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逆鱗に触れし駄犬 ~cur touched in anger~




退く戦術 我知らず、見よや歩兵の操典を、前進前進また前進、肉弾届く所まで


この歌は"歩兵の本領"。1911年に発表された日本の軍歌だ。歩兵を謳った歌なので歩兵の歌とも呼称され、主に行進や進軍の際の行進曲(マーチ)として使われてきた。


今の歌詞は内、9番の歌詞で、戦闘時の志を綴った歌詞だ。『逃げることなく歩兵の底力を魅せろ。弾丸が来ても前進しろ』と意味が籠められており、全ての歌詞のなかでも歩兵らしさを強調させる一文だ。


そんな古き時代の歌を口ずさんでいる少女がいた。


「せいやぁ!」


歌い終わると三八式歩兵銃を振り回し、相手の頭蓋骨を粉砕した。


船坂は五発しか装填出来ない三八式歩兵銃を槍のように使い分けることで装填時の敵の前進を牽制しようとする。

一瞬のたじろいを見せた敵を尻目に、すぐさま遊底を引き戻す。

薬室へ送り込まれた弾丸を確認するとそのまま前方の若い騎士へと発砲したのだ。


「へへっ、船坂、楽しいか?」


「モチのロン!」


さらにと二人の騎士を立て続けに軍刀で切り捨てる。


ケリーと船坂は追い詰めた逃走集団と戦闘を続けている。

先程までの鬼ごっこは中止となった。このまま逃げ続けても不利と認識した敵が二人を迎え撃つことにしたからだ。


しかも、騒ぎを聞きつけた騎士が増援を呼んでしまい、初戦よりも倍近い数の敵に囲まれている。


常人なら泣き出してしまうほどの状況だろう。だが、二匹の修羅は泣き出すどころが、少年のようにハキハキとした嬉しそうな顔をしている。

喜んでいる。この緊迫とした戦況を心の底から楽しんでいるのだ。

笑顔で刺し、笑声をあげながら撃ち、嬉々とした立ち振舞いで屍を増産していく。


「死ねぇ!」


とある騎士は仲間の死もいとわず、船坂へと刃を向けた。


だが、その刃が船坂の身体になく、その自身の身が吹き飛んだ。

船坂が攻撃の隙を与えず、先制攻撃を仕掛けたためだ。


さらに、次の騎士の腹部へ銃剣を、また次の騎士の頭部へ発砲し、断続的に薙ぎ倒していく。

まさしく武士だ。その銃剣で戦場を駆ける鬼だ。


「さて残りはあんただ。」


「ひぃっ!」


たった一人生き残ってしまった青年は軽く震えた腕で剣を握る。


だが、その行動の意味もなく、船坂の手で残った命の灯火を消される。


「ふぅ~、これでここは全員片付いたね」


「つーか、ここどこだ?どこに行けば王様んとこに着くんだ?」


戦闘に夢中になり過ぎて辺りが視界に入らなくなり、いつの間にか奥の奥まで来てしまった。

遠くのほうで戦車の砲撃が聞こえてることからそれほど離れてはないが、道筋が分からないとなると、戻るのも困難だ。


仕方なしに片っ端の部屋から捜索を始める。


「ん~、ここも空き部屋だね。」


「ここもか。スゴい広さだから多いな」


一つ一つ開けては閉め、開けては閉めるの繰り返しだ。腐敗した屍を掻い潜り、扉を開けて内部を確認していく。


すでに開けた部屋もあるが、そのほとんどが空き部屋か物置部屋なので、よほど奥まで来たとわかる。




すると突然船坂がドアノブに手をかける寸前で、動きが停止する。

それを不思議と睨んだケリーは船坂に問いただした。


「どうしたんだ?」


「しっ.......この部屋、誰かいる」


「なんだと?」


二人して扉に耳を引っ付けて盗み聞きする。たしかに微かに人らしい声がする。船坂の読みは当たった。


バンッ!


