6-2 トランスジェンダー差別 *
「トランスジェンダーって難しい感じだね」
「戸籍上の性別に違和感があるという人たちだよね」
「では男女逆か、とされてしまうことが多いけど、
それほど単純でもないみたい」
「男らしくないとか、
女らしくないとか言われることに違和感があるんでしょう」
「服装を変えたりしているけれど、服装なんて社会的なな習慣で、
決定的なものではない」
「でも、制服だと、こうだと決められてしまって、違和感があるみたいで」
「結局、問題は、男女の性質を勝手に決めつけて、
人に押し付けるような人の存在でしょう」
「トランスジェンダーが攻撃されている」
「ありもしないことをでっちあげている感が強いね」
「そもそも、トランスジェンダーって何だっけ」
「出生時に割り当てられた性別に対して不一致や違和感を覚える人を指す」
「いろいろな人が含まれるみたいだね」
「不一致というけれど、性別の自覚ってどう決まるのだろう」
「自覚する性別の、はっきりした定義がないからややこしい」
「出生時の割り当ては、結構はっきり決まるけれどね」
「まずは性器の形だね」
「それでほとんど決まる」
「時々、紛らわしい形の人もいるらしい」
「その場合は、DNA判定かな」
「ほとんど決まるけれど、中にはどちらとも言えないDNAの人もいるらしい」
「少数だけど結構ややこしそうだね」
「男と女がこういうものだと決めつける方が問題なんだろうね」
「全部個性と認めれば、トランスジェンダーとかも問題ではなくなるかも」
「トランスジェンダーにもいろいろありそうなのも難しい」
「病気や障害なのかとかね」
「LGBまでは、病気でも障害でもないということで理解が進んでいるのかな」
「トランスジェンダーの人でもそういう人はいる」
「でも、治療が必要だと言っている人とか、
障害者のように配慮してほしいという人もいる」
「そういう人は、病気や障害というになるのだろうね」
「人によるから、決めつけは避けたほうがいいだろうね」
「トイレの表示でいろいろ工夫されているのがあるけれど、
トランスジェンダーへの配慮かな」
「謎解きみたいなのもあって、入るときに考えないと選べなかったりする」
「結局、文字で書いてあったりするのも見つけて解決したり」
「わかりやすい記号はあるよね」
「JISとかISOとか」
「いろいろ考えて作られたから、誰にでもすぐわかる」
「男が青、女が赤とか、スカート履いているのが女とか、
決めつけるのが問題だと言われることがあるね」
「でも、トイレの男と女を分けるんだったら、どんなに表示を変えても、
こういうのは男だ、女だ、と結局決めつけることになる」
「わかりにくくなるだけで、何の解決にもなっていないね」
「トランスジェンダーの人の要求なのかな」
「違う気がする。むしろ、トランスジェンダー攻撃をしたい人の要求かも」
「結局、一番の原因は、サイコパスの存在だろうね」
「ちょっと個性的な人を、男らしくないとか、女らしくないとか攻撃する」
「あまりにも執拗で、だったら、今までと別の性のほうでいいやとなってしまう」
「それでも攻撃をやめないで苦しめる」
「当事者の支援団体の人に名前を付けて攻撃する人がいる」
「運動家の誰かの些細なミスとか、悪いとはいえないような問題点をとらえて
運動全体や、当事者全体を攻撃する」
「サイコパス特有の攻撃方向だね」
「思春期の少女で体のことで悩んでいる子を
無理やりトランスジェンダーにしようとしている人たちがいるとか」
「ホルモン療法とか手術とか」
「あとで後悔しても元には戻せないね」
「簡単に戻れるかのように言って煽っている」
「医者やセラピストをだます方法とか、親に隠す方法まで指南している」
「悪質だね」
「それで、SNSを盛り上げて儲ける人とか、
薬や手術で儲けている人がいるのだろうね」
「オリンピックで問題になったね」
「トランスジェンダーとは関係ないのに、
トランスジェンダー攻撃に使われた」
「大会の主催者で判断が分かれたというのある」
「不正確な検査で判断したということはあるらしい」
「選手には責任はないよね」
「基準をどうするかは難しい問題だけど、
どんな基準がいいかで論議すればいい」
「どさくさ紛れての差別は許せない」
令和五年法律第六十八号
性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=505AC1000000068_20230623_000000000000000
修正前の原案(超党派案)
性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g20805055.htm
アビゲイル・シュライアー
「トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」
産経新聞出版 令和6年4月11日
DSM-5における「性別違和」の診断基準 (抜粋含む)[2014年10月14日]
青年および成人の性別違和について、以下のように示されている。
A その人が体験し、または表出するジェンダーと指定されたジェンダーとの間の著しい不一致が少なくとも6か月、以下のうち2つ以上によって示される。
1.その人が体験し、または表出するジェンダーと、第一次および/または第二次性徴(または若年青年においては予想される第二次性徴)との間の著しい不一致。
2.その人が体験し、または表出するジェンダーとの間の著しい不一致のために、第一次および/または第二次性徴から解放されたい(または若年青年においては予想される第二次性徴の発達をくい止めたい)という強い欲求。
3.反対のジェンダーの第一次および/または第二次性徴を強く望む。
4.反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)になりたいという強い欲求。
5.反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)として扱われたい強い欲求。
6.反対のジェンダー(または指定されたジェンダーとは異なる別のジェンダー)に定型的な感情や反応を持っているという強い確信。
B その状態は臨床的に意味のある苦痛、または、社会、職業または他の重要な領域における機能の障害と関連している。
以上は、DSM-5の抜粋であるが、性的違和とは性別役割行動との単なる不調和とは異なり、強い欲求を抑えがたい衝動的苦痛として感じられるものである。