登場人物
【エディット・トゥーレソン】
17歳。討伐師。スティナとイデオンの一人娘。小さなころからその能力を見いだされて訓練を受けている腕の良い討伐師。戦闘時は逆手で剣を二本持つのが基本。正規の持ち方も可。8歳の時に両親を亡くしている。アカデミー暮らし。
アッシュブラウンの髪に瑠璃色の瞳をした美人。母親似の外見だが、母親より中性的な顔立ちをしている。小顔で切れ長気味の目、長めのショートカットに加え愛称が『エディ』であるため、少年と間違われることもある。
母親に劣らぬ討伐師の腕を持つが、母親とは違い完全に狂人扱いを受けている。笑いながらヴァルプルギスを惨殺する高等学校三年生である。冷静な思考とくそ度胸は母親から、平常時の愛想のよさは父親から。何気に頭がいい。理性がないわけではなく、両親の死の真相を探りたいと言う探究心もある。
身長172センチ、体重60キロ。
【ウルリク・フォッシェル】
25歳。エディットより8歳年上の討伐師で、彼女の訓練期間後の師匠。お目付け役でもあり、師事期間が終わった今でも行動を共にしている。新生最強コンビと言われている(初代はスティナとミカル)。スティナの最後の弟子。
栗毛に翡翠の瞳をした、例によってハンサム。面倒見のよい苦労性。スティナよりは愛想があるが、極めていいわけでもない。
主にツッコミ担当。エディットのよき理解者であり、ストッパー。長剣使いの討伐師。エディットを押さえられるだけの実力がある。
身長177センチ、体重66キロ。
【アンドレア・ハンメルト】
19歳。大学二年生。エディットより2歳年上だが、彼女の親友。討伐師で現在の室長リーヌスの娘。エディット、ウルリクには劣るがかなりの剣士としての腕を持つ。18歳を過ぎているが、アカデミーの寮でエディットと同室で暮らしている。
明るい金髪に淡い青の瞳をした美女。愛称は『アニー』で、エディットと並んで二大性別不明討伐師と言われている。髪はある程度伸ばしてから切るタイプで、現在はショートカット。一年くらいたってからまた切る予定。
比較的エディットが言うことを聞く人物。しかし、力づくで抑えることは出来ない。基本的にツッコミだが、確信犯的なところもある。
身長175センチ、体重64キロ。
【ヨーラン・ダールグレン】
14歳。討伐師。訓練を終えたばかりで、ウルリクに師事するかわいそうな少年。ゆえに、エディットとも行動を共にするため、その奇行を目の当たりにすることになる。かなり常識的。武器は今の所長剣。現在中等学校3年生。父親はアカデミー校長のニルス。
金髪に紫の瞳のかわいらしい系の少年である。呑み込みが早く、アカデミーでも可愛がられていた。目は丸い。感性は普通。
さすがにまだ子供で経験もないためエディットに無茶ぶりされることはないが、振り回されていつか死ぬかもしれないと思っている、そんな14歳。
身長166センチ、体重59キロ。
【リーヌス・ハンメルト】
50歳。特別監察室の室長。かつて、討伐師候補として訓練を受けたことがあるので討伐師に理解がある。アンドレアは31歳の時に生まれた子で、長女。上の子である長男は国外留学中である。
褐色の髪に緑の瞳の男性で、アンドレアは父親似。面倒見の良い性格は相変わらず。高度な知覚能力を持つが、能力としては弱い。
スティナの忘れ形見であるエディットを気にかけつつ、誰に似たのだろうかと不思議に思っている。最近は胃痛が絶えない。
身長187センチ、体重76キロ。
【ニルス・ダールグレン】
42歳。討伐師。槍使い。ヨーランは一人息子で、28歳の時の子。現在は討伐師養成学校の校長をしている。23年前のヴァルプルギスの宴から生き残っている数少ない討伐師の一人。
