第一話 出会ってしまった…
うーん、ちょっと、どこぞの渋で、やろっかなーってやってたんですが
あっこ、やっぱり、文章を読む適正が、低すぎるナァ…って事で
こっちで、大修正して、やろうかなって
それと、細かい事かもしれないんですけど、向こうで書いてた描写で
「魔法」の一般的な「アレ」が、どんどん納得できなくなって
「魔法」の絵感を、再構築しないと、ダメなんじゃないか?って思えたんで
そういう所を、もう一回再構築しながらの、書き直しというか、なんというか…
その猫耳の少女は、俺に出会った時に驚いていた。
頭の宝石の入った豪華なティアラに、
金刺繍の入ったビキニ状のドレス。
金銀の刺繍入りのややタイトでスリットのあるスカートに
足には革で補強された宝石付きのニーソックスと
外の移動を意識した、それでも豪華な装束。
一見にして貴族か王族を思わせる、その風貌。
頭の本物の猫耳から、先日陥落した猫獣人の国
ティアット王国からの逃亡者である事は容易に想像できた。
「俺は敵じゃない!」
怯えた表情で身構える彼女に反射的に叫んで、
俺は剣を鞘に納め、鞘ごと地面に捨てる。
別に、可愛い容姿に惚れたわけではない。
布越しから見える大きなおっぱいに心を奪わるとか、
そんな事あるものか。
俺は教団への復讐者なのだ。
だから助ける。
それだけだ。
「貴方は敵じゃ無い?
エリル・エネムの追っ手では無いのですか?」
武器を捨て武装解除の姿勢を見せていた俺に、
尚も警戒し、水魔法のシールドを身に纏う彼女。
詠唱も無く魔法を発動させる様は
明らかな上級魔法修練者のそれだった。
できれば、今は聞きたくない言葉を、
彼女から聞いてしまった。
やはりエリル・エネムの奴らに追われていたか…
それが分かって顔に手を当てる。
まったく、ちょっと偵察でティアット領内まで入って
索敵活動しては偵察の準備不足を痛感して、
人出を増やすために踵を返して撤収し始めたら、
これとは…ツイてない…。
戦災から逃げているだけの逃亡者なら
軽くエスコートする程度でいいのに…
『追っ手』ときたか…。
ならば、可愛いとか、胸でかいとか、
そんな些細な理由で助けるワケにもいかなくなった。
あのクソ坊主共が相手なら、
こちらも、喜んで助けになってやりたい。
いや、奴らを斬る口実には、それは丁度いいというモノだ。
こんな所まで、偵察に来たかいがあったという所か。
俺はやや歓喜に震え、彼女の護り手になる事を即断した。
「俺はエリル・エネムの追っ手じゃない…むしろ逆だ」
「逆?」
俺の物言いに瞬時に眉をひそめる彼女。
俺は続けた。
「俺は奴等に故郷を焼き尽くされた者でね…
奴等に復讐する為に戦ってる集団の1人なんだ。
…で、先のティアットと教団との
戦の様子を偵察に来たって所なんだが…」
俺は自分の内情を、大雑把に彼女に打ち明ける。
そして、腰にぶら下げていたもう片方の自分の剣も
鞘ごと地面に投げて丸腰になった。
彼女の警戒を、なんとか解くために…。
「貴方も…ですか…。そうですか…」
そんな俺の言葉と仕草に、ある程度の納得をしたのか
暗い表情のまま彼女は水シールドの魔法を解いた。
「攻撃的な態度を取って申し訳ありません。
私の名前はミオン。
先日、教団に滅ぼされたティアット国の者です」
そう言って、彼女は中腰になって僅かに両手を広げ
スカートを履いていたなら、
その裾をあげるような仕草をしては、
礼のジェスチャーをする。
王侯貴族達がよくする、儀礼的な礼の姿勢だ。
その言葉と仕草に俺は少し青ざめた。
またしても、どっちかというと
聞きたくない言葉を聞いた。
知らないだろうと、タカをくくられたのだろうか?
