第八章
目を覚ますと、カーテンの隙間から入る光に襲われた。
状況を把握しようと頭が働く。
残念なことに、私はまだ生きている。
一昨日の晩、シノブに最後のつもりでメールを送った後。彼女からすぐに電話が掛かってきた。そこで知らされた事実に驚き、死ぬのを延長したのだ。あと一日だけ、もう一日だけ生きようと思った。
体を起こし、枕元の携帯電話を確認する。シノブから届いているメールを読み、彼女が無事であることに安心した。
部屋を出て、一階へ向かう。
今日も学校に行く気などなかった。昨日だって、一日のほとんどをベッドの中で過ごした。世間がどうなっていようが、私には関係ない。高校で騒ぎが起きていようと、小学校が臨時休校になろうと。
十九日の水曜日、午後三時半。
出掛ける支度を終え、玄関から外へ出る。服装は制服に着替えておいた。夏の日差しが射し込んでくるが、不思議と嫌な感じはしない。自分の心が落ち着いているからか、全てを開き直っているからか。
車庫に停めてある自転車へまたがり、すぐに走り出す。すでに、両親の車はなくなっていた。私がこんな目に遭っている時でさえ、両親は仕事と見せかけて不倫に勤しんでいる。そう思うと、本当に自分がバカバカしくなる。
自転車を走らせ、家から離れる。目的地は近所にある橋。小学校へ向かう場合、必ず通る橋だ。ショウタは毎日のように通っているだろう。
五分も掛からず、目的地に到着する。シノブからの指定は、午後四時にこの橋へ集合というもの。早すぎるが、待つのは嫌いではない。それに、自分の目で、自分一人で目撃したいと考えたのだ。
橋の側に自転車を停め、鍵を掛けてから歩き出す。もう、何からも逃げる必要がないからだった。
河川敷の階段を一段ずつ下り、下に流れる川を目指す。この河川敷のどこかに、須藤がいるのだろうか。階段を下り終え、砂利を踏みしめながらウロウロと歩く。時間は三時四十五分、まだシノブは到着していないだろう。
橋の真下に近づくと、砂利と雑草が生い茂る地面の隅に注目した。ゴミのようなものが集められていて、上からはブルーシートが被せられている。それに近づくと、酷い悪臭を感じた。思わず鼻と口を覆い、慎重に一歩ずつ近づく。心にザワザワしたものを感じながら、上半身を屈める。目の前にあるゴミの正体は何なのか。
それを確かめようとした瞬間、頭上から声が降り掛かってきた。
「早いね」
そこには制服姿のシノブがいて、河川敷の雑草を踏みながら下りてくる。シノブの姿を見上げながら、彼女の背後に広がる夏の光に目を覆う。神々しいじゃないか。そんな感想を抱いていると、シノブが私と同じ高さに君臨した。
「それだよ」
ゴミを指差し、シノブが落ち着いた表情で言う。私もそれに視線を移し、疑いの念を取り払った。
このゴミの中に、須藤が眠っている。
一昨日、シノブにメールを送った後。彼女からの電話で伝えられたのだ。シノブが須藤を殺したという事実を。
「どうやったの?」
シノブはその瞬間を懐かしむかのように微笑んだ。
「刺して、殴って。それだけ」
シノブの柔らかな笑顔を見ていると、深く尋ねられない雰囲気を感じた。大切なのは、シノブが須藤を殺したという事実。何もやり直せない以上、その方法を知る必要はなかった。
「私が雑草広場へ行っている間に、ってことでしょ? あっちへ行かせた理由はなに?」
シノブは言葉を選ぶような間の後、目だけで空を見上げて口を開いた。
「とにかく、ナミと接触しちゃいけなかったから。あの場所に行ってもらったのはたまたま」
「そのせいで、私は人を殺しちゃったんだけど」
「うん」
「あの後、ショウタがきたよ。小屋を覗いてた。もう逃げらんないかも」
そんな弱気な発言をしながら、私の心は落ち着いていた。口にした言葉ほど、自分が怯えているわけではない。すでに、開き直るだけの落ち着きを取り戻していた。諦めた、とも表現できるかもしれない。
「ショウタくん、驚いただろうね」
