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――聖受歴1,534年水耀月13日 曇りのち雨

 

 もう、どうにでもなれだ。

 この辺境に引っ込んで、開墾でもしながら農夫として静かに余生を送ろうと思ってたのによ……。

 俺のことを首都から遠路はるばる追っかけてきた馬鹿野郎共のお影で、明るい隠居の計画全部パーだよこん畜生。

 なんで毎日ちょっとずつ人数が増えてんだよ!

 来るならいっぺんに来いよな、おい!?

 ちょっとずつだったら俺を誤魔化せるとでも思ってんのか!?

 ……現在、俺を慕って追ってきたとか抜かす若いのが、200人弱。

 そんだけ増えれば嫌でも気付くっての……!!

 毎日何人か微妙に増えてくんで、もう正確な人数は知らん。

 なんでか軍人じゃねぇ奴も混ざってんのはなんでだ。

 俺の噂やら軍での実績やらに憧れたってなんだよ。怖ぇよ。俺が何した。

 あと俺の歌を聴きましたってなんだ。感動しましたって何なんだ。

 なんか俺の知らんところで、何やら知らぬ間に妙な歌が出回っとるらしい。

 またその内容が何と言うか……

 微妙に心当たりのあるようなエピソードが差し挟まれてるのはなんでだ。

 同じ割合で根も葉もなけりゃ心当たり皆無の捏造情報も混ざってたけどな?

 それよりも関係者以外は知らないような精密な情報がさり気無く混ぜ込まれている事実になんか空恐ろしいもんを感じるのは俺の気のせいか……?

 何処でそんな情報を掴みやがった?って妙に頭が痛むんだが。

 一体誰がそんな歌を作ったのかは知らねぇが……異常な情報通ぶりに、背筋に薄っすら寒気がした。

 もちろん、そんな良くわからん妙な歌に影響されたヤツばっかりじゃねえ。

 いや、もちろんとか自分で言ってもやっぱ頭が痛くなるだけなんだけどな?

 俺のことを頼ってきた奴等にゃ、当然と言うか……俺が人生の半分以上席を置いていた、軍の奴が多い。

 身辺整理が終わった奴から順次やって来てるとか、悪い冗談か。

 静かな生活と、穏やかな隠居を願って俺は引っ越したはずだったんだけどな?

 今のこの穏やかとは程遠い、日に日に活気を増す煩ぇ日々はなんなんだ。

 さては人に隠居させないつもりだな、おい。

 なんだ、まだ増えるのか? おい?

 ちょっと待て、最終的に合計で何人になるのか誰か申告してくれ。





犯人は誰だ(笑)

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