86《それぞれの花火大会②》
8月18日(日)の宵。鳥羽湾花火大会を観に来た秋&健&光&ひより。健だけひと駅後から電車に乗ったが…
ひよりは黒地にピンクの蝶が舞う浴衣で、髪は結んでないが赤い髪止めを右耳の上に付けていた。光はいつものシュシュのツインテールで白地に金魚の浴衣。
ひよりを見るなり健は
(うわ、やば)
「あ、二人とも浴衣可愛いね」
光は笑顔!
「ありがとー!健君褒めてくれるかな?ってずっとひよりとドキドキしてたんだよー?」
「う、うん」
恥ずかしげに髪を耳にかけるひよりを見て秋は
「(笑)ひよりがシャイなの珍しー」
だけど今日は健は
(秋ちゃん…すげえ安心感)
秋の鈍感さに落ち着きを取り戻す。
「へー。いつもクールなの?」
(秋ちゃんいるならバレずにいれそうだな)
ニコニコ。健の笑顔にためらうひよりは頬を微かに染め、
「そうなのかな、よくそう言われるー」
「ほんとは可愛いんだよー?」
健はニコッ
「そっか」
「!」
(やばっカッコいいよぉ~)
(ひよりちゃん反応可愛いな)
互いにドキドキの二人にやはりちっとも気付かない秋。のお陰で自然体を保つ健
「ひよりちゃんは普段何してるの?学生?」
「ううんバイトだよー。恵比寿屋っていう松阪の甘味処で」
「あー知ってる。小さい頃何度か入った事あるよ。最近は無いけど」
「鯛焼き美味しいから食べに来て?」
(きゃーっ言った!)
もうクラクラのひより。健はこの誘い?にはドギマギしてしまい、どうにか自然体に見せ掛けるも
「そだね、そのうち行くかもしんない。俺鯛焼き好きだし」
(やべーよ約束!?自然に自然に)
実は一杯一杯のはにかみ。そうとは知らずひよりはパッと顔を輝かせ
「そうなの?じゃあ待ってる」
(これって約束!?きゃーっ)
鳥羽湾に着き、いい場所を求めて歩く。
「そっか、秋ちゃんも浴衣褒めてくれたんだねー」
「ふっ。女が浴衣着てたら褒めないなんて男じゃないぜ」
「秋ちゃんカッコいい(笑)」
ヒュルル~…ドーン!
「あ、始まった!」
ヒュルル~
「たーまや~っ」
秋が大きく言うと
「あたしも!たーまや~っ」
「やだもー他の人が見てるよ?(笑)」
「気にしないの♪」
安心していた時秋が突然、
「あ、そーだ健、お前家の鍵ちゃんとしてきた?」
健はギクッ!
(うわ、秋のアホ!)
「や、やだなーしたよ」
だが光の質問!
「なんでそんな事聞くの?」
(うわっ!?)
「あーこいつねーこないだからおかしいんだよー」
光&ひよりは
「?」
「恋患いじゃね?って言ったけどさ」
「えっ!?」
ひよりはガビーン。
「秋ちゃんそれは、」
チラッと見てひよりと目が合い。
「そ、そんな事この場で言わないでよね」
赤面してひよりから顔を逸らした。
ひよりはドキッ
(えっ?)
「そか?いやーわりぃ(笑)ほら花火見な?俺ら気にしないからさ。なっ?」
ふられて赤面して頷くひより。
ヒュルル~バーン!バーン!
「さらば18歳の夏!」
秋は花火に向けて拳を上げる。
「まだ早いよー夏はまだ終わらない!」
光も真似して腕を上げ。
互いに意識し合う健&ひよりは今のでそれが確信に変わった…のか?とりあえず他愛ない話をしていた…
帰宅後すぐ、秋に光からメールが。読んで、
(“秋ちゃんぶっちゃけあの二人が意識してるの知ってた?”フム)
即光に電話。
「あ、光?勿論知ってたぜ。まあ14日の路上の時おかしかったのは気付かなかったけど、今日電車乗ってきてからピンときてー。だからちょっとばかし背中を押してやったぜ。だってあいつら両想いじゃん」
『そうだけどー!あたしドキドキしちゃったよぉも~っ。それになんで、』
ハッとしたように黙る。
「ん、なに」
『ううん、秋ちゃんでも気付いたんだなーって感心してたの!』
“自分の事は気付かないのに人の事は気付くの?”と危なく言うところだった。
「お前それじゃ俺が超鈍いみたいじゃん!」
『ううん秋ちゃんて結構~鈍いよ?』
「えー!?なにそれショックなんだけど」
『兎に角ひよりの事はありがと!じゃね!また電話する!』
通話オフ!
スマホを置いて一気に光は脱力し
「はあ…」
(あたしもバレたらどうしようかと焦っちゃった。あれ?でもなんで焦ったんだろ、あたしのバカ、気付いてほしいくせに)
部屋でキュウーーーっとなっちゃった光。
前回後書きのエビセン。“鼻は慣れると感知しなくなる”…
その通りだぜ!1個目が超クサかったのに2個目は(2日後)全く無感知。全~然くさくない。
鼻ってのは…フッ




