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嵐のような女、メメ

「!?」


 まさか誰かから話しかけられるとは思わず声が出ない、それが女子となれば尚更だ。こう言った時、陽キャならどう反応する?俺の15年間の人生の経験を活かして返事をするんだ…行くぞ!


「あ、、、、はい………。」

「ほんとに!?実はまだ部活自体は作ってないんだけど、作るのに人数が必要でね誰か入ってくれないかなーって」


 なるほど、一瞬この女「メメ」が昔俺の幼馴染だった少女で俺を覚えていてくれて話しかけてくれた。なんて幻想を一瞬でも抱いたがそんな事は無さそうだ、要は部活を作りたいが人数が足りず纒うオーラから帰宅部濃厚そうなボッチの俺に話しかけた。そんなところだろう


「とりあえず明日の放課後!3階の視聴覚室の横に空き教室があるでしょ?そこで待ってるから終わったら来てね!」

「あ、あの……。」

「そういえば自己紹介してなかったね、私七森芽々!メメって呼んで、じゃあ明日待ってるね!」

タッタッタッタッタッタッタッタッタッ


 嵐のような女だった…。やはり性格が俺の記憶の中の幼馴染とは大きく違うもので若干の期待は崩れさった。


―――――――――――――――――


帰宅後、夕飯にて


「兄ちゃん、今日は友達できたか?」

「妹よ、その質問は3年間実績0の俺には今後する事を禁ずる」

「えーなんでー」

「だけど昨日話した青髪の女子とは話したぞ」

(正確には一方的に話されただが…)

「兄ちゃんやるじゃん!でどうだったんだ?」

「どうだった、とは?」

「兄ちゃんが小学校の時仲良くしてた子だったかどうかだよ、聞いたんだろ?」

「……。」

「聞いてないのに何を話したんだ?」

「部活に…誘われたな…」

「何の?」

「天文部だったかな、まだ部活として成立してないから人数が必要なんだと」

「そっかー、けど部活に誘ってくるぐらいだからやっぱり兄ちゃんのこと憶えてて誘ったんじゃないのか?」

「それは多分ないな、あまりにもあの子とは性格が違いすぎる」

「もうあの時から7年も経ってるんだぞ!性格ぐらい変わるかもしれないだろ、とりあえず明日ちゃんと聞いてみろよ!」

「わかった、出来たら…な」


 妹と出来ない約束を交わした。すまない妹よ、女子とまともに話すことも出来ない兄ちゃんですまん。


 それから翌日の放課後、俺はメメと約束した(させられた?)空き教室へと足を運ぶのだった。


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