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第8話Spiritual practice(修行)

どうぞ楽しんでください!

冬休みが始まって3日が過ぎた。


時刻は午前6時


布団の中という暖かい世界を抜け出して寒い世界へと変わる。


寝る時に使っている青いジャージから黒いジャージへと着替えを済ませ、寮をあとにする。


両手をズボンのポケットに入れて階段を降りながら、周りを見るとビルの隙間から御来光かと思わせるほど綺麗な太陽が昇ってくる。


朝焼けだ。


階段を降りきり、歩道へと行く。


少し背伸びをしたあと、ストレッチを始めると口から白い息がでて頬をかすかに触れながら風にとばされていく。


「行きますか」


最初は歩き、少しずつテンポを上げていく、そして両足が地面につかなくなるほどの全速力で走る。


鼻から冷たい空気を吸って、口から白い息をだす。


静香先輩から家に来るときはウォーミングアップをかねて、走ってこいと言われてる。


片道5kmでさほどきつくはない。


昔に抱えていた一番の悩みが解決されようとしている。


これほどまでに、気持ちいいと感じた事はないだろう。


顔がにやけてしまう。


静香先輩の家の前の門についた。


「陰君……大丈夫?」


望美は手袋をしていない手に息を吹きかけながら、この世の終わりを見ているような目で見ながら言ってきた。


「大丈夫に決まってんだろっ」


俺は恥ずかしくなり腕を顔の前に持ってくると望美が少し笑う。


望美の服装は言うなればなんちゃって制服みたいだった。


「陰君、走ってきたから頬が赤くなってるよ」


望美はそう言いながら顔を近づけて俺の頬をつついてきた。


「うわっ!」


あまりの驚きでしりもちをついてしまう。


「陰君ったら、はい」


望美が手をさしのべてくれ、その手を掴む。


望美の手が少し震える。


まだ完全には克服はしていないが、こうやって望美は望美で頑張っている。


「陰君、行こう」


望美が俺の手を引っ張っていく。


「お、おう」


そのまま、門をくぐり抜け、チャイムを鳴らす。


「はーい」


静香先輩の声が家の奥から聞こえてくる。


足音が徐々に大きくなっていく、玄関の前で足音がなくなり、変わりに鍵が開く音になる。


「ごめんなさい、少し寝坊しちゃいました」


そう言って出てきたのはピンク色の可愛いパジャマを着ている、静香先輩だった。


髪には少し寝癖があり、申し訳なさそはうに俺達をみる。


いつもの、ギャップのせいか可愛く見えてしまう。


「入って、いつもの所にいてちょうだい」


静香先輩の落ち着いた声で言ってきた。


「分かりました、生徒会長さん」


いつもの所とは、魔術修行場だ。


「いつも、仲がよろしいようで」


静香先輩がそう言うと、俺と望美は手を見る。


握っている。


「あわわっ、ごめんごめん」


望美は手を離して、その手を抱えた。


「いや、手を繋いでた方が暖かいし。前みたいに拒否されるぐらいなら手を握っていたいし、なんつって


望美は走ってないのに顔が赤くなっていた。


「は、早く行こう!」


望美は慌てながら、魔術修行場へと走っていった。


俺がなにかおかしな事を言ったか、分からないままため息をついて、歩きながら望美が通った場所をすすんだ。



∇▲∇▲∇



「それでは、始めましょうか」


静香先輩は髪の寝癖を直し、いつものさらさらの黒い髪をかきあげながら言った。


「どっからでも、かかってこい」


俺は手招きをして、挑発をした。


静香先輩の服装は柔道着の軽装みたいな感じの服装だった。


「行きます」


静香先輩はゆっくりと構えにはいる、俺みたいな素人でも分かる隙のない構えだ。


構え終わると、一瞬で俺との間合いを詰めてくる。


静香先輩は右足を軸に俺の頭へと上段蹴りをしてくる。