鍵のかかった木の扉を強引に突き破り、室内へ突入する。

そして、二人が見たものは壮絶なものだった。


「これは........!」


ケリーが驚声をあげるのも仕方ない。なぜなら、彼女達の眼前に広がるのは牢屋。


そこに入れられ、足枷を付けられ、哀れに沈んでいたのは女性達だった。

下は齢10才から上は30代後半までの様々な種族の女性達は光を失ったような眼をしている。


育ち盛りのエルフの少女は身体中に傷痕が残り、拷問をされたかのような身体だ。

ラミアの女性は服がボロボロで、暴漢に遭遇したようだ。


他の多種族の女性達も同様だ。各々の身体には傷痕か、もしくは乱暴された痕が残りつつある。その傷が彼女が受けてきた冷遇を物語っている。


「.........誰?」


女性らの一人、エルフの女性は怪しげな風貌をしたケリー達に何者かと問う。

彼女も酷い格好だ。こんな肌寒いところを布一枚で過ごしている。その華奢な身体を震わしながらも懸命に生きようとしていた。


「あたしはケリーだ。こっちは船坂。なあ、教えてくれ。お前達は一体........」


「........私たちはね、この城の近くから集められた種族よ。ーーーー慰め物としてね。」


「っ!?」


二人はその意外な返答に言葉を飲む。そしてそのエルフの女性に続くようにしてまた別の女性が口を開く。その女性はアルラウネだった。


「.......帝国は、イーゲル教と呼ばれる宗教を国教としてるの。イーゲル教は人間を絶対的で完璧な種族として趣向してるんだ。そのせいでその他の亜人や種族は底辺として扱われる........」


「ここだけじゃない。みんな、種族差別のない公国へ亡命しようとするけど大半は辿り着くことなく、こうして捕らえられている。私達もその亡命を失敗したんだ.......」


「村の男達は労働力として酷使され、女は輪姦される。男は今どうしてるかは知らない。生きてるのか、死んでるのか......」


「...........私たちが生きる術はただ一つ。あいつらの媚を売るために身体を許すことだけよ」


牢屋にいた女性達は異口同音のように愚直を溢す。みんなの考えは一緒だ。この城の奴等が憎い、ただそれだけのことである。


ケリーと船坂は今の説明に口が塞がる。圧巻ともいえる生活に同情、或いは悲観な見解だ。


それに加えてもう一つ、身体の奥から煮えたぎる感情が全身を支配していた。


「........船坂」


「........何?」


冷たく冷えきった声で会話する。その声質に女性達は軽く身震いした。


「.........あたしゃ、許せないね。一人や二人殺しても収まらねぇよ。」


「..........私も。何人殺ればこの胸の痛みは消えるかな。」


「おい」


ケリーに呼ばれて女性はさらにビクッと身震いする。


「すぐここに助けを呼んでやる。。あんたらは自由だ。」


「じ、自由?.......だけど、あいつらが.........」


「ああ、あいつらのことなら心配すんな。だって、」


バギッ!