まるで他人事のように笑うシノブを見て、ショウタに対して申し訳なくなった。あの子には、本当に悪いことをしたものだ。
「それで、この後はどうするの? 学校に行く?」
いまなら欠席にならない、そんな冗談を含んだつもりだった。二人とも人を殺してしまったのに、普段通りに教室で授業を受ける。その映像はなかなかのホラーだと思う。あと一時間もしないうちに、学校の授業は終わりを迎える。他のクラスメイトは、私たちが休みだと思い込んでいるはずだ。それでも、大して気にすることもないはず。アメ一つ分の刺激にもなっていないに決まっている。
「行っても仕方ないよね」
「警察にでも行く?」
半分は本心だった。そうすれば、少なくとも人として生きることはできる。犯罪者だが、罪を償いながら生きることは許されるはずだ。私たちはまだ未成年、そんな甘えた感情が浮かんでいるのも事実。
「わたしはいいや」
「好きにしろ」というシノブの意思を感じる。
「凶器は?」
須藤を刺したものは何か。包丁かナイフあたりを想像している。
「ここ」
シノブは体を捻り、背負っていたカバンを見せた。普通のリュックサックで、大きめの包丁までは十分に隠せる。オノや日本刀でないことはわかった。
「あのさ」
シノブは私を見たまま、不思議そうに優しく微笑んでいる。
「どうして須藤を殺したの?」
チラッとゴミの集まりを一瞥し、その中にいる須藤を透視した。
「ナミのためよ」
「私の手でやらなくちゃって、前は言ってたのに」
「うん」
否定するわけでもなく、シノブの態度は曖昧だった。彼女なりの考えが見えかけては隠れ、その真意を読み取れない。
「ナミにできた?」
「できた?」とは「殺せた?」の意味か。私が返事をできずに黙っていると、シノブが控えめにフッという息とともに口を開いた。
「できたのかもしれないね。雑草広場でもできたんだから」
私は少年を殺した。亡くなったのが多田くんという、ショウタのクラスメイトであることも知った。シノブの言う通り、あれと同じことを須藤にもできたかもしれない。私には案外、犯罪者の素質があったようだ。
「男の子を殴ったもの、持ってきた?」
私は頷いて返事をし、カバンの中に手を差し込む。一番底に仕舞ってある金属棒を取り出し、シノブの目の前に差し出す。
これを持ってくるように指示したのはシノブで、彼女の目的はわからない。見るだけとは思えず、どこか、処理するのに都合のいい場所を知っているのかもしれない。
「貸してね」
シノブは右手で金属棒を握り、興味深そうに全体を観察している。付着した血液は拭き取ってある。調べれば簡単に検出されるだろうが、パッと見ただけでは見つけにくい状態のはずだ。
「ナミが雑草広場へ行ったこと、知っているのはわたしだけよね」
シノブが突然切り出し、慌てて頭を働かせる。
「そのはず」
「誰にも言ってないよね?」
シノブは微笑みながらも、真剣な様子で尋ねてくる。それにつられるように私も僅かに緊張したが、誰にも言っていないのは事実だ。
「一昨日の晩、多田くんって子が見つかったみたい」
私が言うと、シノブの目が若干大きく開いた。彼が発見されたことを知らなかったのだろうかと推測した。
「須藤が見つかるのも時間の問題かもね」
シノブは路上の小石を相手にするように、興味のない様子でゴミを見ている。
「昨日の丸一日、何をしていたの?」
最後のつもりでシノブにメールを送った後。シノブから電話で頼まれたのだ。もう一日だけ待って欲しいと。その理由は教えてくれなかった。その時点では、すでに須藤を殺していたはず。他に、何をしたかったのだろう。
「ちょっとね。済ませておかなくちゃいけないことがあって」
シノブは曖昧な返事をして、私と視線を合わせようとはしなかった。それ以上は尋ねられない代わりに、別の質問をぶつける。
「あのさ、一つだけ教えてくれる?」
私の言葉を不思議そうな顔で聞き、シノブは動かなかった。
