表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/12

7 本編から退場した嫁たちの裏事情~有能執事にガン無視される理由~

「ねえ、イザベラ~。新しい侍従フットマン雇ってよ~」


 イザベラといえば才女系で、常にチーレム野郎と行動を共にすることを許されている古参の嫁でも稀有な嫁です。チーレム野郎の嫁の中でも秘書的なことをしているイザベラ以外にチーレム野郎と一緒にいることを許されているのは、戦闘能力や事務能力や計算能力に諜報能力など役に立つ能力持ちの嫁。

 そんな役に立つ嫁も得意分野で優秀な新しい嫁がいればとって代わられ、二軍落ちして本編の中から退場させられます。一度退場してしまえば、子どもが本編に登場した時に「○○の子どもで」と○○部分に名前が登場する出演だけです。

 子どもが本編に登場するということは、子どもが幼児でなければ私と同じアラサー(ババア)ですし、その頃にはアニメ化もされていてアニメにババアになったヒロインを出してファンをがっかりさせてはいけない(一部の合法ロリ・年齢不詳は退場させられていません)という忖度がなされたのかもしれません。

 そんな退場組をBL布教マスコット=男性イケメン化させるのが私の狙いです。

 アラサーヒロインがババアで退場させられても、チーレム野郎はアラフォーになっても書籍は打ち切られていませんでしたから、男性化したヒロインも男盛りに変換されて賞味期限も伸びて感謝されるはずです。


 けれど、イザベラがこの部屋にいるということは、チーレム野郎は新しい嫁といるのでしょう。

 にしても、秘書であるイザベラに人材の採用をお願いするということはあながち間違いではありません。

 イザベラは秘書をしていますが、実はチーレム野郎には不変の忠誠を誓う執事セバスチャンがいるのです。本来なら使用人の雇用などの些事は執事が担当しますが、有能執事セバスチャンは嫁秘書イザベラ以外のチーレム野郎の嫁たちの言葉をガン無視します(本編参照)。

 異世界恋愛で溺愛物ならスルーされた嫁が窮地に陥りますが、基本的に退場したチーレム嫁は本編にも出てこないほどトラブルが起きません。

 ラノベの新刊でも有能執事がチーレム野郎に褒められていましたから、スルーしても問題はなかったようです。

 もしかしたら、チーレム野郎が何か言い出す前に毎回、必要な物を用意しているので、無限に増えるチーレム野郎の嫁たちの我儘に振り回されているほど暇がなかったのかもしれません。


 ということで、チーレム野郎の本編から退場した嫁たちの我儘を聞いてくれるのは侍女か侍従だけで、その侍女や侍従の雇用も嫁秘書イザベラに言うしかなかったようです。


「新しい侍従って、一月前に雇ったでしょう?」

「クリスのこと? もう飽きちゃった」


 ?!!

 飽きたってなんですか、飽きたって。


「飽きたって、それはないでしょう。何人、侍従がいると思っているの」

「これでも喧嘩しないようにみんなで分け合ってるけど、仕方ないじゃん。遊んだことのあるのにまた手を出すのも嫌だし」


 チーレム野郎に惚れて嫁になったはずが、本編での出番がなくなった途端に浮気三昧?!

 それも嫁秘書公認で?!!


 侍従は全員チーレム野郎の嫁たちの愛人として雇用?!!

 何なんですか、それは?!!

 貴族なら不倫当たり前ですけど、それにしてもチーレム小説ですよ?!

 一夫多妻の小説だからって、主人公であるチーレム野郎の嫁は一途じゃないと駄目じゃないですか?!


 有能執事がチーレム野郎の嫁たちの言葉をスルーするだけあります。セバスチャンからしてみれば崇拝する主人を裏切る浮気女たちの我儘など耳元でする蚊の羽音かもしれません。ウザくても主人の嫁なので仕方なく屋敷においているだけの・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