「「私達が殺してやるから」」


「「「「.......!!」」」」


鉄製の牢屋が二人の強靭な握力で破壊された。鉄パイプぐらいの太さだが、二人には関係ない。怒りを晴らすにはまだまだ足りないからだ。




絶句してる女性達を自由にした後、二人は部屋を出る。するとそこには待ち構えていたかのように騎士の集団が群れを為していた。


「いたぞ!あの女共を殺せ!」


「ただの女風情が調子に乗るなよ!」


あきからに女を馬鹿にしてる口調だ。この世界は国によって種族差別や男女差別が偏在してる。

公国は等の昔に廃れたが、帝国ではまだ根強く残ってる風潮だ。


そのために、女を罵倒する台詞は普通のことだ。


だが、二人にはそのことが腹立たしくてしょうがない。鬱憤を晴らすために再び武器を構えた。


「今だ!奴等をこボッ!」


「くそ!このやろガァッ!」


刺せ、突け、撃て、折れ、抉り出せ。

そう頭のなかを埋め尽くした感情が復讐の折に触れて敵の臓府を弄くる。敵の目玉を貫き、腕を切断し、股間へ鉛弾をぶちこむ。


どれもこれも殺し方に特徴がある。ただ殺すのではなく、ジワジワとなぶり殺すように激痛に晒すことだ。

長い間痛めつけ、苦しめ、己のやったことを後悔させ、絶望のドン底に叩きのめしている。


ある騎士は船坂の軍刀で喉をかっ斬られ、首筋から大量の血を流し、呼吸困難で苦しんでいる。

ある騎士は両手両足を折られ、まるで芋虫のように地面を這いずっていた。


なんてエグい殺し方だろうか。どの騎士も絶望に満ちた死に顔で逝く。この地獄の有り様がどれだけ恐ろしいかがよくわかる。


さらに立て続けに殺戮を続ける。

近くの屍の鞘から抜き取った剣を入れ替えで戦う。突き殺すとその騎士の剣を奪い、また別の騎士へと刺す。また剣を奪い、別の騎士に刺すというループだ。


この騎士たちが使ってるのは十字剣。その名の通り、十字架を模した形の剣で、斬ることよりも突くことに特化した業物だ。

かの有名なエクスカリバーやデュランダルといった聖剣が十字剣の類いでもある。


この業物はほとんどが刀身だ。そしてその長く鋭い刃は敵の心臓へと行き渡る。


「ゴボォ.............!」


心臓を貫いた十字剣を棄て、そのまま次の獲物に視線を向ける。


「頼む!助けてくれ!」


ここで一人の騎士がこの獄状に耐えられなくなったのか、剣を捨てて命乞いしてきた。


仲間からは『裏切り者!』と言われたが耳を貸すことなく、跪いて祈り手をしている。


「俺はあんたらの味方になる!頼む、助けてく....」ボンッ!


