――聖受歴1,534年花耀月7日 晴れ
今日、なんでか軍にいた頃に下にいた奴らが雁首揃えてやって来た。
あんま覚えてもいねぇような、縁の薄かった奴もいる。
戦場で1回助けただけとか、1回戦闘訓練で指導しただけとか。
そんな薄い繋がりしかない奴とか。
全部で84人、俺を追ってきたんだと。
人生ドブに捨てて何やってんだ、頭おかしいだろ。
なに考えてやがんだ、この馬鹿共。
なんで揃いも揃って軍辞めて、俺みてぇなオッサン追っかけてんだよ。
追うんなら俺みたいな中年親父じゃなくって若い女にしとけよ。
お前ら何してんだ、本当に。
俺を頼って来ても養ってやれねぇっての。
なあ、お前ら馬鹿か?
ここ北の果て。辺境。
国境手前の超辺境だってのに。
こんな田舎に若い野郎向けの仕事は……まああるかもしんねぇけどよ。
食い扶持がいきなり増えても食料の供給できねぇってわかんねぇか!?
頭を抱えてたら、「まあまあお父さんって人気者なのね」なんて暢気なことを娘らが言って――って、施しすんなよ!?
顔も性格も妻に似た自慢の娘らが、俺の怒声も笑って流して若い奴らの世話はじめやがった……
どうしろってんだ、おい。