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武装車掌さん

武装車掌物語

作者: 影四行

初めて短編を書きました。ので見にくい所があるかもしれませんが、読んでくださり、楽しんでいただければ幸いです。

---ガタガタ---


---ガタガタ---


『職員に緊急連絡、前方8km先に注意顧客リストに載っている犯罪組織を発見』

『我々の車両を狙っている可能性が高い、直ちに戦闘配置に付け。くり返す・・・』


---ガタガタ---


「なんか久しぶりだよな、この路線を襲撃してくる奴」

「確かに、半年くらいは平和だったな、まぁその半年目が今日なわけだけど」

「・・・・・」

「ゼィ・・・ねぇ、ちょっとさ、ハァ・・・いい加減変わって、た・・頼む・・・お、おもい」

「えー、やだよめんどい、そもそもさぁ普段からボケボケしてるのに夜勤明けでさらにボケボケしてる奴を連れて来る方がどうかしてるって」

「ゼェ・・・そんなこと言ったて、ゼェ・・・一応戦闘配置につかなきゃだめでしょ、ハァ・・あーおもっ」


---ガタガタ---


「つーか、そいつ長 ちょうさんが言わないと起きないんだし、連れてきてもあんま意味ないよな」

「あははっ、たしかに!、返してきたら副 ふくさん?その間に僕たちがヤッちゃうからさ」

「ハァ・・・お言葉に甘えたいですが、私がいないとあなたたち少しやりすぎてしまう可能性がありますからね!!」

「えーーー!!そん『乗車中のお客様にご連絡いたします。まもなく、この列車は戦闘を行うため一時停止を行いますが、お客様はあわてず車両内で待機をお願いいたします』・・・ありゃ、もう着くね」


『くり返します、お客様は車内で待機をお願いいたします。もし万が一車両内から出た場合の安全は保証することができなくなります。くれぐれも車両内から出ませんように・・・』


---ガッタン、キキィーーー---


「じゃー、行ってきまーす!!副さんあとよろしくねー」

「車内の方はたのんます」

「行って来る」

「わかってます!くれぐれもやりすぎないようにお願いしますよ!!・・・いい加減にあなたは起きなさい!ひさびさの襲撃ですよ」





「兄貴ーー今度の車両はどんなものが乗ってんですかい?」

「あぁ、貨物車両付きだからな、大体のもんがそろうな。・・・さて『犬』がおいでなすったぜぇ、やるぞ野郎ども!!!」


 車両に向かって走っていくなかで、大きく声を出して鼓舞しあった奴らが倒れていく。さすがとしか言いようがない奴らは『犬』並の嗅覚でこちらのいる場所を突き止め確実に急所を狙ってきやがる。

 「くそっ!」

 このままやっていてもらちが明かん。仲間の奴らに指示を飛ばしながらも、こちらが攻めあぐねていると仲間のうわぁっという悲鳴を聞いて後ろを振り返ったところで意識がブラックアウトした・・・。





 「ほんとさぁ、いい加減学習してほしいよね」

 指示を飛ばしている奴を倒したことで団員の士気が落ちたのか残りは簡単に倒すことが出来た。・・・んだけど、


「なんであんだけアナウンスしてるのに外に出ちゃうのかねー、そんなに好奇心旺盛なんかねー貴族のガキってさぁ」

「ねー、僕もう帰りたいよー。さっきおやつの時間だったんだよー」

「・・・さあな」


 ハァ-、必ずいるんだよねー注意が守れない奴って、・・・まぁそれを助けて護るのも僕たちの仕事なんだけどさ。

 ちょうど指示を出している奴を倒したところでインカムから通信が入って、客車に乗っていた乗客の内数人が、列車の連結部分から外に出たという連絡が入った。本来連結部分からは外に出ることができないようにコーティングがされているが、外からの衝撃によってそのコーティングが破壊されるがある。まぁ、滅多にあることじゃないけど、相当大きな武装兵器が必要にもなるし。

 そんで、その通信によれば、その連結部分から出た数人の乗客が人質となり、その交換条件としてこちらに載せている貨物との交換を要求してきたのである。


 こちらとしては注意勧告を無視したアホは見捨てていきたいが、それが貴族であるとそうもいかなくなる。本来人は平等ではあるがこの鉄道に出資している株主のほとんどが金を持っている貴族なのである、そのためできるだけその貴族達には安全な時間を過ごしてもらうというのがこの列車のモットウなのである・・・まぁいいようによっては一等客車に閉じ込めているって言えるわけだけど。常識のない頭のいい貴族の連中はばれないように二等客車に紛れ込んでるけど。たまに幼馴染も紛れ込んでいるのを見たことがあるし。


