11話 百合沼とお仕事
え、なにこれ、うわ、ちょっと、早く告白しなさいよ、ああもうじれったい・・・・。
「あ、優菜ちゃん、書類できたから、内容が同じものが2枚ずつあるから、1枚を封筒に、もう1枚をそこのファイルに入れて。」
「はーい。」
あー、えっ、後輩?なんで?!一目惚れ!?いきなり告白!?
「はい、どこに置くの?」
あっ、ちょっと、デートの約束受けるの!?メインヒロインは他にいるでしょ!なにしてるのよ!
「え、もう終わったの?そう、じゃあ、プリンターの上に置いといて。」
「わかったわ。」
あーもう、本当にじれったい・・・・。次の巻は・・・・よし、あるわね。
「失礼しまーす。和音ちゃんが作ったプリンと、飲み物、届けに来たよー。それと、お風呂、空いたからどうぞー。」
「ああ、ありがとう。」
「じゃあ、おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。優菜君、おやつだ。休憩にしよう。・・・・優菜君?」
「んぇ・・・・?ああ、うん、んんー・・・・。いやー、百合って、いいですね。」
「そうよね!百合はいいものよね!漫画、どれ読んだの?」
「ええと、おねロリシリーズと、男装女子シリーズ、白百合シリーズと・・・・。」
「ん?ちょっと待て、もしかして、ここにある漫画、全部読んだのか!?書類の整理をしながら!?」
「ええ、それが?それより、和音ちゃんのプリンと、私のはコーヒーですかね。早くいただきましょ?」
あら、美味しそうね。和音ちゃんって、料理ならなんでも出来るのかしら。
「お、おう、そうだな。食べようか。」
「あーうん、そうね、優菜ちゃんって、すごいのね。」
?私、何かしたのかしら。
「まあ、食べようか。はい、どうぞ。」
プリンと飲み物が乗ったお盆を持っていた藤田先生がそれぞれの机に配った。
「「「いただきまーす。」」」
「んん~美味しい~!」
「そうね、おいしいわぁ。」
「ははは・・・・速読、マルチタスクなんてもんじゃないだろ・・・・。」
「ん?美月、なんか言った?」
「いや、なんでもない。うん、やっぱりおいしいな。」
「ふう、おいしかった。じゃあ、風呂行こうか。穂高君は・・・・うーん、そうだな、私と優菜君、優理と穂高君で入ろうか。まずは私たちが入ろうか。」
「分かったわ。じゃあ、貴女達が上がってきたら呼びに行ってくるわね。行ってらっしゃい。」
「うん、えーと、パジャマは・・・・っと、これね。行ってきまーす。」
「あー気持ちよかった。」
「ふふ、お風呂、好きなのか?」
「ええ、それなりには。でも、ここのお風呂は温度がちょうど良くって。」
想像はしていたけど、お風呂はとても広かった。ただ、洋式だからか、バスタブは小さかったわ。
「そうか、それならよかったよ。今日は君のおかげで久しぶりに早く仕事が終わったから、もう寝る準備をしておこうか。」
「うん。わかったわ。ふわぁ。」
思ったより疲れたわ。あんなに漫画読んだのは久しぶりだったからかしらね。
「優理、上がったから、どうぞ。」
「はーい、優理、行きまーす!」
「おう、行ってこい。・・・・なにも言わんぞ。」
「あ、うん。」
乃木先生が少ししょんぼりして部屋を出ていった。
さっきのって、あのネタだよね。うーん、私は穂高ちゃんに教えられたから分かるけど、同年代でわかる人そんなにいないよねぇ・・・・。
「ふわぁ・・・・。」
「先に寝ててもいいぞ。」
「いや、穂高ちゃんを待つわ。」
「そうか。ならいいが。」
うつらうつらとしながら、穂高ちゃんを待った。
お読みいただき、ありがとうございま
した。
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