第六話 謎解きの文 - 2 -
「ところで、まだ続くのですか」
伊之助は
「ああ、ややこしいことになってきた。闇の者が暴れまくっている」
闇の者、あの駅で私を追いかけてきたヤツらか。
「闇の者、時空を壊し始めて、元に戻るまで手間がかかっている。ここで乗り換えて終わりでない。次の駅まヤツらをかく乱しなくてはならない」
私は星海おじさんをにつめよった。
「ちょっとまだ続くの、早くウチに帰りたいの」
「いや、ここまでひどくなるとは・・・思ってなかった」
「それでは、どこまで姫君と」
伊之助が続けた。
「あと数時空飛越しないと、聞いている。で次の時空に行くまで少し闇の者を攪乱させる必要がある」
「それはどういうことですか」
「ここで鍵言葉を伝えることはできない。一つ謎解きの文を解いて、その先に本当の鍵言葉を知っている星の民に合わせる。ここで鍵言葉を伝えることになる」
「どうしてそんなことをむ
私が星海おじさんに問いただした。
「鍵言葉が漏れている。そして、複数星の民がこの闇の者からの攪乱を元に戻すためにうごいている。それぞれの星の民しか解けない鍵言葉を用意することになった」
「暗号強度を上げたのね」
「暗号強度って」
星海おじさんは反対に質問してきた。
「簡単な暗号というのは、すぐに解ける。複製もできる。そうしたら、その人しか知らない暗号文にしないといけない。その暗号のカラクリを変える。アルゴリズムっていうの」
「なんか複雑なこと言っている見たいだけど。暗号文って鍵言葉ってことか」
伊之助がなんだかわかんない、そんな顔をしていってきた。
「私はそう思うけど・・・」
「んーそんなものかな、とりあえず、君たちにこれで届いている」
星海おじさんが
隣の部屋に指さした。
「パーソナルコンピュータ、パソコンとかいうものらしい」
でかい、パソコン。こんな箱みたいなディスプレイ。コンピュータの歴史とかいう本で見たことがあるけど、実物は初めて見た」
「君は詳しいんだろ、これ」
「だいたい同じようなものは見たことあるんですが・・・」
確かに同じなんだがね薄っぺらい、ディスプレィに小さな本体なのだが。
「なら大丈夫だ。星の者からこのために用意したそうだ、なにやら めーる とやらで 指示が来ているそうだ。電源と アイコンとかいう絵文字をクリックまでするのは分かるんだが、その先はわからぬ」
電源を入れると、カートディスプレイ、んーブラウン管ともいいのか、ブィンと音を立てて電源が入った。
窓、いや見慣れない窓が出てきた。数字がなんか違う。カリカリと音をたて起動した。
「これををカチカチ、これでする」
アイコンをクリックすると見慣れないアプリが立ち上がった
一応、メールソフトのようだ。
「あとはつなげるだけなのだが、そこから先はわからない。彼女ならできると、電話があってな」
「なら電話でことが済むでしょ」
「いや、君にしか説け名鍵言葉につながる手がかり文ということだ」
メールソフトの中にある受信のボタンをクリックした。
パソコンとは別のところから音がする。
<<カツっ、 トゥル トルルルル・・・>>
<<ピーーギャロピロー ピー ビィーーーー>>
「なにこれ」
「電話のモデムとかいってたな、設置した人」
メールが受信
音が終わりプツと切れた。
2通ある。
発信は星の者、アドレスは見知らぬところから。
タイトルは 鍵言葉に続くもの
内容は もう一通のメールから 本当の鍵言葉を知るものの場所に行き、鍵言葉を受け取れ。場所と鍵言葉を知る者の名は次のメールにかかれてある
次のメール
タイトル 鍵なる星 * から探し出す
内容は、
1行目目に
例文らしきもの
2行目に答えらしきもの
でたらめに並んだ 漢字と 半角英数字
「なんだぁ」
背後から伊之助がのぞきこんでいる。
「ちょっと集中するから、声かけないでね」
しばし、画面を見つめていた。
とりあえずテキストで保存して、ディスクトッフに。
鍵なる言葉。それが何なるのはわからない。
「これ全部調べるの大変だぞ」
星海おじさんが画面を見ながら言った。
「いや、私しか解けないというなにか、この内容を加工するしかないでしょ。けど鍵なる言葉って何」
「ちょっとまって、一行目の零度意図答えの関係」
画面を見ながら説明する。
「ほら 全部先頭に 何か文字列が入っている」
「本当だ。だけどどうやってこれ並び替える>
すごい数。100行どころじゃない」
「待ってて」
カバンの中からパソコンの本を取り出した。コマんど、キーボードからコンピュータを操作する方法がかかれている。
マウスでクリックするのが楽といえば楽だけど、より複雑な操作ができるのだ。
「なんだろ、これコマンドは」
本をめくりながらテキストを並び替える方法を探している。
sortソート並び替え いやちがう
fc 相違あるか調べる 違うな
いやまて、これはfind だ。オプションをつけてだ。Tempに適当な名前でテキストファイルを置いた。
「これだ」
カタカタとキーボードわたたき画面に表示された文章を見る。
「ふぅ」
「ほぅ、さすがだねぇ」
「姫君、ここからどう読むのですか」
「つまり、* が頭についているという文字列を読んでいくとわかるでしょ」
「ああっ」
「大丈夫か、おまえ」
星海おじさんがけけんそうな顔で言った。
背後で音。無線機からだ。。
「こちらボクサー、統合聞こえますか」
後ろで奥さんが無線機をとった。免許持っているのか。
「はーい、大丈夫です」
のんきに返事をする奥さん。だが、無線からの声は少し焦っていた。
「コード9901、繰り返すコード9902 ノートNO7」
奥さんは無線機のそばにあるノートのなかからページをめくり コード表のNO7を取り出し、星海おじさん項目を指さした。
「・・・来たのね、すぐ出発だ」
「なんなの、今の会話」
「あらかじめ指示コード決めて、時間ごとに読み替え表で指示コードを読み替えているむ
「よっぽど、知られたくないのか、私たち」
「そういうこと。準備ができたら車のな。そうそう、ヘルメット体に合うやつ選んでおいてな」
「なんで車に乗るのにヘルメット」
「念には念を入れてだよ」
手早くヘルメットを着けて車に乗り込む。絶対にはたから見たらおかしなやつに見えるに違いない。
けどなんでこんなにまでして。なんか嫌な予感がする。
伊之助は、別になーんも感じ取ってはいないのだが、こいつ大丈夫なのか。あいつは私のこと、いざという時本当に守ってくれるのか。