Everlasting Butterfly
陽の光の中を麗しく飛ぶ
一羽の美しい蝶
その舞う姿が私の瞳に映った瞬間
運命は変えられるものだと悟った
降り注ぐ陽の光を一身に浴びた
その蝶は
誰も必要としなかった
ただ、自分で在るために
自由を羽に纏った
ただ、空を舞い続けるために
何よりも自由を愛し、誰よりも自由に愛された
その傲慢な蝶が背負う深い孤独
見た者を嫉妬に狂わせ
全てを遠ざける
孤独という美しい羽
その羽はあまりにも美しく脆すぎた
誰かを想ってしまえばその重みで
自由に嫌われ地に堕ちてしまう
それでも私は
その儚くも華麗な姿に魅了され
蝶が寄ってくるのを待っている
破滅への時を一秒、また一秒と待っている
温もりを伝えたかった
その自由さゆえに孤独を抱える蝶に
愛を伝えたかった
あまりの美しさゆえに忌み嫌われた蝶に
儚く堕ちてしまいそうな
その蝶をそっと受け止める
震えた蝶の涙が私に触れる
初めて触れる温もりと共に
愛、哀しみともつかぬ安らかな感情が全身を支配してゆく
この感情に名があるなら、何と呼ぶのか
終わってゆく感覚も
散っていく痛みさえも
恍惚へと変わる
私の全てが散ってゆく
蝶の全てが壊れてゆく
互いに始めからわかっていた
愛してしまえば、お終いだと
降り止まぬ黒い雨の中
そのつがいは
動かなくなった体で抱き合ったまま
互いの最期の鼓動を感じ合うと共に
『終わらぬ愛』へと逝立った。