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彼らの登らない古塔生活  作者: うめつきおちゃ
僕を守る君を守る人
35/50

新章 プロローグ

第4話

「ほれ、今回の分の報酬だ。」


 そう言って買取屋オヤジが硬貨の入った麻袋を投げてきた。


「おい!!アンタ、態度悪すぎるだろ!」


「あ?」


 ノツダが後退りしてる。

 ちょっと凄まれてビビるなら最初から絡まなきゃいいのに、と思わなくもないが一応助け舟を出しておくか。


 (なんやかんやコイツも大切な仲間だしな。)


「悪いな、コイツはまだ子どもなんだ、許してくれ。」


「ふんっ!」


 っとそっぽを向く買取屋。

 ノツダじゃないけどムカつくな。


 (さっさと帰るか。)


 まだ何か言いたげなノツダの首根っこを引っ張り買取屋を後にしようとすると、

 おいっ!と呼び止められる。


「おいおい、こっちは謝ったぜ。まだ何かあんならもうここには来ねぇぞ。」


 流石にやられっぱなしは性に合わない。

 隣でノツダが嬉しそうにしてるのが少し気になるが仕方ない。

 やるしかない時があるのだ。


 ゴンッ!


「いってええぇ!!」


 買取屋のオヤジにゲンコツが落ちた。


「いい加減そういう態度やめなよ!ここだってどんどん人もお店も増えてくんだからいつ迄も殿様商売じゃ居られないんだからね!」


「わ、悪かったよ。」


「私に謝っても仕方ないでしょ!!」


「あ、……悪かったよ。」


 オヤジがこちらに向いて謝る。

 

「いや別に、こっちも悪いとこ……」

「いや!アヤト待てよ!オレらはなんも悪くなかったぞ!」


 (今は黙ってくれ……。)

 

「だとしても大人としてはこういう時はお互い様感出すんだよ普通。」


 ?!!

 ……

「じゃあお互い様だな!」


 (素直なのはノツダの数少ない良いところだな。このまま是非、日々学んでくれ。)


「まぁそう言ってもらえると助かるよ。」


 買取屋の娘がそう言ったがオヤジはまだ何か言いたげだ。


「……お前らはまだルーキーのままで良いのか?」


「??それってどういう意味だ?」


「あ?どういうもこういうもねぇだろが!」


 ゴンッ!!!


「いってぇぇええ!」


 買取屋のオヤジに2発目のゲンコツが落ちた。


「なにしやがっ……」

「言葉遣い!!」


「っ!あぁ…………どういうもこういうも……ないでしょう?」


 (いや言い方の問題じゃねーんだけど。)


娘は満足そうだ。


「つまりなんの話なんだ?」


 ノツダがニヤニヤしながら聞いてる。

 あんまり嬉しそうにすんなよ……良い歳のオジサンが怒られてる姿は少し切ないもんがあるんだから。


「7階層を目指さないのかって話でしょ?」


 言葉遣いに集中しすぎて内容が消え去ったオヤジに代わり娘が肩代わりしてくれた。


「7階層?それがルーキーと関係あるのか?」


「いやほら、7階層まで行ってスキルを手に入れたらルーキー卒業ってのがアンタらの通例でしょ?ワタシはココで生まれ育ったからよく知らないけどさ。」


 …………


 初めて知った。

 まだまだこの世界には知らない事だらけだ。


「スキル!?なにそれ!!オレ、超欲しい!!!」


今日も我らがパーティのノツダくんのテンションが上がっていく。

 これは今夜の議題は決まったな。


「こうしちゃいられねぇー!!オレは先に帰るぜ!!!」


 (買い出し……。)


 オレとノツダは今日の夕飯と明日の朝食の材料や足りなくなった生活必需品の補充、鑑定を頼んでた買取屋へ報酬を取りに行くために広場へ来ていた。

 

 (まだ1件目なのに帰りやがってアイツ……。)


「またよろしくおねがいしまーーす!」

 

 買取屋の娘が元気にそう言った。


 (スキルか……スキルってなんだろ?)


 

読んでいただきありがとうございます。

プロットをちゃんと書いてたら3日?くらい経ってました恐ろしいですね。


少し長い話を書こうと思います。

面白いと思って貰えたら幸いです。、

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