#01 TS美少女は異世界に転生する。
初投稿作品です。よろしくお願いします。
小説書いてみたかったので書いてみました。
それはいつも通り学校に行く途中の事だった。
「あのトラック、なんかおかしくね……?」
車道を走っていたトラックが明らかにふらついている。居眠り運転か?
……
…………
!?
明らかにふらついてるよね?ヤバくね?
待ってこっち来た!?ヤバいヤバいヤバいヤバいヤb
そして僕は、トラックに跳ね飛ばされた。
トラックはそのまま電柱に激突して止まり、僕は地面に打ちつけられる。
だんだんと僕の意識は薄れていき……
◆
「ほんとぉっに申し訳ないぃっっ!!!!!」
そして僕は今、神様っぽい人?に謝り倒されていた。
どうやら異世界転生トラックが居眠り運転して本来跳ね飛ばす予定とは全然関係ない僕を殺してしまったらしい。 ていうか異世界転生トラックってなんだよ。
神様っぽい人?は中性的で男か女か分からない。
……多分神様だよね?神様でいいや。神様に「……生き返れる?」って聞いてみたけど、蘇生させようにも、一足遅く僕の身体は火葬なうとのこと。なうじゃねぇよ。
それを聞いた僕は、当たり前だが怒っていた。
そこで神様は例によって、お詫びとして新しい身体と、チートスキルをくれた上で、違う世界に転生させると言ってきた。
つまり、異世界転生だ。夢みたい。
僕は異世界系の小説は大好きなので、こういうシーンも慣れている。ここで選んだ能力が人生を決めると言っても過言ではないと思う。
「そっちのミスだし、こっちの希望は通してくれるよね??」
「うん。こちらのミスだし、希望はなんでも叶えようじゃないか!!」
……ん?今何でもって言った?言ったね!!!
「じゃあ1つ目は転生先の世界はよくあるファンタジー系で普通に暮らしてる分には平和で魔法があり衛生面と食事がしっかりしてるところね?それから自分が考えた魔法が使えるようにして欲しい。名前をつけるとしたら「創造魔法」かな?もちろん全属性持ちで魔力は無尽蔵ねあと強い身体。具体的に言うとトラックに跳ね飛ばされても無傷なぐらいには。それからそれから〜」
「ちょ、ちょっと待って!もうちょっとゆっくり!!うぅ……普段ならチートは1つなのに……」
「さっき何でもするって言ったよね?」
「言ったけど……」
「言ったよね?」
「うっ……。」
よっしゃ勝った!!
◇
「スキルはこれでいい?」
「あっちょっと待って」
「え、まだあるの……」
神様は露骨に面倒くさそうな顔をする。そりゃ僕自身面倒くさいことを言っている自覚はあるけど、いきなり殺されたんだし、これぐらいのことはやってもらわないと困る。
「しょうがないじゃん……それでね、スキルって訳じゃないけど……新しい身体のキャラクリってできる?」
「う、うん……まぁできるけど?」
神様がなにかを操作すると、目の前に光る板が現れた。多分これでやれということなのだろう。
……見たところ普通のタブレット端末なんだけど。
触ってみると、見た目は普通なのにめちゃめちゃ快適に動作する。タブレットにありがちなモタツキが全くと言っていいほどない。流石神製。
中に「キャラクリエイト」と書かれた項目があったから編集する。思ってたよりかなり自由になるらしい。というかこのアプリいいな欲しい。
「理想の身体を創るぞー!!」
◇
……数日後
「できた……!これぞ理想の身体!!」
僕はこの数日ずっとキャラクリをしていた。どうやらこの空間では睡眠や休息の必要は無いらしく、ぶっ通しで作業してたのに疲れは感じていない。
なんだここ神か??
神様がいるってことは神界とかなのかな。
「君……随分時間かかったね……まあ神にとっては一瞬なのだけれども。
……ん?性別男じゃなくていいの?」
そう、僕が作った新しい身体は美少女なのだ!!
僕は昔から女の子になりたかった。かわいいものが大好きで、小さいころにはぬいぐるみとか沢山集めたものだ。 それでも成長とともに諦めてたけど、まさかこんなかたちで夢が叶うとは。神様のことを許してあげてもいいかもしれない。
「いいんです!!お願いします!!」
「それでいいならいいよ!もうないよね!?よし、それじゃあ送るよ!?いいね!?」
「うん!」
「それじゃぁ!行ってらっしゃい!良い来世を」
神様は早口でそう捲したてる。
よっぽどめんどくさかったんだろうね。ごめんて。
その瞬間、僕の身体は光に包まれて消えたのだった。
◇
気がつくと、僕は森の中にいた。
……こういうのは普通、街の近くからスタートじゃないの……?
まあきっとここは異世界なのだろう。
わからないけど何となくそんな気がする。
僕はおもむろに身体を動かしてみる。
なにしろ女の子の身体だ。最初は前の身体とはかなり勝手が違ってびっくりしたが、すぐに慣れた。髪が長いからか頭が重い。
胸はそんなに重くない。解せぬ。……いや、そう作ったのは僕だけどさ。
そしてやっぱり自分を見てみたくなる。
あれだけキャラクリ頑張ったのだ。可愛くなくては困る。
ただ困ったことにここには鏡がない。
しかし、僕にはこれがある。
「創造魔法」
僕が神様から貰った唯一の魔法。しかしこれは想像力により、なんでもできてしまう真性のチートだ。
「創造、手鏡」
そう言うと、何も無い空間から手鏡が出てきた。特に何も考えなかったからシンプルなデザインだけど、今はこれでいい。早速鏡で自分の姿を確認してみよう!
どれどれ……
……!?
ヤバいなにこの子可愛いすぎる!!えっこれが自分!?最高じゃん!!!!!
「……かわいい」
不意に口から漏れた声も、透き通るような可憐さを持っていて、ヤバい(語彙力)。
◇
僕、いや私はそのまま1時間ほど自分の顔を見つめていた。
もし誰かに見られてたら、たぶん相当ヤバい人になってたと思う。
……気をつけよ。