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タマちゃん育成記  作者: イムルマ
第2章 初めてのおつかいです。
14/18

前日譚 何だかんだで平和です。

 

 ――質問。

 今、欲しいものは何ですか?

 それぞれに聞いてみた。

 

 ――解。

 本――黒い鎧を着込んだ黒い骸骨。彫刻中に。

 酒――顔以外に細やかな紋章の描かれた包帯を巻きつけ、随所に宝石で装飾している茶髪の少女。機織り中に。

 工具類――全身に焔を纏った爺様――否、爺様の形をした炎。鍛冶作業の合間に。

 調味料――闇色の衣を纏った美女。料理を手伝いながら。

 甘いもの――白い髪の少女(ただし下半身は蜘蛛)。紡糸中に。

 返答無し――と言うかできない。ただその黒い体を震わせているスライム。訓練中。 

 肉――四肢と首周りに炎のようなオーラを纏った巨大な狼。同じく訓練中。

 無言――全身を黒いオーラで構成された軍馬。さらに同じく訓練中。


 上から順にホネ兄、アオ姉、ゲン爺、ユウ姉、クーちゃん、クロ、ウル、ホーンの回答だ。

 

 ・


 この世界――洞窟での生活が始まって、何だかんだで約1年。

 それぞれ『進化』もしたし、新しい住人? も増えている。それ以外は概ね平和だ。

 たま~に侵入者がある程度。

 今ここの住人は――

 

 漆黒の体に、体を覆う黒い霧、そして具現化した漆黒の鎧を纏う【ダークスケルトン・ナイト】のホネ兄。


 全身を細やかな紋章が描かれた包帯で包み、随所に品良く装飾品、宝玉を飾る【フレッシュマミー・クイーン】のアオ姉。


 その体を炎――そして鉄をメインとした鉱石で構成する精霊【炎鉄霊】のゲン爺。


 漆黒の衣に淡く光る髪――実体を持つ霊体とも言うべき存在となった【ワイト】のユウ姉。


 白い髪に金色の瞳。幼い少女の上半身に白銀色の蜘蛛も体を持つ【白霊女郎蜘蛛】のクーちゃん。


 クロは唯一『進化』出来ておらず、【ダーク・スライム・キマイラ】のまま。

 

 そして、この1年の間に加入した2体。

 純白の毛に首周りと四肢に炎のようなオーラを纏った巨大な狼。【牙狼】のウル。

 漆黒の体――ホネ兄と同じ黒い霧を纏った巨大な軍馬。【ダーク・ミストホース】のホーン。

 生み出した【ハウンド・ドッグ】と、『穢れた復活』で【ボーン・ホース】となった野生の馬がそれぞれ『進化』した姿だ。


 このメンツにオレを含めた9名がここの住人となっている。


 ・


 いきなりの質問だったけど、2名――体? を除いてちゃんと答えは帰ってきた。

 そして、何でいきなりこんなことを皆に聞いたのかというと――


 ――みんなの欲しがっているもの、オレが買ってくる!


 宣言しました!

 さっきは個別に。今は皆が集まる食事時。

 食べても食べなくても大丈夫――というのが半数を占めているが、全員一応食事はできる。そのため、よっぽどのことがない限りは食事時に集まることになっている。

 なお、無断で破った場合にはもれなく厨房の主から包丁乱舞をプレゼント。受けたモノは今のところマッド鍛冶爺しかいないけど。


 それはともかく――なんで反応ないの――って、いきなり大音量が発せられたよ。

 いきなり過ぎて理解が追いついていなかったみたいだ。


 ――いきなりじゃないよ。結構前から考えてたし。

 金策はゲン爺の作ったもの売ったり冒険者になろうと考えてるし。


 ――って、ユウ姉! オレのこの格好の元凶は間違いなくアンタ達だからね!

 可愛らしいとかいうな!

 それに、一応上級ってことになってる皆と訓練しているんだし。

 体からはいつでも戻ってこれるんだから!

 大丈夫だって!

 

 ――同行者って!

 誰がついて来れるんだよ、このメンツで!?

 街に近づいただけでパニックになるわっ!

 

 ――言葉って、いや、まあ、聞き取るのはできるけど、しゃべるのは苦手だよ。

 でも、ここにいたら『念話』があるから、上手くなりようがないだろう、

 習うより慣れってことで――


 等々。


 正直疲れた。特に――というか女性陣2人が猛反対。クーちゃんも何だか不安そうな顔をしていたし。

 その中でも一番問題になったのが、オレのコミュニケーション能力。

 最初ずーと、『念話』を使っていたため気がつかなかったのだけど、この世界の言葉はオレには一切理解出来なかった。

 

 例えて言うなら――日本語と、英語をカタコトも喋れないような人間にドイツ語やフランス語で話しかけられるようなもの。分かるか! ンなモン!

 最初ホネ兄達が喋っていた内容が理解できなかった理由がこれだ。

 皆が喋られる様になった事で発覚し、何かの際に必要になるということで、猛勉強。

 結果、聞き取ることは問題なくなったのだけど、ここの言葉――共通語を話すとき、そして聞くときもだけど、脳内で日本語に変換してしまっている。そのプロセスがあるため

喋るのが遅くなってしまっている。

 

 だけど――致命的ではないはずだ!

 結局心配性の2人が納得――させることはオレにはできなかったが、ゲン爺の一言――可愛い子には旅をさせろ、というニュアンスの言葉で収集がついた。

 そう、ゲン爺の言葉で! ヤケクソ気味に上目目線で涙浮かべて訴えた為じゃない!


 ――コホン。

 とまあこういう訳で、生活始めて約1年。

 街に行けることになりました!


 






前回の質問に対する回答ありがとうございました。

今回短くて申し訳ありません。2章のプロローグということで勘弁してください。


前にも街を書きたい――とは言いましたが、無理矢理感ありありですが、街へ繰り出したタマの話を書いて行きたいと思います。

現在のタマの体については次回にでも


では今後もよろしくお願いします。

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