「ショウタと会って、何を話していたの?」
そう言い終えた途端、シノブの楽しそうな笑顔が目に入った。苦笑いや作り笑いではない。本当に、彼女が心から楽しんでいる時の笑顔だった。
「いつのこと?」
「公園で話していたでしょう?」
シノブは悪戯っ子のような顔で私を見つめている。そこから悪意は感じられない。その反対に、面白い返答を聞かせてもらえそうに思えた。
そう思ったのに。
「もう隠しきれないね」
シノブは二度頷き、目には決意の色が浮かび上がる。私の心が僅かに反応し、彼女の次の動きを待つ。
「わたしも、ナミみたいになりたかった」
シノブはそう言った途端に動きだし、私のすぐ側を風のように通り過ぎる。
あまりの一瞬の出来事に、私の脳と体が反応しなかった。
慌てて振り返った時には、シノブは河川敷を駆け上がっていた。離れた位置にある階段ではなく、雑草だらけの坂道を進んでいる。
状況を理解できないまま私も走り出すが、シノブに追いつけるとは思えなかった。坂に差し掛かる頃には、シノブはほとんど上り終えた状態にあったからだ。普段から運動神経がいいと思っていたが、これほどまでに差がつくとは想像以上だ。
足場の悪い坂を必死に進む。
顔を上げると、シノブが自転車にまたがっている瞬間が目に入った。このまま、どこかへ行ってしまうような気がする。
それだけは嫌だ。
全力で脚を動かす。前へ、とにかく一歩でも前に進む。
何度か滑りながらも、どうにか坂を上り終える瞬間を迎えた。
息が上がりながら周囲に目を向けると、道路の先にシノブを発見した。
自転車を走らせ、私の自宅の方向へ向かっている。シノブの家へ向かう方向ではない。彼女はいったい、どこへ行こうとしているのか。
じっくりと考える間もなく、慌てて自分の自転車へ駆け寄る。
またがって走り出そうとした瞬間、脚に何かが引っ掛かる感覚を覚えた。鍵が掛かっているのだ。
こんな時に!
イライラしながらカバンに手を差し込む。財布を見つけるのに四秒、その中にある鍵を取り出すまでに三秒掛かった。
自転車を自由の身にしてやり、全力でペダルを漕ぐ。目的地もわからぬまま、シノブの進んでいった方向へ向かう。この先にあるのはただの住宅地。私の家や公園があるだけ。シノブの行きそうなところなど思いつかなかった。
角を曲がり、公園へ向かって自転車を走らせる。その公園は、シノブとショウタが話している瞬間を目撃したところだ。何故かわからないが、そこへ行けばシノブが待っていてくれるような気がした。
だが、それが勘違いだということは、すぐに察することになった。シノブの姿など、どこにもなかったからだ。
それでも、公園の倉庫の側に停まっている自転車が見えると、シノブがここへきたことを確信できた。公園の側に停まっているのは自転車だけではない。黒い普通車が一台、道端に停められている。
猛スピードでそれを追い越し、公園の隅にある倉庫へ向かう。角度的に見えないが、倉庫の向こう側には傷ついたロックがいるはずだ。そのロックを確認しながら自転車にブレーキを掛ける。タイヤが甲高い悲鳴を上げながら停止し、急いで周囲を観察した。
どこにもシノブの姿はない。まるで消えてしまったかのよう。
シノブが先に公園に到着していた。私がここへ到着するまで、二十秒近い時間があったはず。逃げようと思えば、どこにでも隠れられてしまうだろう。
だが、わからないのはシノブの目的だ。何のために河川敷から離れ、この公園へ寄ったのか。それすらもわからず、どこを探せばいいのだろう。
必死に心を落ち着け、首を動かして周囲の様子を確かめる。
すぐに気づいたのは、公園の中に人がいるということ。驚いたのは、そのうちの一人がショウタであること。何故、あの子がここにいるのか。
もう一人は体の大きな男で、まるで刑事のような雰囲気を醸し出している。もしかすると、私が多田少年を殺したことがバレ、ショウタに事情聴取をしているのかもしれない。
