困惑
裁判が始まる。被告の僕には何の事件か分からない。
「被告人A、彼の女性爆破事件について告発します」
名前がよく聞き取れない。検事からの実に覚えない言葉が発せられる
「一体何の事ですか?」
検事の驚愕の顔
「どうやら彼はこの場においても認めないため、私の口から再度説明します、女性Bが腹に爆薬を仕掛けられて爆発した事件です」
「何を言ってるんですか?彼女は楽しんでましたよ?僕に何の罪があると?」
検事の侮蔑と失望のようなまなざし。
「陪審員の皆さん聞きましたね?これから彼の非人間的な様々な面を話します。同情の余地のない人物であると理解してもらえると思います」
検事は間をおいて話し始めた。
「陪審員の皆さん、彼は飼っていた金魚を海に放ちました。どうですか?こんな事をすれば死ぬのは一目瞭然です。彼の人間性の無さを示す一例です」
ざわざわする陪審員達。
「あ、あれは実験だったんだ」
再びざわざわする陪審員達。
「女性も実験だったと?」
そう陪審員に向けて大げさにアピールする検事。ざわざわぐらいじゃない騒がしさになる。しかし今度は主人公は沈黙したまま。被告の沈黙が途切れずのを待たずに検事は更に進める。
「彼はトマトを食べずに捨てた、ブロッコリーも食べずに捨てた。これが何を意味するか?彼は生命を敬う気持ちが無い。陪審員の皆さん、どうですか?」
陪審員達はそれぞれに相談をしだす。最終的に検事も参加して話がまとまる。
「弁護士はいないのか?との意見があったのですが、この裁判の弁護士は被告人が断りました。それゆえ今の沈黙はいろいろ不都合になるのでフェアじゃない。そのため私から続けて話し判決を伸ばします。被告人に言いたいのは、喜んでいたから無罪はあり得ません」
「ただ彼女が病気を患っていたなどでそういった仕方ない自体及んだなら喜んでいたという話は一定の理解は出来ます。有罪ではあるが情状酌量の余地ありです。被告人どうなんですか?」
被告人の沈黙は続く。
「良いでしょう。沈黙によって余計な事を言わないそれは分かりますが、同時にすべてを認める行為にもなってしまいますよ?弁護士を求めず自ら述べるとした被告人の意図が沈黙によって不明となってしまったのは残念ですが」
用意していた資料を読む検事。
「これは彼が小学生の時のあさがおの観察日記です。私が見るところこれは途中から嘘じゃないですか?」
何か言いかける被告人A。
「んん???何ですか?まあ良いでしょう。嘘何ですね、どーせこれも途中で放り投げて枯らしてしまった、すなわち殺してしまったんでしょう。彼には一貫して命の軽視と言う傾向が見えます」
再び相談し合う陪審員達。
ついに長い沈黙を破ってやっと話始める被告人A。
「そうだ、そうなんだ。これは夢なんだ」
と訴える被告人Aの声だけが裁判所に大きく響き渡る。そこで検事が口を開く。
「夢なら判決を受け入れられるね?」
ばーーん、そんな擬音のような感覚と共に、目の前が突然明るくなった。
「ああ寝ていたのか」
目覚めたのを自覚して、なんて言えば正解だったのか?と自問自答していた。