まぁ、普通はそうかもしれない。
しかし、『ミオン』といえば、ティアット国の姫様の名前が
そんな名前だった気がする。
この北方に来たばかりで、情報もよく聞けてない状況で
知り合いのエルフに急かされて斥候に出て来たから
”…だったような”だが…
しかし…確か…そう…。
猫耳族の王侯貴族達が得意とする高度な魔法の使用。
北方国家群のティアット王国の姫に、
もの凄い魔法使いがいるらしいという
遠い南方国家群まで伝わっていた名声。
アカの他人かもしれないが、
これだけの情報を元にしたら、十中八九、そうだろう。
俺は深いため息をついて肩を落とす。
なんてモノと、遭遇してしまったのか…。
この戦乱の中心的人物ではないか…。
ならば、どんな厄介事を背負う事になるのか…。
それを思って、俺は激しく肩を落とした。
出来る事なら”そうでしたか”と笑って
手を振ってバイバイしたい人種である。
しかし、そうもこうも言ってられない。
彼女は『追っ手』と言った。
つまり、あのクソ坊主共の追撃兵だ。
奴等なら、高い魔法能力を持つ
猫耳族の姫様の命を狙うのなんか当たり前。
もし彼女が捕まれば、辱められての処刑か、
あるいは”人で無い不浄なモノ”としての浄化の炎の刑か…。
いつもの”そんな所”だろう。
そう…『いつもの』
まったく、邪神を崇めていて、
”浄化”とか、よく言うモノだ…。
呆れてしまう。
俺が軽く信仰してる空神ユーピエナとは
雲泥の差だよな…邪神エリルは…。
ともかく、厄介事を背負う事にはなるが
それでも何とか彼女を助けねば…と思うのだが…
「ふー、色々、話を聞きたい所ですが、
教団の追っ手に追われているとなると、
こんな所で油を売ってるのは良くない…
街道を南に下れば、ここより安全になるでしょう。
そこまで一緒に行きましょう。
護衛します…」
言って、俺は地面に置いた鞘を腰に戻し、
手で行く先を指し示した。
「え…あの、えっと…」
そんな俺の仕草に驚き、
しどろもどろで、直ぐには対応できない彼女。
まぁ、当然の反応だった。
だがそんなに困惑されていては、俺の方が困る。
彼女曰く、推定の王族を追っている刺客がいるという。
水の防御魔法を、
無詠唱で行使できる恐ろしい魔法使いを…だ。
そんな王族の魔法が使える相手を、仕留めに来る手合いなど
だいたいが教団の怪しい呪術で
化物に強化されたヤツらに決まっている。
戦時下で、
教団の増援が直ぐに呼べるような敵勢力圏内で、
そんな強敵と、ここで出会ってしまえば、
教団の増援も含めて考えると
流石にまともな勝負になるまい。
ある程度の敵ならば、なんとかならんでもないが
ここは、今までの教団の支援国ではなく
本拠地がすぐ側にある、敵地中枢なのだ。
出てくる手合いも、
今までより上の何かと考えるべきだ。
だから、俺は無理にでも撤退を急ごうとしたのだった。
と、そんな逡巡をしていた時に
俺の魔法で強化していた聴覚に、
こちら側に走ってくる者の足音が聞こえた。
よく分からないが、
不規則な間隔で揺らぎがあるものの
強く地面を蹴る衝撃、
その足運びの修練を感じるリズムに
足音だけで強敵の音に聞こえる。
「ちっ…グズグズしてる場合じゃないってか…」
俺は彼女曰くの『追っ手』が迫っている事を
そんな危険感知で察し、強引な方法で逃げる事にした。
おもむろに、その姫っぽい出で立ちの彼女を、
御姫様だっこで担ぎ上げる。
「きゃっ!」
彼女のそんな可愛い悲鳴が聞こえた。
こんな事をいきなりするとか、
姫であるなら不敬罪にもほどがあるだろうか?