「くそっ!土盾!」


俺が言い終わると、俺の頭の横に鍋の蓋ぐらいの土で作られている五角形の盾ができた。


しかし、静香先輩は蹴りの勢いが死なないままに土盾をいとも簡単に壊す。破片が地面に飛び散る。


俺はしゃがみ地面に右手を置き、静香先輩の上段蹴りの軸足の右足を蹴ろうとするが、静香先輩の左足が一回転をし、かかとが俺に襲う。


俺は体を後ろにのけ反り避けると、すぐに後ろへと飛ぶ。


両足で踏ん張り、止まると静香先輩の元へと走り右手を握り、まだ体勢を整えていない静香先輩の顔を殴るが、静香先輩は顔を少し動かして避ける。


静香先輩は俺の右腕を掴む。


視界が180度回転する。


そのまま、俺は地面に叩きつけられた。


「はぁ、なんで貴方は魔術をほとんど使わないんですか?」


静香先輩は俺の右腕から手を離す。


「そりゃあ、お前が魔術を使わないっていうから」


地面の冷たさを背中に感じながら、静香先輩を見上げる。


「私は魔術を使わなくても、今の貴方は簡単に倒せます」

「俺はな、相手が本気をださないと俺も本気がだせないんだ!」


俺は静香先輩に向かって指差す。


「いいでしょう、分かりました。もしこれで貴方が負けたら、ちゃんと私の言うことを聞いてください」


そう言いながら、最初に立っていた場所へと静香先輩は歩く。俺も立ち上がり元いた場所に立つ。


「行きますよ、光棒」


静香先輩の手に光でできた1m50cmぐらいの蒼白く光っている棒ができた。


すぐさま俺は戦闘体勢にはいる。


静香先輩が光棒で俺の腹に突きを入れようとする。


「炎極棒!」


俺は炎でできた1m50cmぐらいの棒を作り、下から上に静香先輩の光棒をはじく。


下位魔術と中位魔術だったら、中位魔術のほうが勝つ。


と、思っていたがつばぜり合いになる。


静香先輩の手から光棒が離れた。いや、離したのか?


光棒が宙を舞う、静香先輩は俺の肩に正面から人指しと中指ををあてる。


「雷線」


俺の肩を貫通し雷が一本の直線を描く。


最初は何があったか分からなかったが、痛みがくる。


肩から血が出る、肩に穴が空いている。


痛みで体が動かない。


静香先輩はバックステップをおこない上から落ちてくる光棒をとる。


「動かない事をおすすめするわ、光槍」


光棒の先端が尖っていく、そして光棒が三矛の槍へと変わる。


足を縦に開き、光槍の先端を俺に向けながら右手で肩の上に持ってくる。光槍を持っていない左手で狙いを定める。


風を切る音がしたと思った時には俺の腹に光槍が突き刺さっていた。


「これで、分かった?如月君」


俺が倒れると、静香先輩は近づいてそう言いながら光槍を抜いた。


口から血が出て、意識が遠のいてく。



∇▲∇▲∇



暗闇にひとつ、真紅の炎が光っていた。


「みっともねぇな」


俺の目の前に真紅の角が生えていて目も真紅、髪の色も真紅の、俺と同じくらいの背の男が王様の玉座み

たいな椅子に深く座っていた。


「話聞いてんのかよ」


男が俺に話しかけてくる。


顔が暗闇でよく見えない。


「お前はなんのために戦う?」


男が頬杖をつきながら言った。


「それは、もう誰も傷けたくないから」


俺は男にハッキリ言った。


「ハッ!お前らしい答えだな、でもなぁそれだけじゃぁ無理なんだよ」


男が椅子から立ち上がる。


消える。


俺の心臓に刃が真紅の日本刀が突き刺さる。


「ほらな」


そう言って男は真紅の日本刀を俺の心臓から抜いた。


「お前は……………俺…?」


やっと、ちゃんとした戦いのシーンが書けた~

と、思うカラミです!


陰の話が予定より長くなりそうです。

すみません。


実神先生の魔術授業

え~と、魔術の読み方は読者の自由だ!

終わりだ




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