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第18話Breakthrough(突破)

三人の男は気絶をしている。それを背にして静香先輩の家へと向かう。


10分後、門の前に来た。雰囲気がいつもと違う、静香先輩一人だけではないような気がする。


俺は門を足で蹴って開けると、身長が2mもあり明らかに人間の腕ではないほど大きな腕を地面に引きずっている男がいた。服装が中国の袖と足のすそが広い、黒い服を着ている。背中には5と書かれていた。


「お前、だれダ?」


機械のような声で聞いてくる。


「「静香先輩に会いにきた」」

「静香様ニハ、会わせなイ」

「「無理やりでも通るぞ」」

「きてミロ」


俺は真紅の日本刀を握り締める。


男は巨体な体に似合わないスピードで俺の背中をとって、そのまま男は両手を握り、振り下ろしてきた。俺は横にサイドステップをして紙一重でよけるとすぐに男の後頭部に向かって回転をしながら踵落としをくらわせる。


「鉄体」


俺の踵に激痛が走る。


おかしい、七つの属性に無い属性を言ったぞ。たしか「鉄」とか言ってたな、そんな属性は聞いた事が

無い。


「この属性ハ、群青様ニいただイたものダ」


俺が距離をとっているときに笑いながら言ってきた。


男の体を見てみると、少しだが顔から金属特有の光沢が見える。体が鉄になったようだ。


「鉄剣」


男の叫び声と一緒に男の手が伸び、先端が細くなっていき鉄の剣に変わっていく。腕が変形し終わると

男は息を荒げながらこっちを見てきた。目が合った瞬間、俺と男は走り出した。


男が鉄の剣へと変わった腕を振り上げた瞬間、俺は走る速度を上げ男の脇腹を真紅の日本刀で、斬る。

真紅の日本刀の勢いを殺さず、男の背中を縦に斬る。


「ナん…だと…」


よろめきながら俺を見てくる。真紅の日本刀の吸収能力が発動し、男の魔術を無に返したのだ。俺は走

りだす。男との距離が2mに入ったとき男は下にあった石を大きな片手で持ち俺の顔にめがけて投げてき

た。石の数が多く、真紅の日本刀を持ってない腕で目を隠してしまう。刹那、前から俺のへそに向かっ

て男の鉄の剣が刺さろうとする。俺は体をねじったが横腹を切り裂かれた。よろめくと男の二撃目の拳

が俺のみぞおちに入る。俺は勢いのまま吹き飛ばされたが足と手を地面につきブレーキをかける。前を

見たときはもう男は鉄の剣を振りかざしていた。鉄の剣が俺の頭に向かって落ちてくる。俺は真紅の日

本刀で受け止め、一瞬火花が散った後、鉄の剣が切り裂かれていく。


男は後ろに下がり、切り裂かれた腕を抑えつつ睨んでくる。そして叫びながら走って向かってくる。


俺は一呼吸をして、真紅の日本刀を腰の横に構える。男と俺との距離が1m以内に入る。


「「一閃…」」


男が胴体から二つにわかれた。


殺してしまったという後悔はない、むしろ当たり前だと思ってる。


傷を受けた脇腹を抑えつつ玄関へと向かう。玄関は真紅の日本刀で切り裂く。


「炎極線」


玄関に女がいて、人差し指と中指を立てながら言ってきた。一筋の赤い炎が俺の顔にめがけてきた。俺

は顔を横に傾けると頬をかすってさっき倒した巨体の男を燃やした。


「次は当てるわよ。光極線」


真紅の日本刀の刃を横にして受け止める。勢いで1mほどあとずさると、クナイが五本飛んできた。三本

は真紅の日本刀で叩き落とし、二本は土極盾と風極盾で防いだ。


「「次から、次からなんだよ…」」


俺が愚痴をこぼしながら、女一人と男一人を見ている。女は黒いチャイナドレスを着ており、胸のとこ

ろに4と書かれていて身長は俺と同じくらいで玄関の前に立っていた。男は黒い忍者の服装をしており、

レザーグローブのようなものに3と書かれていて小柄な体格で屋根の上に座っていた。


「戦いは見ていた。お主は魔術はあまり通用しないらしいな」


忍者の服装をしてる男が言ってきた。手には小刀を持っており、服の中には隠し武器も入っているのだ

ろう。


「あらぁ、魔術は効かないのぉ」


チャイナドレスの女が悠長に男に話しかけた。


「とにかく、殺せばいい」

「りょぉーかい」


忍者の男が腰からクナイを二本取り出し投げてきた。その二本のクナイを一振りで叩き落とすがその時

には目の前に忍者の男が逆手で小刀を持ち、俺の首に刺そうとしていた。上半身を右に傾けさせて避ける。忍者の男は地面に着地して最小限の動きをしてまた俺に飛びつこうとする。


俺と忍者の男の距離が1mになる。


「「一閃…」」


真紅の日本刀が忍者の男の首を斬る。


「闇幻想」


斬ったと思った忍者の男がゆがんで消えると、後ろから俺の肩に小刀を忍者の男が刺した。背中を蹴ら

れながら小刀を俺の肩から抜く。前によろめく。


「これは効くのかなぁ?」


女が俺の胸に手のひらでさわる。


「炎爆破」


俺の胸と女の手のひらから爆発音が響く。女が手のひらを置いた場所のジャージが焼け落ち俺の皮膚も

ただれていた。


「やっぱぁ、その刀が秘密だったんだぁ」


両手をあわせながら嬉しそうに笑いながらみてくる。女の手に外傷はなかった。俺は地面に膝をつき激

しくむせながら口から血をだした。


「もう、終わりにするぞ」

「りょぉーかい」


二人が俺に向かって走ってくる。忍者の男は小刀を振り上げ、女は人差し指と中指をたてていた。


「はあぁぁ!」

「水雷極線」


二人の声が一緒に聞こえて、二人の攻撃が俺のほうに向かってくる。


「イン、こんなとこでくたばってるなっ!」


秀が忍者の男の小刀を雷極剣で防ぐ。


「こんな雑魚相手に膝をつかないでください。如月先輩」


唯が光極盾で女の攻撃を防ぐ。


「だぁれが、雑魚だってぇ?」

「あなたのことを言ってるんですよ」


二人は睨み合う。


「お主はだれだ?」

「いまからやられる奴に教えないよ」

「そうだな、お主の名前を聞いたってすぐ忘れてしまうだろう」


目の前で雷極剣と小刀のせりあいで火花が散る。


「イン…俺も望美の部屋に行ってきた。お前が飛び出すところを唯がみていて、すぐ駆けつけたんだ。

ここにくるってことは静香先輩がなにかを知ってんだろ。だから、早く静香先輩の所にいけ」


俺が秀のことを見ながら頷く。


俺は玄関を通り抜け、廊下を走っていく。走っていたらあの魔術修行場についていた。



「やっぱり…あんたもかよ……龍刃先輩」









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