101《狙え!ワンダーランド》
七郎は今日はイチゴモデル事務所オフィスに給料を貰いに来ていた。
女装で、薄手のモスグリーンのロングスカート・背中にリアルな翼が大きくプリントされた夏物白パーカー・ピンクのキャップ&リュック。
そんな七郎のファッションを見て佐藤社長は
「七郎君いつも着てる服どこの?なんかいいよねー中性的で可愛いくて」
七郎は目キラッ
「分かります!?これワンダーランドっていう小さなブランドでWeb通販のみで店舗持たないとこのです。セルフブランドっていうのかな」
「うん、実にいいよ」
「偶然見つけたんです、服のサイズや素材の情報と写真だけが出てて、モデルは一切使ってなくて」
「なんだって?モデルは使ってない?」
「あ、はいそうですけど」
「これはチャンスだよ七郎君!」
すぐWebをチェックする佐藤社長。
「本当だね」
「社長、まさか…」
「そう、7COとミルクを売り込む!」
「えっ」
そばにいたミルクも小さな声を上げた。
佐藤はもうメールを打っている。
「多分、経費を出したくなくてモデル不使用なんだから、こっちもタダでやる気概でいかなきゃ駄目だな」
言いながらすぐに送信。
「あ、返事待ちややり取りは俺がしとくから2人は帰っていいよ。結果は後でメールするから」
という事でドキドキしつつ帰ると、割とすぐメールがきた。
〈返事が早くてすぐやり取り出来た。写真送ったら2人ともOKだったよ!猫田の宣材写真が良いという訳で、猫田ごとセットで。
でも決定は実際会ってからという事で、7日は七郎君とミルクちゃんと俺で大阪のワンダーランド本社に行くから予定開けといてね!〉
「マジ?…ってメールしなきゃ!」
で、秋&健にメールしたのです。
という訳で内心七郎が羨ましくてメソメソしたい秋ちゃんは、それを包み隠して、忘れ去って、今夜のバンド練習を“緊急ミーティングfor 7CO”と題してプチ壮行会にする事にしたのだ!
PM7:40
「よし、じゃあ七郎、改めて説明してくれ」
「うん。佐藤さんが僕の服をいいねって言って、ワンダーランドがモデル使ってないの知った佐藤さんが即メールしてやり取りして、僕とミルクちゃんの宣材写真送ったら好感触で、だから7日は大阪のワンダーランド本社に行って、経営者と直接会うんだ~
そこで決定するかどうかなんだよ~」
「へーすごいじゃん、決まって欲しいよ」
「だよな!七郎だけ先にスターになって焦るけど受かって欲しいぜ」
「なんかシャイな人みたくて」
「ふーん、ならイケるかもな。お前の優しい性格なら」
「僕も愛用ブランドのモデルやりたいから頑張る♥」
「多分写真でほぼ合格だけど念のため実際に会うんだよね」
「佐藤さんもそうだろうって言ってた」
「俺もスターになりてー!」
秋がうがーっと床でジタバタすると健は撫でてやり、
「ハイハイ頑張ろーね」
秋はガバ!と起きて
「七郎!俺からお前に、受かれって念を送っちゃる!」
七郎にギューと抱きつく。赤面して溶ける七郎。
「秋ちゃん、僕…っ…頑張る♥」
1分待って健は
「じゃあ今日も練習始めよか」
と言ってギターをとりアンプのスイッチを入れた。
健のギターは日浦から借りっぱなしのblack2号。小型アンプがあるので秋の部屋が練習場所なのだ。
「もうちょっと…」
秋と七郎は目を閉じてまだ抱き合っている。
「もー!終わってから好きなだけやってよねっ」
10月14日のバンドコンでやるのは、RUIは希望・スターライト・エバーグリーン、日浦はサクラ・ミラクルレモン・君がみて、の3曲。
RUIはバンド部門で、日浦はシンガーソングライター部門。
日浦も路上と並行して夜に家で練習しており、どちらが上位に入るか競争なのだ!
秋&七郎のラブは好きです。あと、ドリアイの中でスピカは秋が1番好きです。可愛い☆