だが生ぬるい事を言ってる場合ではないのだ。
敵が直ぐそこまで近づいてきている。
俺は彼女が抗議の声を上げてくるよりも前に、
迷うこと無く南に走り始めた。
彼女は俺の胸の中で目を白黒させていた様だった。
完全に少女の様な小柄と言い切れる程では無いにせよ
彼女は比較的小柄であって、担ぐには軽い。
これなら、防御を上げるために
プレートの装甲を追加した時の方が重いくらいだ。
十分な駆け足が出来た。
小柄なワリに、随分、胸の立派なモノが
走る度にぶるんと震えた。
可愛いのに、デカいとか、なんか卑怯だな…。
と、反射的に思う。
そういえば、アイツもそこそこあったのに
随分、それを気にしていたっけかな…
…と思い出も含めて、妙な事を想わなくも無いが、
まぁ、それはどうでもいい事か。
出来れば馬が欲しい。
女子供を護りながら、
手練れと戦うのは容易な事ではない。
馬で早々に逃げるのが得策だ。
そんな『敵』を想定して、
険しい顔で走っていたからなのか?
こっちの真剣さが伝わったのだろう。
突然に、自分が担ぎ上げられて疾走が始まったというのに
彼女は最初の小さな悲鳴の後は、
何も言わずに俺にさばりついていた。
いや、彼女の言葉を反芻するに、
既に『追っ手』に一度、遭遇していたのか?
身も知らない男に身を委ねているのは、
俺と同じで『危険な敵』を察知しているからだろう。
俺には、相手の足音がずっと聞こえているが
この子はどうなのであろうか?
少なくとも、
俺は敵ではない事だけは理解して貰えたようだ。
俺に抱っこされたまま、大人しくしてくれている。
それは助かる。
こんな状態で暴れられたら、
逃走も何もあったもんじゃない。
それに、まぁ、俺が本当に敵なら、
このまま胸の中で殺してしまえばいいのだから…
女を担いで走って、粗い息を上げている様な
奇特な人間など、敵だと考えるのも難しいか。
クソ教団の人間なら、そんな騙し討ちをするような
まどろっこしい事をするハズも無いのだ。
奴等は、意味不明に飛びかかってきて、
何の脈絡も無く殺しに来るのだから…
と、街道を瓦礫を使って遮蔽を混ぜながら移動して、
隣町に近づけるよう、なんとか走って進んでいたのだが…
流石に、これ以上は御姫様抱っこで移動するよりは
背負った方が疲れないのではないか?
とか、思い始めるぐらいの時間が経過した頃…
残念ながら、彼女を担いで逃げるのが遅かったせいで
相手に追いつかれた様だった。
人1人担いで逃げるのと、
全力で走って追いかけてくるのなら
当然の結果か…
追っ手の気配が足音でしっかりと分かる状況だった。
しかし、数は1つ。
それが解せなかった。
猫耳族の王族相手に、1人の刺客。
どう考えるべきか?
他に身を隠している仲間がいるか?
俺は懐にしまっていた触媒を取り出し、
それに魔力を流し込んで感知の魔法を発動させる。
「え?感知の魔法…」
突然、俺が魔法を行使し、感知の力を感じたからか、
推定ミオン姫は、声を上げた。
上級の魔法使いであるからか、
感知魔法にも直ぐ気付けるらしい。
「隠蔽の魔法の感覚無し…
特徴的な奴等の魔力が1つ…本当に1人か…」
俺は彼女にロクに返事もせず、
感知の結果だけを受け止める。
この結果は、きっと、良くない。
刺客が集団ではなく、1人でやってくる。
…という事は
相当の腕の者であるのは間違いないだろう。
だが、無理な行軍で距離も取った。
増援が駆けつける時間も、これで遅れる。
なにより、ずっと追ってくる者の足音が妙であった。
地面を蹴る勢いは、手練れの者という風なのに
不定期にそれが弱まる事がある。
まるで、手傷を負っているような…
そこで俺は思案した。
そもそも変だ。
彼女が、もしミオン姫であるなら、
何故、一人で逃げていたのか?
教団の追っ手がいるにも関わらず…
普通なら護衛の騎士が居てしかるべきだ…。
だが、彼女にはそれが居らず、その上で
おそらくは、何らかの手傷を負っているであろう
手練れの刺客に追われている…。
その違和感に対する、ありそうな可能性。
彼女の護衛の騎士団が、この追っ手に倒され
その代わりに手傷を負って、傷を顧みず追撃している…
そう予想してみた。
それなら、こんな姫の一人逃亡も
納得が出来る話ではないか?