金髪碧眼のハンサム。年齢不詳。さすがにもう女性には見えない。嫁さんは美人。相変わらず強力な討伐師である。まともなので、みんなの尊敬を集めている、らしい。
作中で暗殺される。
身長180センチ、体重68キロ。
【アニタ・カールステット】
40歳。旧姓ヴィーバリ。弓使いの討伐師。かなり珍しいタイプ。一度結婚しているが後に離婚。姓は結婚相手の姓をそのまま使っている。現在、室長補佐官をしているので内勤が多い。ニルスと同じくヴァルプルギスの宴から生き残っている数少ない討伐師の一人。
黒髪黒目の美人で、ニルスより2歳年下だが学年的には一学年下になる。(ニルスの誕生日が早く、アニタは遅いため)エイラをはじめスティナ、イデオン、ミカルと親しい人を失い、冷淡な性格になったがそれでも根は温厚。
身長170センチ、体重59キロ。
【ケヴィン・ディンケラ】
36歳。剣士であり、スティナの弟子のひとり。なかなかよい腕を持つ剣士。正義感が強く、師と口論になることは多かった模様。(そのたびにげんこつ)スティナの死後、総帥に任じられた。
明るい茶髪に栗色の瞳をした繊細そうな顔立ちの男性。しかし、図太い。アニタよりも4歳年下。スティナ、イデオン、ニルスを殺した張本人。その正義感が暴走した感じ。結局、討伐師を軍に組み込むという思想は受け入れられなかった。基本的には面倒見がよく、温厚な性格。三人、特にスティナを殺した罪悪感が生涯彼を苛み続ける。
身長186センチ、体重76キロ。
【スティナ・トゥーレソン】
故人。享年35。生きていれば44歳。旧姓はオークランス。エディットは27歳の時に生まれた子。生きているときはその時代五指には入る実力を持つ討伐師と言われていた。ヴァルプルギスの宴を生き残り、大学を卒業したのちに討伐師統括責任者となるが、35歳の時に殺害される。
銀髪に瑠璃色の瞳のはかなげな美女に見えたが、その中身はぶっきらぼうで男気があるもの。無愛想で口が悪いが、根本は優しいために近しい人間は無駄ににやにやしていた。本人なりに娘を愛していたようで、討伐師になるかは自分で決めろ、と半分突き放すようにしながら選択権を与えていた。
なお、人間に暗殺されたのだが、どうやって殺されたのかみんな不思議がっていた。
身長168センチ。
【イデオン・トゥーレソン】
故人。享年38。生きていれば47歳。法学部出身の監査官。スティナの夫でエディットの父親。自分が重傷を負ったときにスティナにプロポーズしたことはあまりにも有名。衆人環視の中でプロポーズを成功させ、スティナを赤面させたつわもの。結婚したのはイデオンが29歳、スティナが26歳の時。
アッシュブラウンの髪に琥珀色の瞳をしたなかなかのハンサムだが、形容詞として『残念な』が付く。ライフル射撃が得意で、その腕を見込まれて司法省に入省したら特別監査室に回された。実際、腕の良い狙撃手だった。スティナよりは常識的だが、若干天然が入っているために突っ込まれる率が高い。娘のことは溺愛していたが、スティナが殺害された一ヶ月後に死亡する。
身長178センチ。
【ロビン・オークランス】
42歳。ニルスと同い年だが、学年的には一つ上。監査室付きの医師で、スティナの実の弟にあたる。つまり、エディットの叔父。結構いい性格をした男性で、ニコニコしながら傷を押すタイプ。オルヴァーの研究を引き継いでいる。ただし、本人はほぼ無力。
淡い金髪に青い瞳をしている。なかなかの美形。三児の父だが、末っ子に討伐師としての力があるとわかって悶々としている。いろんな意味で。
身長182センチ、体重70キロ。
ありがとうございました。
人物設定でした。
ちなみに、ウルリクは前作『ヴァルプルギスの宴』にもちょっとだけ出ています。
確か、戦場のプロポーズでスティナの上で寝てた子供です。