だが、いまさら逃げられるとも思えず、慎重に公園の中に足を進める。
「こんにちは」
男が私を厳しい目をして言う。飛び掛かってきそうな様子が伺える。男の後ろにいるショウタを覗くが、何の説明もしてくれなかった。
「ショウタくんから話を聞いています。こういうものです」
胸ポケットから何かを取り出し、私に見せつけるように突きつけた。離れているし、心臓はバクバクと波打っている。冷静に観察できるはずもないが、それが警察手帳であることは理解できた。
「はなし・・?」
ショウタと何を話していたのだ。それを教えてもらわなければ、この下半身の尿意は治まりそうもない。
「最近起きた、小学生が襲われた事件に関してです。ご存知ですか?」
刑事が一歩近づいてくる。
これは何だ。誘導尋問というやつか。小学生が襲われたというのは、チカちゃんのことか、私が殺した多田少年のことか。
「あの、その人じゃないです」
ショウタが不安そうに言い、刑事が振り返った。首を傾げているのがわかり、ショウタに説明を求めているのだろうと想像した。
「それは姉ちゃんです。僕が言ってるのは別の人です・・」
「え?」
刑事が驚いたように振り返り、「失礼しました」と言って私に頭を下げる。その意味もわからないが、不思議なのは二人が誰かを探しているということだ。おそらくは、刑事がショウタに尋ねているという状況だろう。その相手として相応しいのは誰か。
「女子高生を探しているんです。さっき、あなたではない人がそこに近づいていて」
「私は女子高生に見えませんか?」という言葉が喉元まで上昇していた。それを必死に飲み込み、首を傾げて返事をする。
「倉庫の裏に、女子高生はいませんでしたかね」
刑事がキョロキョロと周囲を観察している。
私が気になったのは、「さっき公園に入った女の子」という部分だ。それが示すのは、シノブしかいない。二人もシノブを目撃した。だが、私と同じように姿を見失った様子だ。
何が起きているのかと頭を働かせていると、ショウタがポケットから何かを取り出すのが見えた。こんな時に、あの子は何をしているのだろう。
誰も口を開かず、三秒が経過した。
その時。
背後から犬の吠える声が聞こえ、不思議に思って振り返る。
倉庫の辺りから聞こえるのだから、吠えているのはロックで間違いない。あの犬が吠える瞬間など、数えるほどしか見たことがないのに。
「なんだろう・・」
思わず言葉が漏れる。不吉なこの状況を助長するかのようなロックの叫び声。
「どこに行ったんだろうね」
という大人の声が背後から聞こえる。刑事はロックになど構っていられないのだろう。私もそれに同意するが、何だか嫌な予感がしてたまらない。
シノブの姿が消え、この場に居合わせているメンバーも不吉だ。
何かが起きている、そう思った瞬間だった。
激しい破裂音が聞こえ、その発生源は倉庫からだった。
その場で動かずにジッとしていると、再び破裂音が炸裂した。明らかに、何かの弾ける音。
「なんだ?」
背後にいる刑事が動き出したのだろう、足音が近づいてくる。刑事が私の横を通り過ぎると同時に、これまでよりも大きな破裂音が耳に飛び込んできた。
爆発。
その二文字が頭に浮かんだ。
「なんだ!」
すぐ側にいた刑事が駆け出し、倉庫へ向かう。その奥からはロックの叫び声が響き続ける。
私は全てを悟り、心と頭がパンクしそうになっていた。必死に口を押さえ、感情や叫びを体内に封じ込める。動けない。自分の心を支えるのに必死で、倉庫まで駆け寄ることもできない。
「うわっ!」
刑事が叫び声を上げると同時に、倉庫の窓ガラスが飛散した。ロックが紐で結ばれている面や、裏面の道路側には窓がない。倉庫についている窓は、たったいま割れた一枚だけだ。
窓ガラスが割れたことで、中に閉じ込められていた悪意が顔を出す。激しい煙を巻き上げながら、その中に鮮血のような赤色が混ざっている。
火だ!
