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異世界転生したけど、石像のツレができた!?

「オラは冒険者ギルド『エルドラの灯火』警備係、ゴンダァだぁ」


予想外の反応にエイトは目を疑った。俺は自己紹介を受けているのか?石像から?


「お前、喋れるのか?」


「喋る?オラはギルドで受付も兼任してたんだぁ、人間との会話も造作もねぇこどだぁよ」


人差し指を立てて石像は喋る。いや語るの方が表現としては正しいか。


「お前は建物を破壊したりしないのか?」


「んだぁそだらこんなしねぇよ、和平協定は話し合いで生まれる。オラはぁ”シャイは人殺しの始まり”ってお師匠さんに言われて育っただぁよ。オラ極度に無口なのは嫌いなんだぁ、先輩なんかはお前はしゃべりすぎっていうけど、オラは違うと思う。オラは決して間違っていると思うことはしねぇイデオロギーなんだぁ」


ゴンダァは知性は有りそうだ。ギルドに勤務しているのも事実だろうとエイトは信じ始めていた。


「ちっとも間違ってなんていないぜ!むしろ異世界に貢献してるよお前は!いいことをしているぜ、冒険者という労働力をフィールドに供給しているんだから。立派なことだよ」


「え、そうですかぁ!立派ですかオラ!」


石像は破顔した。そしてぴょんぴょんと飛び回った。


そんな様子をみて、俺はいったいどういう異世界に来てしまったのか、これからどうなるのか一抹の不安を覚えた。


「ところでお前、ギルドに勤務してるって言ったくせに、なんでこんなところに来るんだよ?」


エイトに言われゴンダァはピタリと動きを止めた。


「そうだったぁ!オラぁギルド勤務者から救難信号を受けてここまで駆けつけて来たんだったぁ!先輩方を落ち合う約束だったのにどこいっちまただぁ?」


壊れた建物を見せて、これはお前の先輩方の仕業だよと教えてやりたかった。


しかしエイトはさっき拾ったギルドカードを出した。ちょっとした思い付きがあったからだ。


「もしかして、この二人知っている?」


「オラが担当しただぁ、その落とし物をギルドに届けてくれたならぁ謝礼が出るだよ」


「そうなんだ、なら案内してくれよギルドまで。俺は名はエイト」


「……」


ゴンダァは突然黙り込む。じっと金時計を見つめている。


「あんたぁ、それどこで手に入れた」


「拾ったんだ」


「本当にそれだけかぁ?」


無表情でゴンダァは怪しんでいる。


「その時計はなぁ上級ギルド職員試験に合格した者だけに贈られるもんだぁ、そうそう手に入るものでもないでぇなぁ」


ゆっくりエイトに近づいて金時計に手を触れた。


「なんかオラの知っている人の物にみえるど、これ」


「……俺は拾っただけだ」


「オラおめぇについていくこどにするど」


突然の仲間宣言、いやストーカー宣言か?これは


「何でついてくるんだよ?」


「おめぇは怪しいだぁ」


理不尽だ。これからは石像に監視される異世界生活の始まりだ。

大体一回の更新につき、3000~5000文字あればいいと聞きましたが、「異世界転生したけど、ギルドが閉鎖してた件について」は1000文字ちょいでオネシャス

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