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迫り来る脅威

クルスはスマホの画面をじっと見つめ、再び異世界アプリが復活したことを確認すると、喜びに震えた。やっと戻ったこのつながり、そしてリアを探す新たな手がかりを得たことで、彼の胸には希望が蘇っていた。


「リアを探すにはセルスの助けが必要だ。闇の魔女が復活した今、この一年で開発した新しいアプリも必要だな」


クルスは慎重にフォルダを開き、最新のアプリを異世界アプリのフォルダに入れていった。まずは、「戦略支援アプリ《ストラテゴス》」。このアプリはAIが戦況を分析し、部隊の配置や戦術の最適な組み合わせを提示してくれる機能を持っていた。瞬時に状況を把握し、最も効果的な戦略を導き出す力が、セルスの指揮を支えるために必要だ。


続いて、「魔法構成アプリ《アルケウス》」。魔法の効果と属性を自在に組み合わせ、最も適した呪文を生成するこのアプリは、詠唱も自動調整してくれる。これがあれば、セルスの魔法師団に最も有効な魔法を提供できるはずだ。


クルスはこれらのアプリをフォルダにまとめ、万全の体制を整えた。その瞬間、スマホが再び鳴り、セルスからの緊迫した声が耳に飛び込んでくる。


「クルス、今アゼルド帝国とエルスフィア王国の国境近くに魔物の大群が現れて、王国に向かって進行しているの。どうか、あなたの不思議な力を貸して!」


クルスは即座にマップアプリを開き、魔物の進行状況とエルスフィアの軍の配置を確認する。「セルス、判明している分でいい。敵の種族を教えてくれ」


「右に展開しているのはゴブリン、中央は魔法師団のように見えるわ。空を飛ぶ部隊もいるみたい。左はオーク」


クルスは「ストラテゴス」にエルスフィア王国軍の全体配置と魔物の位置を入力し、瞬時に計算された戦術が画面に表示される。作戦名は「炎の三角陣」――三方向からの連携で、圧倒的な魔物の群れに対抗する戦略だ。


「セルス、まず右翼の騎兵部隊を敵の側面に回り込ませ、中央魔法師団は雷と炎を組み合わせた呪文で主力を攻撃するんだ。左翼の弓兵は防御を固めつつ後方支援を」


セルスはクルスの指示に従い、手際よく部隊を動かし始めた。


「右翼騎兵、側面から突撃して敵を攪乱せよ!中央魔法師団、雷と炎を組み合わせて攻撃を仕掛けるわよ!」


セルスの号令で、右翼の騎兵部隊が疾風のごとく側面から攻め入り、ゴブリンの陣を混乱させた。続いて、中央の魔法師団が《アルケウス》を通じて構成された雷炎の呪文を唱え、魔物たちの主力を圧倒的な炎と雷の嵐で焼き尽くしていく。魔物たちは押し寄せる力を失い、次々と後退していった。


「これで、敵は崩れるはず!」セルスは自信に満ちた表情で指揮を続ける。


だが、クルスの「ストラテゴス」から警告が表示された。「セルス、敵が一時的に後退している。罠かもしれない。全力で防御陣を構築して、体力を回復させるんだ。まだ戦いは長引く」


しかしセルスはその指示をすぐには受け入れなかった。「今はこの流れを大切にしたい。今こそ攻め時よ!中央魔法師団、火球を連続して放って敵を仕留めるわ!」


セルスの命令で魔法師たちは連続攻撃を開始したが、それは敵の罠だった。予想以上に魔力を消耗し、次第に兵たちの疲労が浮き彫りになってきた。


勢いを失った兵士たちの連携が乱れ始め、再び押し寄せてくる魔物の群れに対応しきれなくなっていく。


セルスは悔しそうに唇を噛みしめ、クルスに謝った。「ごめん、指示に従わなかったのが間違いだったわ」


クルスは冷静に対応し、迅速に新たな指示を出した。「まだ挽回できる。左翼の弓兵を前線に配置して防御を固め、右翼騎兵で敵の背後を突こう」


セルスは今度こそクルスの指示に従い、盾兵を前に配置して防御陣を固め、弓兵が後方から援護射撃を行った。騎兵たちは素早く敵の背後に回り込み、徹底的に攻撃して魔物たちの陣形を崩した。兵たちは見事な連携で動き、敵を徐々に圧倒していく。


戦場が彼らの優位に傾く中、セルスは新たな敵の動きに目を光らせていた。


「クルス、なんとか戦況を立て直せたわ」


クルスも応えた。「いや、エルスフィア軍が高いし士気で連携しているおかげだ。でもまだ油断はできない。次に現れる敵に備えて、準備を怠らないように」


再びストラテゴスから警告が入る。マップを見ると大きな点が急速にこちらに向かっている。


その瞬間、戦場の端から異様な気配が立ち上り、兵たちの間に緊張が走る。セルスもふとその方向に目をやり、闇の中にうごめく巨大な影が姿を現した。


「セルス!部隊をすぐに下げろ!」


セルスがそれに応えて全軍に指示を出す。

「全軍後退!!!」


「何だ……あの巨大な影は?」

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