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影の男の企み

ディブロスを倒し大広間に静けさが戻ったその瞬間、リアは背後に不気味な気配を感じ、振り返った。


そこには、暗い影の中から先程、影に消えた男が再び、不敵な笑みを浮かべて立っていた。

「あなたはさっきの……」


まるでこの場の全てを見通しているかのような冷酷な眼差しが、ディブロスを倒したリアとクルスに注がれていた。


「まさか、お前がこの暗黒龍ディブロスを倒すとはな……エルフの守護者がこれほどの力を持っているとは驚きだ」と、影の男はゆっくりとリアを見据えた。


リアは剣を握り直し、彼に鋭い視線を向ける。「あなたたちの目的は何?ディブロスを使って何を企んでいたの?」


男は鼻で笑いながら答えた。「単純なことさ。この広間でお前を倒し、その涙を捧げて魔女を復活させる――それが我々の計画だった」


リアはその言葉に激しい怒りを覚えたが、同時に冷静さを保ち、敵の狙いが魔女の復活であることを確認した。


彼らがこの計画を進めるためにエルフである自分を狙い続けていた理由も、ようやく腑に落ちた。


男は肩をすくめ、再び不敵な笑みを浮かべた。「だがまあいい、今日のところは十分だ。お前の力は把握できたからな。いや――お前”たち”のか。まあ何にせよ目的は果たされたとだけ言っておこう。」


その言葉に、リアは一瞬だけ眉をひそめた。彼の視線は、自分だけでなく、クルスの存在にも気づいているかのようだった。


男は一瞬、古の書に手をかざすと、それが光を纏って彼の手の中に吸い込まれていった。そして、リアに冷ややかな視線を投げかけたまま、影の中へと消えていった。



影の男が古の書を持って帰還したのは古い城だった。彼の前には、闇の衣を纏った冷酷な眼差しの女が立っていた。その姿は威厳と冷たさに満ちており、彼女こそが黄昏の契約者の首領であることを物語っていた。


男は古の書を差し出し、低く頭を垂れて報告を始める。「計画通り、ディブロスの力を用いリアを試しました。彼女にはやはり共鳴者が現れたようです。」


その報告に、女は表情を微かに歪め、不気味な笑みを浮かべた。「戻りましたか、ローグ。そうですか共鳴者……ふふふこれであのエルフには用はない始末してしまいなさい。古の書と共鳴者。ようやく我らの悲願が達成されます。」


女は男をじっと見つめ、冷淡に命じた。「準備を整えよ。共鳴者を利用して魔女の復活を実現させる。」


魔女の復活に必要なのはエルフではなくクルスの方だったのだ。


その言葉を聞いたローグは黙って頷き、影の中へと姿を消した。


黄昏の契約者の野望は、ますます深い闇へと向かっていく。

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