スタイル
初めての投稿です。
思い付きです。
短いです。
そんな感じです。
電車が来るまでの時間つぶしに。
ぶぁ、何だよこれ。スーってする茶かよ!
まるで近所の悪ガキを見る様な面持ちで、女は振り返った。
「ジャスミンティーよ、それ。それよりちゃんと説明しなさい。」
説明?何をだよ。ちゃんと仕事してきたぜ、標的も間違いなくアイツだったし。
「それは解ってるわよ。私が言いたいのは今回の依頼とは別に何故もう1つの死体が出来たって事」
あ、それか。簡単な話なんだよ、ソイツは死んで当然だから。
いつもの通り指定の場所に早めに行ってさ、俺なりに様子伺ってたんだ。
下調べっていうか…以外だろ!?俺にも神経質な所あるんだ。罠って場合もあるし。
そー考えるとこの商売、避妊せずやっちまう様な感じだな!?
依頼人や標的の事余り知らずに危険な事するんだからよ。
「いいから、せ・つ・め・い!」
~はいはい、時間になると標的が情報通り出て来たんだ。罠も何にもなく。
そして俺は事を成し得ようとしたらさ、何と標的が通り魔的追い剥ぎに逢ったんだよ。
「ふ~ん……大体話見えてきたわね、それで?」
それで!? それでも何も、もう俺は道具持って出ちゃってるし、やるしかないよな!?
とりあえず、その追い剥ぎ野郎を始末して、標的をきちんと始末したよ。
結果的に今回の依頼内容より1人増えちゃったけど、
あんな野郎は世の中の為には居なくなって良かったんじゃねぇか!?
「……そうね、私少し解らない所あるんだけど?」
スーってする茶を啜りながら女は言う。
「何で先に、可哀想な追い剥ぎをやったの?仕事的には標的が先なんじゃないのかしら?」
だってお前、いきなり見ず知らずの男が、見ず知らずの男に追い剥ぎされてるんだぞ!?そんな事許されてたまるかよ! だから俺は引導を渡してだな……
女は解った解ったと手を振り
「わざわざ助けてあげてから始末したのね。お優しい事ね」
そんなんじゃねぇよ。何か、俺は仕事で手を染めてるけど、それは依頼内容にある標的だけ。
あの野郎は誰でも良かったんじゃねぇか!?『よし、あと3人目の奴を襲おう!』っとか。
ふざけんじゃねぇよ、そんな行為は俺のプロ意識が許せねぇんだよ。
「ふ~ん、ま、どっちが先だなんて別にいいわよね。ちゃんとアンタは仕事をしてきた。ご苦労様」
女は立ち上り言った。
「ジャスミンティーが駄目なら、違うお茶入れてあげよっか?」
……それどんなやつ!?
「ローズヒップよ」
あ…う~ん……ケツ!?やっぱやめとく。
意地の悪い顔をして女は笑った。