40《新事実》
6月18日午前0時からです。果歩は1日早く電話した事になるのか…(健BDは19日)
その夜の日付変更時、健に電話があった。
『夜中にゴメンね、健君誕生日おめでとう』
実は遠距離恋愛中の彼女、果歩からだった。
電話にはにかみつつ、果歩の声が沈んでいる事に違和感を持つも、久しぶりの彼女の声に優しい顔で返事する健
「果歩、ありがと、俺から言うのもなんかだから、待ってた」
『うん…どうしても言いたかったの…』
「果歩どうかした?元気無いよ」
『健君、あのね…』
その後の果歩の言葉に健はショックを受ける。
「え…?」
『健君…ごめんね、あたしから告白したのにこんな事になって』
「ううん、いいよもう…だから泣くなよ。どうせ、その程度だったんだよ所詮は…」
『ごめんね、ごめん…』
「だからもういいって、そうなったんなら俺はもう果歩の事は忘れる。もう2度と会わないし連絡もしない。
だから、果歩も俺の事なんか忘れて。
…幸せになれよ?」
『…本当にごめんね、じゃあ…』
ピ
「……………はぁ…」
健は夜空を見上げた。
PM7:30
「ターケールっ天ぷら持ってきたぜー?」
※秋んちは天ぷら屋
「いつもありがと。入って」
「おう。お前が聞かせてくれたサビ超良かったからー、今日めちゃ楽しみにして来たぜ?俺なりにも色々考えて来たし!」
「そっか、じゃあ早速始めよ?」
「ああ…健?」
「ん、何?」
「あ、いや、なんか今日元気無くない?魂抜けてるっつうか」
ギク
「え、そう?そんな事無いよ」
「あ~今ギクッとしたっけ!なんか隠してるな!?教えろよ!」
「~大した事じゃないよ」
「俺に言えない事なのかよっ、いいから教えろって相談乗らせろ」
言葉に反して目キラキラの秋。
「ほんとに平気だよも~」
「あ、まさか失恋とか」
「…」
「え、当たり!?」
「違うって!」
「嘘つけ今一瞬止まっただろっどんなコに振られたんだ?」
「~~…はぁ…あーもうっ、仕方ないな教えるよ、教えればいいんでしょっ!
…果歩とは高校卒業した時から付き合ってたんだ…」
「へ?」
秋は固まった。
「それが昨日の夜、別な彼氏が出来たから別れてって電話きて…」
(んん!?)
「ちょっと待てお前彼女いたの!?」
「はぁ…」
ため息をついて見せる健。
「あ、どうぞ続けて下さい」
秋を呆れ風に見て
「うん、卒業式の後、家に電話がかかってきたんだ。
それで告白されて、付き合うことにして。
でも果歩は名古屋に進学しちゃったからちょっとした遠距離でね、月1で会おうって言ったけど、離れてからは1回しか会ってなかった…」
あぐらをかいたまま下を向いている健。
(は、励ましとかねえとな、とりあえず…)
「マジかー、でもそいつひでー女だな、乗り換えたんだろ?」
「うん…」
(ハッ余計に悪かった!?)
「で、でもよ、その果歩も見る目ねえよな、こんなカッコ良くて真面目な健を捨てるなんてよ」
「うん…」
(あれ?俺もしや傷に塩塗った!?)
「でも健も水くせえよ、今まで彼女いるの黙ってたなんてよ」
「別れたけどね…」
(うわ撃沈だよ、そもそもこれは開けちゃいけない箱だった!)
秋は健を上目で見た。そして遠慮がちに
「…なあ、健…お前その果歩の事マジで好きだった?」
「…………」
うつむいたまま答えない健。
「健…元気出せよ」
「分かんない。
好きって言われて付き合ったけど、本当に好きだったかな?
好きになろうとして、大事にはしてたし、それなりには…
でもなんだか今は何も感じなくて…
本当に好きならもっとなんか感じてもいいんじゃないかとか…」
秋は慌てて止めた。
「あっ、もういいよ!?いいから!つらい事話さしてごめん!」
「ふふ」
「~っ(健無理してるし意味不明な笑いだしっ)
…もう、忘れるよな?
きっとその程度だったんだよ、健ならその内もっといいっつうか…本気の彼女が必ず出来るからよ、たぶん…(あ、良かった顔上げた)」
健は少し笑った。
「ありがと秋ちゃん。
“乗り換えた”とか“捨てた”とか言っちゃいけない言葉も聞こえたけど、慰めてくれたんだよね」
「お、おう、伝わったならいいけど」
「じゃあ始めよっか?」
力無くはにかんだ健。
腰痛は長引き、まだ治らず。立ち上がる時大変です。もう完治はしないんだろうか…と…
ささっと走ったり出来たあの素晴らしき日々よ…




