カツオノエボシ
こんばんは。葵枝燕です。短編の詩を投稿するのは、随分と久しぶりな気がします。
今日は二〇一八年七月二十日ですね。まぁ、もうすぐ日付は変わりますが。私にとって、七月二十日は海の日、という認識が強いです。もちろん、今年は既に終わってしまっているわけですが。
と、いうわけで。今回の作品は、海に関連する詩です。ちなみに、これを書いたのは昨年二〇一七年十月十日でした。題材にした生き物が、夏の季語だと聞いたので、夏まで温存しておりました。
また、当作品、挿絵が入っております。
それでは、ご覧くださいませ。
綺麗な姿に騙されないで
透明な姿に騙されないで
薔薇に棘があるように
硝子の破片で怪我をするように
美しいモノには武器があるものよ
それでも触れたいなら
お好きなように
触れたら最後
アタシには責任が取れないけれど
後悔しても もう遅い
死の淵で藻搔こうとも
全ては後の祭り
綺麗な姿に騙されないで
透明な姿に騙されないで
死してなお
アタシはアナタを苦しめる
それだけの武器を
アタシは身に宿しているのだから
それでも アタシに触れるという
そんな勇気と決意があるのならば
藻搔き
苦しみ
例え
その命を落とすことになったとしても
それでも構わないというのであれば
ドウゾ アナタノ思ウガ儘ニ
改稿情報
二〇一八年八月十四日、挿絵を入れました。絵は、「SKIMA」様で依頼した御奈良井ハシル様が描いてくださいました。転載・使用はご遠慮ください。