、全く無駄がありません。

 これは『小説家になろう』のセオリーに則った長めのタイトルの良い例でしょう。

 骨子は『不適合者』。

『魔王の始祖』『転生』『史上最強』と『子孫』『学校』が筋肉。

 ……ヤバい、持論が破綻してきた…。


 ──と、こんな風に有名作品を例に出してみても、プロ作家への阿諛追従と思われるだけかも知れませんので、今度は今はまだ無名の投稿者様の作品を例に出してみたいと思います。


▪道徳理論 [作者:鈴木美脳]


 これは説明不要でしょう。

 自信に溢れた論文エッセイです。

 こういうのは変に言葉で飾ると逆に安っぽくなりますからね。

 実は私の天敵の作品です。(笑)


▪A PRISONER [作者: 一理]


 これも秀逸。シリアスな作品のタイトルに余計な言葉は無用。

 なんか外国の映画なんかにありそう。


▪私のアイドル [作者:美海秋]


 ちょっとインパクトは弱いかも知れませんが、それでも主張がはっきりとしていて解り易い。私はこういうタイトルが好きです。

 これ、サブタイトルが要るのかな……?


▪身代わり王女エリザが英雄になるまで [作者:せんなみ]


 シンプルです。

 でも芸が無いなんて笑ってはいけません。

 変に飾り立てて醜くくなったものと比べれば、この純粋な素直さがどれだけ素晴らしいか解るはずです。



 次は悪い例を挙げ……るにはちょっと実例はヤバいので、取り敢えず架空のタイトルで。



▪美少女聖魔王降臨! ~神に認められた偉大な私が虫けら勇者どもを蹂躙し、下等で存在価値の無い愚劣な民衆を奴隷として支配する神話。でもキモい男どもやウザい牝豚どもはいらないんで皆殺し♡ イケメン王国を建国し一生愉快に暮します。だってそれが神の定めた運命なんだもん。文句ある?


 文字数オーバーで『小説家になろう』のタイトルに設定できないであろうことはおいておくとしてもこれはないですよね?

 サブタイトルは長すぎて鬱陶しいし、忌避感を懐くワードはあるし、主人公が唯我独尊で傍若無人であることを主張してどうすんのっ!

 自分ででっち上げておきながら、頭の悪いタイトルだと苦笑いしか出てきません。

 でも、なんだか本当にありそうで怖いと思うのは私だけでしょうか?

 因みに主人公のモデルは則天武后です。(笑)



 さて、いかがだったでしょうか?

 これが私の美意識です。

 読者の皆様方がどう感じているかは知りませんし、作家様方がどのように感じるかも判りません。

 ただそれでも、こうして私の持論を述べたことでなにかが変わってくれるのだとしたら、こんな行為にも意味があったのだと私は嬉しく思います。

 今回の話、なんか書いているうちに自分でわけが解らなくなってきたりもしましたが、要は作品タイトルはスマートな方がカッコいいと思うという話です。

 ただ、これはあくまでも私の好みであって、実際にこれで読者の気を引けるかというと不明です。

 迷える投稿作家様方におかれましては、どうするかは自己責任でお願いします。



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― 新着の感想 ―
タイトルだけで読者を惹きつける(読んでもらう)には やっぱりあらすじみたいに長くして読者に分からせるしか ないんでしょうね。 『長いタイトル』が流行りのような空気を感じていたので その経緯とかが読めて…
私も短い方が格好いいと思います。 まあでも、それは小説を文学や芸術としてみた場合です。 なろう小説を大衆娯楽として読者を楽しませるためのものとして、それを目的に書くなら、最後のタイトルみたいでもいい…
おおお…… ごもっともです。私はこれを意識しないで、やみくもにアップ繰り返していました。 たしかに、こうした背景心理意識しないと、ズレてしまいますよね。 なるほど、参考になります。 しかし目下まるで対…
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