そして追ってくる手練れは、既に手負い…。
姫を担いで逃げている俺を捕捉するのに
これだけの距離を必要とする程の…
その思案に俺の目が光った。
「なら、むしろ、ここでやるべきか…」
俺はそう考えて、追っ手を巻くことを諦める。
この追っ手をここで倒せれば、確実に逃げ延びれる。
そう思えたからだった。
足の運びを聞くに相手は強者に違いないだろうが、
しかし、だからこそ音で分かる。
この追撃者は、相当弱っている。
無理に土を蹴っている音が入る度に確信が持てた。
ならば、討伐の選択を選んでも、
それは分の良い賭けだ。
そう考えを変えるや、その場で止まり、
そして、担いでいた彼女を地面に下ろした。
「えっ…えっと…その…」
突然の出来事の連続で、
理解が追いついて無いらしい彼女。
俺を上目使いに見ては、おどおどとしている。
「姫…この追っ手を振り切るのは、難しい様です…
なので、ここで戦います…。
姫は隠れて、防御魔法で身を守っていてください」
言って俺は自分の持ち物を見回し始めた。
「え?え?」
彼女は俺の言葉に終始、驚いている様だった。
目を見開いて、俺の様子を伺う。
そんな彼女を気にするでもなく、俺は準備を急いだ。
よくよく考えたら、この時の俺は彼女を
勝手に姫呼ばわりしたのだ。
彼女が姫かどうかを確認したわけでもないのに。
『たぶん』で自分が口にしただけの事で、
あまり心理的な余裕が無かったので、
勢いで言っただけだった。
だから、彼女が驚いたのだ…という事なのだが
この瞬間には
俺はそういう事には全く頭が回っていなかった。
しかし、それほど、追っ手の撃退の事で、
俺は頭がいっぱいだったのだ。
いや、違うか…。
”殺意”が抑えきれず、
周りが見えなくなった…が、正しいか。
その溢れ出した殺意を感じたのか、
彼女は、狼狽をしながらも、
道ばたの草むらあたりを目指して
俺の言ったとおりに、隠れて防御結界を作っていた様だった。
それで助かる。
御身を守りながらの戦闘など、
まともな戦いになるハズが無い。
護るべき大事なモノを抱えての防衛戦など
防御側の圧倒的な不利に決まっているのだ。
苦い経験を思い出して、苦笑する。
まったく、厄介な話だった。
いや、しかし、今回に限ってはどうか?
色々と、交戦状況を想定したが、
相手が1人で、最初から手練れと想定できている。
それも手負いでの、それでも怪我をおしての必死の追撃。
感知の魔法のおかげで、増援の心配も無い。
そんな相手に、長期戦で戦いを長引かせても意味が無いし、
小細工も、むしろ要らないだろう。
強いと分かっている以上、出し惜しみをせず
全力で打って出るのがセオリーだ。
ならば、『初見殺し』
これにつきる。
手練れ同士の戦いなど、だいたいはそんなモノだ。
最も強い『初見殺し』で、相手に何もさせずに完封。
これが理想。
針、油、剣撃での奇襲。
そんな手法を、今、所持している武装を確認しては
どれが一番の初見殺しになるか考えるが…
どれもこれも、一撃必殺とはいかない…。
姫という、最も傷つけさせてはならん人を背に
万が一でも、姫の方に危害が行ったら…
という可能性を考えると、もっと確実な方法が必要だ。
一度さえ斬り結ぶ必要の無い様な、猛烈な一撃。
その状況的要求から
俺は腰の袋から、手に収まる大きさの玉を取り出した。
『とっておき』を。
そして友人エルフのため息をつく姿が、
思わず目に浮かぶ。
だが…これではないか?
一撃必殺なら…これだろう?