船坂が三八式歩兵銃を振ると歯切れのいい音が鳴る。見ればつい今しがた命乞いしていた騎士の首がなかった。


そして十メートル先の壁にベチャと生々しい音がしたと思えば、彼の騎士の首だった。


「ふざけてんのか、あぁ?」


滅多に見れない船坂のマジギレ。鬼を怒らすことは龍の逆鱗に触れ、災いをもたらすことに等しい。


「どこまでも女をなめ腐った奴等だな。虫よりも汚らわしい。ならば守ってみろよ、この城を、その命を。女の涙と名誉で固めた虚像を、守り通してみろ!」


頑なに尽きることのない怒りを露にすると、敵勢は狼狽える。全員が目の前の鬼に恐怖していた。


「ひ、ひぃっ!」


「に、逃げゴバァ!」


逃げようとする騎士らを鬼顔の如くして看破する。顔を、腕を、その身を赤く染め上げながら奇襲に励む。


遠くから響く戦車の砲撃に交わるかのように騎士達の断末魔が辺りへとこだましていった。





/※/





「隊長~~!!」


「大佐~!どこにいますか~~!」


あちこちで銃弾が蔓延るなか、おのが上官を探しに来た歩兵隊副隊長 サラとネスト部隊副隊長 イヴ。


彼女達は部下を率いてくまなく探し回る。捜索の邪魔となる敵を撃ち殺しながら突き進んでいくと、無惨に散った敵の屍が散乱していた。


「もしかして、これは隊長達が?」


「可能性はあるな。この辺を徹底的に探せ!この辺りに隊長達がいるはずだ!」


イヴの発令にキビキビ動いて捜索に移行する。


すでに死体は死臭が生じ、辺り一面に漂い始める。あまりの異臭に鼻が曲がりそうで、はやくここたから立ち去りかった。


各々がそれに同感し、黙々と人探しに熱働する。


「いました!隊長です!」


部下の一人がそう叫んだ。見れば壁に腰掛け、武器の装填、整備に取り組んでいた


「隊長、ご無事でしたか!」


「.........サラか。丁度よかった。衛生兵、いるか?」


「え?そりゃいますけど...........どこか怪我したんですか?」


「いや、怪我したのはあたしじゃなく、あの部屋の奴等さ。治療してやんな。」


「奴等?」


指差す方向を見ればゾロゾロと部屋から亜人が出てきた。それぞれが身体になんらかの異常があり、周りの兵士達の顔を青くさせていく。


我を取り戻したイヴはすぐさま二人には問いただした。


「あの人達はなんですか!」


「ここの牢屋に入れられていたんだ。ほら、さっさと手当てしてやれ。」


初めて見る亜人に驚きを隠そうとするが、驚愕のあまり、漏れてしまっている。

だが、平静を保ち、衛生兵に治療を任せた。


怪我は古傷も多々あるが、命に別状はない。問題は栄養不足やトラウマなどの内面異常だ。


よほど酷な扱いをされてきたのだろう。痩せ細り、骨が浮かび上がってる者やまた乱暴させると思ったのか、怯える者もいた。


この者たちはヘリを用いて基地の病院に運んでもらうことにした。


ならば、軽い手当てでもして、状態を安静させておこう。

簡単な健康診断をすることにした。


「はい、腕を出して。」


エルフの少女は衛生兵に言われるがまま、腕を出した。何されるのか、と終始ビクビクしていたが、同じ女性なので親近感が沸き、素直に従ってくれた。


それに微笑みながら衛生兵は脈を検査する。


「........異常はないわね。もういいわ。あっちのほうでゆっくりしてて。」


「あ、あの.........」


ここでエルフの少女は質問をぶつけてきた


「なに?」


「あ、貴女達は何者なんですか?どうして私たちにこんなことをしてくれるのですか?」


見ず知らずの亜人に手当てしたり、食料を与える自分達を奇妙と捉えたのだろう。


なんで優しく接してくれる?どうして手を差し伸べてくれる?そのことが聞きたくてしょうがなかった。故にこの兵士に聞いてみた。


「人を助けるのに理由なんて必要かしら?」


「えっ............?」


その兵士は当たり前かのように答えた。人を助けるのは普通のこと?そんなことだけで私たちを養護してるのか?


その少女はその理由を聞いただけで身体が暖かくなるのを感じた。そしてそのままその女性兵士の胸に飛び込んだ。

今は亡き母に甘えるように。




/※/




バンッ!


ドォン!ドォン!


ガガガガガガガッ!


あちらこちらで様々な銃弾の音が蔓延る。


M25、モスバーグM500、ブローニングM2 重機関銃などがメインだ。

他にもM4、HK416、M92Fなどの銃も発砲音を轟かせている


まさしく発砲音のオーケストラだ。この城をホールに見立てて様々な音色を奏でている。高音から低音の発砲音まで、さらにはコッキングや弾倉交換(マガジンチェンジ)の微かな音もアシスタントのような奏者に見える。


