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狂氣の果て〜クルーエル・デッドエンド〜  作者: クロス
序章:It is Bonkers

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第15話 放たれた刺客


「──システムコマンド:9693……。実行……っ!」


『システムコマンドの実行を確認。不正アクセス防止のため、生体情報を用いての本人確認を行った上で認証します』

「……照合、開始──」

『スキャン、スタートします』

 光が全身を包み込んでいく。

『──情報がヒットしました。スキャンした生体情報から、データベース内の情報と照合中です────照合完了。パスワードの入力をお願いします』

 数字キーパッドに“2”と“7”を交互に2回、慣れた手つきでパスワードが打ち込まれる。

『パスワードの入力を確認。最後に合言葉をどうぞ』

「……しゅに愛されし我らに、祝福あれ──」

『──生体認証完了。PB(プラズマブースト)のシステム権限を解放します。お帰りなさい──コード・ネーム【クルクス】。またあなたとバディが組めて光栄です』

「……えぇ、あたしもそう思う。……パートナーとして、あなた以上に心強いのは……そういないわ……。PB(プラズマブースト)の……エネルギー残量を教えて……」

『現在の蓄積エネルギーは、100と27%です。なお100%を超えての使用は、身体に多大な負荷を及ぼします──』

「27%を残して……全てPB(プラズマブースト)の、出力に回して──」

『分かりました。PB(プラズマブースト)へ、エネルギー充填開始します──』

「起動前準備……システムに異常がないか、チェック……」

『全て異常ありません。エネルギー充填完了──PB(プラズマブースト)、どのタイミングでも行けます』

 漆黒のボディ全体にビリビリと電撃が纏う。

「……チクショウッ! 建物の中に戻れッ! 急げッ!」

 S.W.A.T.隊員2名の安否確認で、車の元へ向かったS.W.A.T.の隊長が遠くに映る。

「……お仲間ごっこを、している間は──あたしたちには……敵わない。……情を切り捨てられない……それは、死を意味する──」

 時すでに遅かった。彼らは()()の射程に入ってしまったのだ。

「……残念ね──射程圏内、よっ……」

 こうなってしまったが最後──打つ手などもう存在しない。

「稲妻の如く……電光石火で、一直線に駆けろ…………PB(プラズマブースト)、起動────紫電ライトニングっ!!!!」

 バイク用グローブの露出した指先で、躊躇なくスロットを捻り上げる。

PB(プラズマブースト)、起動します』

 目にも止まらぬ速さで、一瞬にしてS.W.A.T.との距離を詰めた。

「うっ……!」

 目先に突然現れたバイクに反応出来ず、回転するどデカい車輪がS.W.A.T.の隊長目掛けて突っ込んだ。

「隊長ッ──!! ハッ、あいつはどこに──うッ!」

 全身黒ずくめの人物にS.W.A.T.隊員は眉間を撃ち抜かれ地に伏せた。

 バイクから飛び降りていることに気付かなかったのだ。

「わぁーお! すごい、すごーいっ!」

 喜びのあまり幼女はぴょんぴょん飛び跳ねる。

「………………」

 黒ずくめの人物は幼女の行動を意に介した様子もなく、さも日頃から見慣れている光景かのように、何も発しないまま歩を進める。

 手錠をかけられた幼女の一歩手前で止まり──銃口を向けた。

 そして──


 パン──っ!


「……排除、完了……」



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