継続
ホントに此処でいいのか~!?
全く姿現す気配ねぇぞ。さびーし。
あの野郎は何をしてやがんだ!? 早く出てこいよな~。
スマホが震えた、女からのメッセージだ。
《 どうなってる!? 》
どーもこーも……
《 お前が指定した場所あってんのか? 》
返信するとすぐに返ってきた。
《 間違いなくそこの場所よ。いいわ、手違いあったのかも。調べるから戻って来なさい。》
戻って来いってもよ、もう結構居てんだぞ。
《 粘ってみるから新しい情報入ったら連絡くれ。》
腹減ったな~ ん!?何だあの行列。ははん最近噂のドーナツ屋だな。
コーヒーにドーナツ、あ~食いてぇ~早く出てこい
更に時間が経った。
げっ煙草まで切れやがった。居ねぇのかな?じぁ全くの時間の無駄じゃねぇか。
でも残業してる可能性も無くも無い…けど無いかも。げっもうこんな時間かよ。人多くなっちまうな~。またスマホが震えた。
《 まだそこなの?もう怪しまれる前に今日は撤収しなさいよ。もっと掘り下げて調べるから。》
………ち、こんな日もあるか。あらこんな所に自販機あんだ!?有り難い。
小銭を出してるとドアが開いた。
あん?このビル正面ドアだけしゃねぇのか?こんな所に裏口かよ~そんな情報あったか!?
いやどーだったかな!?……
あ!アイツだ! 間違いなくあの男だ!よし一人だ。偉いぞお前。
俺は素早くソイツの背後に回った。
事を終えて周りを確認し、表通りに出た所に今度は着信が来た。
『もしもし?何してんの!?遅いわね』
はん!仕事完了だ。ああ、大丈夫。標的に間違いなかったし。どーだよ今回は俺のおかげだぞ。
女が笑うのが聞こえた。
『そうね、アンタのしつこい諦め無さの勝ちよ。ご苦労様、早く戻ってらっしゃい。何かご馳走するわ。』
通話を切り、その場を離れた。
ふふん珍しい事言いやがんな。
……あ、思い出した。そーいやアイツ細ぇけどドーナツとか食べるかな!?
体型とか気にしてるのかな!?
とりあえず俺はまだまだそれなりの行列に足を向けた。
何かご馳走………あれ!? ま、いっか。