だが、このオーケストラに満足してない者もいた。


「将軍!第2騎士団撤退!第3騎士団も壊滅です!」


「すでに第1から第3エリアの陣地も堕ちました!あとはこの本部だけです!」


「な、なんなんだ奴等は...........」


本城と呼ばれる城の総本山ではこの城の牛耳るヴェルディ王と副心のモラン将軍が健在していた。

ヴェルディ王は中年の老いぼれだが、若い頃より才覚を発揮し、この城を任せられるほどの指示を得た。


しかし、その働きは不正より培ったもの。彼自身の働きだけではない。


邪魔となる者は影より消し、金を使って人心をたぶらかしてきた。

まさに悪事の塊のような男だ。人の命をなんだと思ってるのだろうか。


その副心であるモラン将軍も同様だ。周りの秘境の村から亜人の女性を拉致し、性の捌け口として酷使する。男は労働力として酷使し、ろくに休ませることもしない。

卑劣外道の言葉が似合ってるほどの男だ。


そんな二人も潮時。今まで彼らに虐げられてきた死者からの天罰といえる物が二人に迫ってきてるからだ。


「総員をここに集めろ!壁となれ!」


「む、無理です!ほとんどの騎士は戦死し、生き残った兵も怪我人が大半を........」


「ええい!そいつらをたたき起こせ!早くしろ!」


「は、はい」


無茶苦茶な命を渋々と承る。その騎士は顔を歪ませるが、逆らうことは出来ない。

仕方なしに命令通りに動く。


「くっ..........役立たぬ奴等だ。」


「モラン!なにをしてる!さっさとあの蛮族どもを殺せ!」


「し、しかし、王よ。先程部下が申し上げましたように、全部隊が壊滅状態で.......」


「そんなこと知るか!私さえ生き残ればいいんだ!」


「で、ですが!」


ゴォン!


正面の扉が勢いよく吹き飛ばされる。そこから登場したのは全身を赤く染めたケリーと船坂だ。

ケリーに関しては騎士の首を持っていた。


その騎士は先程報告に来た若い騎士だった。


「ここが王室か?」


「そうみたいだね。あそこに豚どもがいるから。」


驚いてる二人に向かってケリーは騎士の首を投げつけてやる。

ボールのようにコロコロと転がり、停止した首をヴェルディ王はじっくりと見てしまう。


「ひ、ひぃっ!」


グロい描写を直で見てしまい、おもわず吐き気を催す。胃酸が喉まで出かかったところを我慢するが、この気持ち悪さは収まることない。


「誰だ、貴様らは!ここをどこだと思ってる!もしや、貴様らがあの軍の」ドォン!


言いかけた途中でケリーのM500で頭部が吹き飛ぶ。水風船が破裂するように、弾けとんだ肉片は近くにいたヴェルディ王の顔にも付着した


「う、うわぁぁぁぁぁぁあ!?」


おもわず腰が引け、手をつける。股間から液体が漏れ、蒸気をあげるがそんなのお構いなしに船坂が近寄る。


「や、やめてくれ!金ならやる!命だけは.......!」


「安心しな。命は助けてやる。」


「そうとも。総督から注意されてるからね。」


その台詞に安堵の息が漏れる。よかった、これで一安心.........


ブシュ


「.........え?」


左肩に剣が刺さっていると気づいたのは血の温かさに気づいてからだ。それからして、とてつもない激痛が全身を襲う。


「き.....貴様ら。命は.......助けるはず........!」


「確かにな。だが、最低 半殺しでもいいってさ。とにかく死なないで話せるなら何をしてもいいんだよ。」


「く、くそが........ガァァ!?」


「黙れや、このカス」


今度は右の太ももに剣が刺す。三八式歩兵銃の銃剣なので、刺したのは船坂だ。


「お前のせいでどれだけの女が地獄を見たと思ってんだ?さっさと死んで謝罪しろ」


「おいおい、死んだら元も子もないだろ。生かして連れてくんだろ?」


「あ~、そうだったね」


ケロッと態度を一変する船坂。穏やかな顔もあれば殺気を飛ばしまくる顔もあった。

二重人格といっても差し支えないほどだ。


「ここはもう堕ちた。あんたらの敗けだ。」


「まだ時間はたっぷりある。ゆっくり楽しむか」


「ひぃ...........」


ノイッシュ城の一角の部屋から絶望を体験したような悲鳴が絶え間なく聞こえたと近くの兵士が証言したのであった。





ヴェルディ王の身柄の確保は成功したが、まともに話せる状態ではないので入院することになり、それを招いたケリーと船坂は罰を食らうことになった。















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