#55 TS美少女は着せ替えをさせる。
数年追ってきた大好きな作品が完結するというのは少し寂しいものですね……。
まほぐうは今のところ終わる予定はないです。
親友をTSさせてから数十分。
それからずっと、レイは満更でもなさそうに頬を緩め、時々くるりと回ったり、はにかんだりしながら鏡の前で自分の姿を確かめていた。
いやね、気持ちはものすごーくわかるんだよ。
私もそうだったしね。
実際のところ、今のレイはめちゃくちゃかわいい。
自分で言うのもなんだけど、私に並ぶレベルの美少女だ。
見た目はJC〜JKぐらいかな?まだ幼さの残った愛らしい顔をしている。
「気に入った?」
未だ鏡に向き合っていたレイに声をかけると、驚いたのか一瞬ビクッ!ってしたあとに、小さな声で
「うっ、うん……!」
と呟いた。
は??
待て今の可愛すぎんか???
今のレイの反応は美少女ムーヴそのもの。
それはまるで小動物のようで、全く庇護欲をかき立てられる。
君ほんとにあのレイだよね……?
……今更ながらに魔法が何処か失敗したのかと不安になってきた。
まぁかわいいから別にいいけど。
閑話休題。
「それでさ〜相談なんだけど〜、もっとかわいい服いろいろ着てみたりしない?ほら、折角だしさ!」
私は少し強引にレイを誘ってみる。
実は私、小さいころは着せ替え遊びが大好きで、小さなウサギや理科ちゃんなどでよく遊んでいた。なにかのキャラクターに感化されて有り合わせの服でそれっぽい格好をしてみたりしてみたものだ。
……まぁそのときの私は男の子だったから、周りからは奇特な目で見られたけど。
でも!今の私は美少女だからね!!こういったような遊びも遠慮なくできるというものだ。
……流石に16にもなって1人でウサギの家族で遊ぶ気にはなれないが。
着せ替え遊びと言うか普段の着替えは私もやってるけどたまには自分以外でも遊び……ゲフンゲフンいろいろな服を着る楽しさを知ってもらいたい。
ちなみにレイは「折角だし」という言葉に弱いんだよね。これは長年の付き合いで気づいたことだ。
あと、「○○限定」「今だけ」とかにも結構弱い。
だからこういう場合のレイの返事はだいたい決まっていて―――
「ま、まぁ?折角だしね!やってみてもいいかな」
ほらね?
◇
「だからと言ってそれは聞いてないっ!!」
数分後、森の中の家の中にレイの声が響き渡った。
私がまず用意したのはロリータ系のフリフリドレス。これは完全に私の趣味というか、ただレイを着せ替えさせて見たかっただけである。
これすごく偏見だけど、ローリングツインテールの貴族の子女とかが着てそう。
「街中で着るのはちょっとあれかもだけど、ここで着る分には別に良くない?」
「いや、ほら、でも、オレが……こんな……」
「えー?今のレイならめちゃくちゃ似合うと思うけどなー!」
「うぐっ……」
「ほら、今しか出来ないんだし」
私の囁きに、レイは葛藤している様子。
折角そんな美少女になったというのに、なにを恥ずかしがることがあるのか。
しばらくして結論が出たのか、レイは無意識だろうが上目遣いになりながら、小さな声で呟いた。
「……ちょっとだけ、だぞ……?」
「あふん」
……危ない危ない。一瞬尊死しかけた……。
なんて破壊力なんだ!けしからん!
脳内でそんな茶番をしながら、私は魔法を準備する。
この着せ替え魔法のお陰で、たとえめんどくさい衣装でもほぼノータイムで着替えることが出来る。コスプレイヤーさんとか重宝しそう。
あっ、コスプレ今度また暇なときやろうかなっ!
「えーい」
私が適当に魔法を掛けると、レイの身体を光の輪が包み込んでいく。
それが消えると、そこに立っていたのははまるで貴族のお嬢様のような美少女。
レイが圧倒的美少女なお陰で、割と浮きがちなゴスロリドレスがめちゃくちゃ似合っていてとてもかわいい。ナイス私。
レイはまだ少し恥ずかしいのか顔を赤らめながら少し俯いていて、より一層そそられる。
「どう……かな?変じゃないか?」
「全然変じゃない!めちゃくちゃ似合ってるよ!」
私がそう言うと、レイは安心したのか顔をぱあっと輝かせた。
なんだこれ可愛すぎだろ。
……これは記録しておかねば!(使命感)
そう思った私は、アイテムボックスの中からそっとカメラを取り出す。やっぱりいいカメラで撮ってこそだよね!
「……写真撮ってもいい?」
「い、いいよ」
この後めちゃくちゃ写真撮った。
◇
それからはちゃんと普通の服も混ぜながら、私はレイをどんどん着せ替えていった。
「かわいいー!!!」
「かっこいいー!!」
「めっっちゃ似合ってる」
「最高」
徐々に語彙力が消滅していく中でも、私は写真を取り続けた。お陰で今日の撮影枚数350枚とかになっててSDカードの容量圧迫してるけど、とりあえず気にしないでおく。
これもそれもレイが悪いんだ。数着目辺りで美少女RPをすればいいことに気がついたのか、躊躇なく美少女ムーヴしてくるようになった。
着せ替えて私がベタ褒めする度に、
「えへへ……ありがとっ!」
なんて言っていたら脳が溶けるに決まってる。
というか、こんな美少女ムーヴしといて終わったら男に戻るとかレイ大丈夫なのかな。
……自己同一性に揺らぎが生じてなきゃいいけど。
「ユナ!次はどれ着るの?」
「うーんとねー、これかなぁ……えーい!」
「わー!かわいいー!!」
……美少女ムーヴというか、もうこれ堕ちてない……?
まぁいいや。もしなんかあったらそれは未来の私がなんとかするとして、今はこの可愛さを静止画に写し込むことに全力を注ぐとしようっ!
撮影はSDカードの容量が無くなるまで続いたのだった。
ユナちゃん暴走気味。
【ユナのカメラ】
N社とC社とS社のを足して3で割ったようなデザインをした一眼レフ。1ヶ月くらい前に創造で創った。
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