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結果から言って、イラストは綺麗でした。
前世で書けたら、自画自賛ではなく1万円出してでも買うくらい上手でした。
でも、貧乳の女騎士と男の娘のGLだと思われた!!
胸元かなり開いた服装でも、男装の女性・・・。
男でこの顔はないって笑われて、誰にも理解されなかった・・・。
漫画描ければ。
漫画描ければ、きっと、伝わる・・・!
そう思っても、もう疲れ果てました。
相次ぐ散々な結果に心が折れました。
小説に3徹。
イラストに1晩。
体力はあっても、気力がもう続きません。
でも、天然物の前世基準のイケメンがいないなら、作り出してしまえばいいのです。
需要も供給もない世界なら、チーレム野郎の嫁(美女)が男性(美男)になれば腐教できるんじゃないかと。
チーレム野郎の嫁(元美女)を見て、百人いたら十人くらいは腐に目覚めてくれるのではないかと。
妙なノリでそれが正しい気がしてきました。
小説の中で、とっくにハーレムやってんだから、これから先はBLになってもいいよねってことで、この地獄のような異世界でBLを堪能する為にチーレム野郎の嫁を魔法で性別転換することにしました。
金太郎飴みたいにたくさんいる嫁の五人や十人が男になっても、ハーレムの中じゃ、無問題!
どうせ、男子禁制の大奥や本家ハーレムみたいにGLカップルがBLカップルになるだけだろうし、嫁同士(魔法で男になったのと、魔法かかってないのと)でNLカップルになるかもしれないし、持ちつ持たれつwin-winな関係(意味不明)。
「陛下! では、私用ができましたので、本日はこれにて失礼します!!」
善は急げ。主人の返答も聞かずに向かうのは使用人棟にある私室。まずはあそこで街歩き用の私服に着替えて、いざ、チーレム野郎の家に!!
陛下の身の回りの世話は他の人がしてくれるでしょう。陛下付きの侍女の職は熾烈な競争に晒されている人気職。
ただし、使えない侍女は容赦なくふるい落とされて、王宮を追い出されます。
え? 私?
充分やっていますよ。陛下の安眠を保証する無害な侍女ですから。
夜這いかけたり、夜這いかけたり、夜這いかけませんから。
枯れてるおばちゃん侍女や乳母様並みの無害侍女ですから。
BLという水を生まれ変わってから一度ももらえずに枯れている侍女ですから、陛下には無害侍女です。
「え? ちょっと、メリッサ。どこ行くんだ。おい・・・」