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異能の言霊  作者: Clef
進化の子

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4/5

変わる

「……あれ、なんだったんだ?」


現場にいる全員を避難させ、辺り一帯を調べたが全く痕跡が見つからない。投擲?された閃光弾もあまり珍しいものではなく、裏ルートからということもあって特定は難しいだろう。


「誘拐の為、にしては変よね。」

「わざわざこんなところで襲うのも変だからな」

「なら、別の目的が?」

「かもね。今後次第だろうけど」


現場には何もなかった。それはさすがに言い過ぎだが、犯人の痕跡となるものは見つからなかったと言っていい。


「……言業の効果、多分透明化よね」


屋敷に向かう道中、車内で風華に話しかけられる。


「多分な。飛んできた金属は閃光弾のレバーだろうし」

「そうね」

「…てなると、問題は相手がどこにいるかだな」

「物を透明化できて自分に出来ないとは考えづらいものね」

「とはいえ、あそこの塀は高いし、出入りは無理だろ」

「だとしても、外に出るたびに攻撃されるなら対処のしようがないわよ」

「とりあえずは、外出を辞めさせよう。そんで、どうするか考える。」

「それが堅実そうね。」


そうして離していると、携帯に着信が来る。


「風華ー?電話出といて」

「はいはーい」


風華が電話に出る。そろそろ財前家に着くところだ。そう思っていると、カツンと車に何かがぶつかった音がした。その音が耳に届いた瞬間、反射的に叫ぶ。


「まずいわ。財前上羽が、」

「車の外に出ろ、すぐに!」


風華に叫び、俺たちはドアから車の外へと飛び出す。刹那、前方からの爆発で車が炎上している。


「……電話の内容は?」

「財前上羽が誘拐されたらしいわ」

「……一応、他の護衛が居ただろ」

「相手に言業使いがいる可能性があるのよ。方法なんて無限にあるでしょ。」

「それもそうだな。じゃ、あいつを片付けるか」


煙が動き、人を象る。そして、足元には()()1()()()()()()()()()()


「一部分だけが見えてるってことは、言業は多分、『頭隠して尻隠さず』だろ」

「なら、これで解決ね!『備えあれば憂いなし』!」


風華がペイントボールを投擲する。相手は回避したが、避けきれず腕に色がついている。


「さてと、お前。降伏するか?」


問いかけると返答の代わりとばかりに刃が透明化したナイフを投げてくる。避けつつ、拳銃で狙うが相手が動いていることもあり、狙いが定まらない。


「もうちょい、ペイントボールない?」

「これだけよ」

「マジかよ。まぁいい、あと5分ぐらいで終わる」


それを聞いた瞬間に、相手は走り出し逃走を図る。確かに腕と靴が見えているとはいえ、距離がある。()()()()()()()()()()()()当てられないだろう。


「ま、もう慣れたけどね」


拳銃で足を撃ち抜く。確かな手応えと共に倒れた音がした。相手を拘束し、尋問を始める


「さてと、お前の目的はなんだ?おっと、その前に言業を解け。顔を見せろ。そっちの方が後々いいぞ」


銃を突きつけつつ脅すと、相手は透明化を解く。


「こいつって、」

「最近、麻薬問題がすっぱ抜かれてたモデルね。おおよそ、金を作るためにやったってとこでしょ。」

「かもね。でも、複数犯の可能性もあるからな。お前、財前上羽をどこにやった?」


場所を聞き出して応援を呼び、引き渡した後すぐに聞いた場所へと向かう。


「町外れの廃工場。ここか」

「でも、何もないわよ」

「そうだな………!これは、」


機械の下に取ってを見つける。引きあげると、地下へと続く階段を発見する。明かりも付いており、なかはそれほど暗くない。


「何かあった?」

「地下だ。ここ、地下がある」

「こんなの、どうやって使ったのよ」

「知るか。とにかく、行くぞ」


隠し階段を降り、地下へと向かう。奥にある扉を開けると同時に室内にいるであろう犯人に銃を向ける。が、


「いない、わね?」

「まさか、逃げられたか?」


そのとき、背後から足音が聞こえる。ドアから死角になるところに隠れ、近づくのを待つ。

入ってきたら、


「動くな!」

「大人しく投降しなさい!」


銃を向け、投降を促す。が、


「お前ら、何してんだ?」

「なにしてるんですか?」

(ひかる)?」

「それに、メアリーも。あなた達こそ何してるの?」

「潜入だよ、潜入。そんで、ここで取れる情報が無くなったところにこの子がきた」

「なるほどね。ところで、その子ってなんで攫われたんだ?身代金目的なら予告する必要ないだろ」

「……それは、この子が言業を使えるからだ。」

「言業を?」

「あぁ、『所変われば品変わる』それが彼女の言業だ。」

「……これ、報告するの?」

「いや、しなくていいでしょ。」


そうして、私たちは事件を解決したのだった。






「今回の誘拐事件では、ある組織が裏にいました。」


オフィスにて、酢漿さんと課長も含め、情報共有を行なっている。どうやら、今回の事件と光とメアリーが潜入していた組織には繋がりがあったようだ。


「組織?」

「組織って、なんですか?教えて、光ちゃん」

「組織名は〈マキナの子〉。詳細はまだまだ不明ですが、言業使いを集めているようです。」

「……ちょっとまって、それじゃあ予告状なんて出す必要なくない?」

「さぁ?特に理由はないのでは?」

「そんなんでいいのかしら、その組織。」

「まぁ、抜けてる方が相手しやすいし」


一旦、事件は解決した。しかし、俺たちの戦いはまだまだ続く。

言業:頭隠して尻隠さず

麻薬をやっていたモデル(名前は特にない)の言業。自身と触れた物体を透明化できるが、必ず何処かが透明化出来ていない。


言業:所変われば品変わる

財前上羽の言業。他者の望む自身を完璧に演じることができる。

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