てがみ
好璃 へ
知ってた?
はじめて君と話すとき、凄い悩んで、とっても緊張していたこと。
明日、また会えるという確証が欲しくて、きみの鉛筆を隠したこと。
私の絵を描いて欲しかったのは、もちろん自分の顔がみたいというのもあったけれど、
きみに…好璃に忘れられるのがこわかったから
ガーベラには『童心に帰る』という花言葉がある。
君は知らなかったと言っていたけれど、知っていた私は、少し寂しくなった。
私にはまず、童心に帰れるような機会なんてないから…。
でも…、でもね。
このたった一週間の出来事を、君がふとしたときに思い返してくれたら、私はとても、うれしい。
少しでも、君の中にいるって感じることができるから。
知ってた?
きみの質問を私がわざとはぐらかしたとき、泣きそうなのを我慢していたこと。
雨の日にきみが初めて知ったと言っていた気持ちが、怒られるかもしれないけど、とっても、とっても嬉しかった事。
最初は君を見ているだけで満足していた。なのに…
君と話して
君と笑って
君と一緒にいる時間が長くなるほど
私は欲張りになっていった
もっと…もっと、もっと
一緒にいたい…
知ってた?
私がずっと前から君を、みていたこと
君が大人になってもずっと、見守っているからね
産まれる前から、これからもずっと…好璃のことが、だいすき
あなたのおねーちゃんより