倉庫の中が燃えている!
刑事はこれ以上近づけないという様子で顔を腕で覆っている。煙が目に入り、視界が安定しないような仕草もしている。
ダメだ。
これ以上抑え切れない。
シノブの笑顔を思い出すと同時に、私の中に仕舞い込んでいたものが溢れ出るのを感じた。
「キャーーーーーー!」
叫び声が聞こえる。
誰のものだ。
「イヤ・・!」
ダメだ。こんなことが、本当に・・。
「ダメ!」
理性なんてものはない。
イヤだ!
失いたくない!
シノブがいなくなってしまう。
崩れ落ちそうな脚に鞭を打つ。必死に一歩を踏み出し、その勢いのまま倉庫へ向かって駆け出さなくては。何かが私の体を押さえつける。激しい力で動きを封じ込められる。私の体を縛りつけるものは何だ。倉庫から火が上がるのを見ていることしかできない。
自分は何かを叫んでいるかもしれない。その音も耳には届かない。
目の前を何かが飛び上がる。
それが窓から倉庫の中に入り、溢れ出る煙の向きが一瞬だけ乱れた。
ロックだ。本能がそれを理解した。
私の体を縛りつけているものの力が弛み、すぐ近くから誰かの叫び声が聞こえてきた。男の野太い声。こんな時に、何を騒いでいるのか。私はシノブを助けなくてはならないのに。
シノブ・・。
「ああああああぁ!」
シノブが消えていく。
視界が一段低くなり、両膝に衝撃を受ける。地面が浮き上がってきたのか、私が崩れたのか。
「おねがい!」
帰ってきて。
「イヤ!」
私を残していなくならないで。
「私よ・・」
また私の名前を呼んで欲しい。
お願いだから、姿を現して欲しい。
私は・・。
「ここにいるわ!」
自分でも何を言っているのかわからない。両手を握りしめても、欲しいものは手に入らない。
耳に誰かの声が入ってくる。
邪魔だ、出ていけ!
そうか、シノブの名前で呼んであげれば出てきてくれるかもしれない。普段は呼ばない、気恥ずかしくて呼べなかった彼女の名前。
「七海ーーーー!」
名前で呼ぶから。ナミっていうあだ名もあなたに譲るから・・。
「帰ってきて!」
まだ焦らすの?
「七海!」
私が叫んでいると、体を押さえつける力が緩んだ。
すぐ隣で何かがバタバタと争っている。
そんなことはどうでもいい!
倉庫の中から溢れ出る煙は、遠慮というものを知らないのか。まだ足りないのか。倉庫全体から煙が上がり、この中にいるものの存在を消し去ろうとしているかのよう。
「イヤアアアア!」
どれだけ叫んでも、シノブは帰ってこない。七海は帰ってこない。私を残して消えてしまう。舞い上がる煙のように、どれだけ覆っても隙間から溢れ出てしまう。
シノブがいなくなってしまうことは、最初から決まっていたのかもしれない。
まるで未来からやってきたような感覚に陥り、世界の存在も、自分の存在すらも認識できなくなった。