 そんなわけで助けに来たわけだけど・・・

「犯人グループの後ろ側にまわりこみましたけど、どうしますか?」

『---案外早かったですねぇ、こっちはあんまり変わりはありませんよ?さっきからずっと人質片手にキャンキャン吠えてますよ、早く持って来いってね---』

「相変わらず呑気ですね長さん、一応貴族でしょその人質さん」

『---あー、そうでしたねぇ・・・じゃあカウントをしますからあなたたち三人は一斉に向かっていってください。人質には一応秋さんがシールドを張ってますし、多分大丈夫でしょう---』

「えっ!!秋ちゃん起きたの!ビックリだねー、頑張ったんだね副さん!」

『---いえ、起こしたのは私ですよ?---』


 ・・・やっぱりな、起きたということに驚いたが、案の定長さんが起こしたのか。なんでか知らんが長さんの言うことはしっかり聞くんだよなー、俺の言うことや副さんの言うことは聞かないけど。


『---では行きますよ、30、29、28・・・・5、4、3、2、1、では車内安全のために---』

 カウントが開始されたと同時に走り出し、近くにいる敵からできるだけ傷をつけないように倒していく、後々、犯罪対策室送りにするためは傷をつけると対処が面倒なのである。右から来る敵の武器を双検で弾き飛ばしその反動で倒れた奴ごと後ろの奴に蹴りをくらわせ、さらに反対側から来る敵の攻撃をよけてから腹に一発食らわせる。俺は双剣が一番使いやすいと思っているが、他の武器も扱える様にしているし、遠距離攻撃も一応できる、っていうか列車に勤めてる奴はやらされる。見習い試験をクリアするには必須だからだ。


「っと、あぶねぇ、あぶねぇ-なっ!おらぁ!!」

「ちっ、お前らこいつらがどうなってもいいのか!」

「・・・別にいいけど?」

「なっ!!なんてことを言うんだっ!!ぼ、僕はミシマ家のものだぞっ!!」

「そもそもは、列車に乗るときの規約を無視したお客様の責任だということをお忘れない様に、この件のお客様を救出した分の列車遅延料金は請求させていただきますので、安心してください」

「ふ、ふふ、ふざけるな!!」

「いや、ふざけ「どうでもいいんだよそんなことは!!さっさとくたばれこの犬野郎!!」


「くたばるのはあんたの方だよ!!」

「あ・・・」


 不意打ちで背後から仲間が脳天に直撃を食らわせて人質を取っていた奴が崩れ落ちる。うわー痛そー、主に犯人と一緒に地面に打ち付けられたアホ貴族が・・・静かになったしいっか。

 インカムに手を当て現場を制圧できたことを連絡する。


「あっ、ちょうさんっすか?こっちは終わりました。今から人質の回収と犯人の回収をします」

『---ご苦労様ですね。少し遅れてしまいましたが、このまま運行を行いますので急いでお願いしますね、では---』

「わかりました。おーい、二人ともさっさと回収すんぞー、置いてかれるぞー」

「ひどいやー、僕たち頑張ったのにー!」

「さっさと終わらせる」


 他の面々もぶつくさ言いながら犯人と人質を分けて専用の収容スペースに押し込んで急いで列車に乗り込む、まじ、乗り遅れたらほんとに置いてかれる。

 

---ガタガタ---


---ガタガタ---


「あー今日もつかれた~、まじで」

「腹減った」

「僕もー、今日のご飯なんだろー。あ、秋ちゃんだー」


 3人で話しながら休憩所に進むとその途中で秋に会い、お疲れといわれる。そう思っているなら助けてくれればとも思ったが、秋は秋で列車内の安全を守っていたわけだから強くも言えない。その代わりお前もお疲れさんと言って一緒に歩き出す。今日の仕事も疲れたなぁ、そんなことを再び思いながら今日も終着駅に向かって走る列車の安全を守っている。



---キ、キィーーーーー---


『本日も武装列車にご乗車いただきまことにありがとうございました、この列車は終着駅を出たら車庫に入りますのでお気を付けください。またお忘れ物等をなさいませんようにお気をつけて降車ください。では、またのご乗車をお待ちしております』

 

なんちゃって車掌物語です。

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