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綺麗な「星」

―――――――――――――――――


学校の放課後にて


 重い足取りを何とか引きずりながら空き教室に向かっている俺だがさて、どうやって断りを入れようか。正直あの女を前にして部活入る入らない口論を行ったら陰キャの俺に勝ち目なんてない。そうだ!何にも喋らないでこいつを入れてもしょうもないと相手に思わせよう、そうしよう。


 そんな事を考えている内に空き教室の前に着いてしまった、他の教室とは違い窓にはカーテンが張られており廊下からは中の様子が見えないようになっている、ここが俺の墓場か…。


コンコンコン

「すいませーん」


 返事がない、人を呼んでおきながら留守なんてことはないだろうな…


コンコンコン

「入りますよー…」

ガラガラガラガラ

「ようこそ!天文部へ!!!!」


 そこには遮光テープで作られた暗闇の中に無数に光る点、星が瞬いていた。


「綺麗だ…」

「でしょ!これが天文部だよ!ちなみに本物の星はこれよりもっと綺麗なんだから〜」

「これ、わざわざ俺のためにやってくれたのか?」

「当たり前じゃん、新入部員歓迎会だよーこれくらいは当たり前だって」

「まだ入部した覚えは全くないが…」

「え、そーなの!?」


 メメは本気で驚いた顔をしていた、何故昨日の会話だけで俺が入部した流れになっているのだろう。正直、俺はプラネタリウムに対して綺麗だと思ったのではない。


 それなのに何故「綺麗」と言う言葉が口を出たのか、当然嘘でも何でもない事実だ。


 プラネタリウムの光を浴びてキラキラ光るメメを。その美しく光る青髪を見て本当に「綺麗」だと、心の底からそう思ってしまった。





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