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彼らの登らない古塔生活  作者: うめつきおちゃ
新たな日々の階段を
17/50

来訪と訪問

「やーやー、[アキラ]の諸君、調子はどーかね。」


髭面の大男がご機嫌に言ってる。

ノックの返事を待たないのなら、なんのためにノックをしているのかと疑問に思っているとローガンは勝手に入ってきた挙句、俺の飲みかけのコーヒーをグイッと一気飲みし「安いな。」

と言った。


「で、なんの用なんだ。」


他の面々が呆気に取られているので俺が場を回す。


「単刀直入に言うとーだ。アヤト、オマエ今日1日俺らに付き合え。」


単刀直入が過ぎる。

10数年来の友人じゃねぇんだ、もう少し説明あって然るべきだろうが。

変なところに付き合わされても困るのでコチラも単刀直入に聞くことにする。


「どういう意味だ?」


「そのままの意味さ、ちょっと連絡がゴタついて今日のメンバーに欠員が出たから手伝ってくれって話さ。以上も以下もねぇ。無理なら断ってくれて構わない。」


言葉に裏があるタイプじゃないのは短い付き合いだからわかる。

きっとそのままの意味だろう。

リーダーであるクラマーの方を向くとコチラに手のひらを向けて「好きにしていいよ休みだし。」と言った。


興味は、ある。

現在この集落で最も有名なパーティがどういう風に塔を攻略するのかを直に見れる機会などそうないだろうし見てみたい。


古参でありながら大きな怪我もなく[攻略班]を率いているのだ、きっと戦闘面で見習うことは多いだろう。


「リーダーの許しは出たみたいだな、で、どうする。」


「学ばせてもらうよ。」


「カッ!んな大仰なもんじゃねぇけどな。」


よし行くぞっ!

と言ってサッサと出て行った。


待つって選択肢がねぇのかあの野郎。

大急ぎで2階に登り皮で作った防具をいくつか抱えて階段を降りる。


「気をつけてねー!」


急いでローガンの跡を追う背中にクラマーが声をかけてくる。


「荷物は大丈夫?忘れ物はない??」


ノエルがまたオカンのようなことを言ってる。

シイナが手を振ってる。

ノツダは少し悔しそうな顔をしてる。

そういえばノツダはローガンに憧れてるとか言ってたな。

悪いな。


「行ってきます。」


表情には出さないが足取りは軽い。

楽しみだ。

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