27《ナナコだよ》
登場曲「ハートのモールス信号」「ANGEL LIGHT」は 作詞作曲してみたよ に投稿済みです見てね!
6月3日(月)PM2:50、今日は七郎が「路上についていきたい」と言ってきたのでモンプチ(※七郎の伯母がやってる喫茶店。七郎のバイト先)が休みの月曜日に秋は七郎を一緒に連れて行くことにしたのだ。
七郎が水上家に来た。家の前に出ていた秋。
「七郎!」
七郎は片手を上げて笑顔を見せた。
「それにしてもよー」
「何が?」
「お前そのかっこ、女装もうやめたんじゃなかったっけ?」
「え、そんな事言ってないよ。もう必要無くなったとは言ったけど」
黒ギンガムチェックの薄いシャツを羽織り、その下は薄ピンクの薄いTシャツを上に出した今風の薄いロングスカートは薄緑で裾に目をやると赤いコンバースの靴。
「どう?可愛いかな。今日はちょっと気合を入れて爪もほら」
見せてきた爪には薄ピンクのエナメルが。
「うん、綺麗だぜ」
「そう?良かったー、百均だよ」
そう、七郎の夢はいつかラックスのヘアスプレーを使う事!
「やっぱブラもしてんのか?」
「してるよやだいつもしてるの知ってるじゃん」
※ブラは通販
「別にいーのになぁ」
「だーめ、乳首立ったら恥ずかしいじゃん。僕のそんなの見たいの?」
「ちげーよ」
「あ、秋ちゃん乳首立ってるよ」
「え!?やだーっ」
両手で隠す秋。
「嘘だよ」
「~~」
秋は両手で乳の上をパタパタした。
「でもそうゆーの言われると(ブラを)してないこっちのが恥ずかしい気がしてくるよな」
「男性用ブラだから秋ちゃんもつける?」
「いやいいんだけどー化粧までしやがって、色付きリップはいつもだけど」
「日焼け止めだよ、パウダーなだけ。秋ちゃんも塗ってるでしょ」
「そりゃね、日に焼けたら美容に悪ぃし」
「でしょ?じゃっ、いこ!」
秋の腕に軽く抱きついた。
「なんか行動まで女になってねーか?」
「いいのいいのっ!」
東松阪駅。
「あ、健!」
健は七郎を見て目を丸くした。
「え!?秋ちゃん何、彼女!?」
(光ちゃんじゃないんだ、意外!)
「ちげえよ、こいつ七郎っていう、むがっ」
秋の口を手で塞ぐ。
「だ~め、今日はナナコって呼んでって言ったでしょ?宜しく健君」
「ああ、君が七郎君かー」
合点して笑いかける健。
「健君、今日はナ、ナ、コ」
健の口前に人差し指を立てる。
「うん分かったよ、じゃあ行こう」
ニコッ。
「さすが健、動じない奴」
「なんでさ、別に驚く事じゃないよ。世の中色んな趣向の人がいるでしょ」
PM3:45津駅前。
「さ、始めっか」
「女みたいな僕が隣にいたら人が寄りやすくなるかな」
「お前サクラのつもりだったの?」
「そうじゃないけど~、遠巻きにしか見て貰えないって言ってたから少しは役に立つかな~と思って。僕の優しさだよ?」
「そうだねー、確かに。今日どうかでまた違ってきたりしてね」
「立ち止まる人増えるといいねー♥」
「欲を言えば近くで見て欲しい、じゃあやるぜ?1、2」
♪ハートのモールス信号
実際やり始めると通行人の反応はどうやら少し違うように見える。
「いつもより見てる人多いね」
「そうなの?やっぱり女いると違うんだ~」
「かもな」
「じゃあ秋ちゃんの彼女って事で♥」
「は!?誰がっ」
「僕だよ~」
「悪ぃ七、ナナコ、俺そんな風には思えない」
「え~残念ー」
「秋ちゃん次エンジェルだからね」
「おう」
「1、2」
♪ANGEL LIGHT
ナナコが隣でニコニコしていると、なんと割と近くに人が立ち止まった!!!
その人がきっかけになり更に数人立ち止まってくれた!!!
結局人は入れ替わったが近くで聴いてくれる人が多数現れるという快挙だった。
「僕の効果って凄いでしょ~」
「そうだねー、人が近くて緊張したけど楽しかったな。秋ちゃんは?」
「俺も緊張したけどー、なんかさ、超やりがいあったな。ああ、聴かれてる!みたいな?初めてお客さんと話せたし…」
秋は口元をムニャムニャさせている。
「もー秋ちゃんさっきから顔ゆるみっぱなしじゃ~ん、可愛い~」
「え~ゆるんでる?」
「いいよーニヤケちゃって?僕秋ちゃんが喜んでくれて超嬉しいんだから」
庭に母が植えたしだれ桜(まだ1m高)を、ピコちゃん(黄色カナリヤ)が超ぱくぱく。もうガツガツむしりとって食っておる… 籠を枝前に当ててあげると食うの。食いっぷり超可愛いっす!
今日のBGMはBUMP OF CHICKENのオーロラアークでした☆




