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短編集

ひとりぼっち

一人は寂しくなんかない。

ずっとそう思っていた。

けど、それはとっても大きな勘違いで、やっぱり寂しいときは寂しいし、一人が怖いときだってある。

そんな僕は、ずっと一人で暗い部屋に閉じこもって、誰かがくるのをまっていた。

一人の僕が、一人じゃなくなる時を、まっていたんだ。


僕は今日も一人だった。

このまま一人は嫌だな。

ずっと暗かった部屋が更に暗くなる。

もう、いっそ一人でいこっかな。

そう思えたのはやっぱり、一人特有の気持ちだろう。

誰も僕を見てくれない。

何をしたって、何をしなくともなにも。

なにも見てくれない。

でもそれって、僕が一人だったら気にしなくていいことだろう。

僕が一人で良いって、諦めてしまえばいいことだろう。

黒色だった絵の具に、更に黒色を入れたように真っ黒な部屋には、今日も僕は一人。


そんなある日だった。

本当に突然すぎて驚きを隠せなかった。

暗黒と言えるような部屋に、真っ白い光が入ってくる。

もう触ることもなく錆び付いたドアが、独特の金属音を奏でながらそっと開いていく。

「迎えに来たよ。もう、大丈夫。」

その声はきっと、僕以外の一人の声だろう。

一人である僕が、一人の時をまたなくてよくなった合図だろう。ああ、やっと。

やっと見つけてくれたんだ。

「行方不明だった少年を発見しました。」

『どこにいたんだ!?生死は?』

「いえ、少年は死亡。ほぼ白骨化しています。場所は、、、。枯れた井戸の中です。」


やっぱり一人は、寂しいんだよ。


一人になることの怖さや寂しさを理解してあげてください。

一人だと思っている人も、きっと一人の時なんてあっという間です。

たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。

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