想像の中の友人に、そう言い分けしてみた。
「これ、高いんだけどなぁ…
いや、しかし、姫様なんつー、特別な人を護るんなら
妥当な交換か…」
そう言って僅かに笑うと、
俺は、そいつに起動の魔力を流し込んだ。
玉が起動の魔力で覚醒し、中の呪文紋様が
回転しては宝珠として動き出す。
玉は俺の体の全ての魔力を吸い込み始めた。
そんな事をしてた時に、
逃げてきた道を走って追ってきた『手練れ』らしい人が、
ここに辿り着いた様だった。
体に無数の傷跡を残し、そこから血をやや流しては
肩で息をしている、両手に3本爪の得物を持っている屈強な男。
如何にも、今までに、何人かとやりあっては
それを突破して来ましたと言わんばかりの風体。
その男は道に立っている俺を確認するや、
一瞬、歩を止めて様子を見ようとしていた。
教団特有の、あの臭い、気配、邪神の加護みたいなモノ?
そんな魔力を感じた。
ならば、躊躇は必要無い。
宝珠の方も、俺の魔力を十分吸いきったようだった。
俺は宝珠をそいつに、おもむろに投げる。
そいつは、それに反応できなかった。
虚を突かれたのだろう。
あるいは、何か俺と
会話の様なモノを期待したのかもしれない。
しかし残念だが、
教団相手にコミュニケーションを取る理由が無い。
こっちの都合などお構いなしに、
”不浄なモノ”と、散々、俺達を焼いてきたのだ。
それで会話が成り立つと思っていたら、
そりゃお花畑だろう。
だから、そいつの反応は、完全に遅れた。
俺が投げた玉は、中空で輝き、
次の瞬間には玉が砕け、中から大量の樹木が飛び出した。
”貫きの茨”という必殺の超上級魔法。
俺の師匠であり友人でもある
魔法道具製作のスペシャリストのエルフ様が作ってくれた
極悪な魔法と、それを封じた魔法道具。
それは膨大な魔力を吸わせると、宝珠の自己崩壊と引き換えに
1回だけ使える、初見殺しの大呪術を発動させるモノだった。
現れた樹木は、そのまま狙った相手に飛び込んで、
無数の木の枝と茨を生んでは、体に巻き付いて拘束する。
その強く拘束した状態で、相手の外から
丈夫な太い木の枝を本体の樹木から生み出しては、
その先端に何らかの魔力を漂わせ
トゲ状になって、拘束した中の相手を複数本で刺し貫いた。
「ぐふっ」
追っ手のまともな声を聞いたのが、その音だった。
最初に聞く声が、断末魔というのも珍しいだろうか。
使うのはこれで2回目なので、起きた事は前と同じだった。
そして前と同じで、全くの初見殺しの魔法だった。
まったく恐ろしい魔法だか呪術だ。
相手にこれを使われたら、
確実にこっちも殺されるだろう。
こっちは初見でも無いというのに、だ。
突然に、目の前に大量の樹木が現れ
それに拘束され、四方八方から、強力な魔力を帯びた
樹木の枝に刺し貫けれる等…どう回避すればいいのか?
そして彼は、枝に貫かれた後、
そのまま絶命した様だった。
樹木に宙づりにされたまま、枝木に貫かれて死んでいる。
まったく、どういう奴なのかも分からない
恐らく身振りから、手練れだったのだろうと思われるが、
それを披露して貰う事も無い奴だった。
手練れ同士の戦いにしては
あまりにあっけない幕切れだった。
むしろ戦いといって良いかどうか
迷うほどのやり取りだった。
終わってみれば、そうとしか言いようが無いのだろう。
出会って、突然、玉を投げられて、死んだのだから。
だがまぁ、総じて、遭遇戦での
強者同士の決着など、こんなモノでは無かろうか?
迷えば敗れるのが戦いの理なら
迷う事さえ無い、ただ必殺の一撃
それこそが勝敗を分けるモノではなかろうか?
長い戦いの記憶を思い出すと、そうとも思える…。
しかし、こんなに簡単に終わるのなら、
何をこの追っ手に怯えていたというべきか。
既に遭遇した段階で、手負いだったのだし…。
多分、使った金を思えば、ワリには合ってない。
価値に換算して200万銀貨の魔法道具…。
この宝珠は、ここぞ、という時しか、使ってはならない
超希少な魔法のアイテムなのだ。
使った後に考えるのもなんだが
こいつは、本当にこれを使わないといけない
手合いだったのだろうか?
200万銀貨相当だぞ…200万…。
対峙した一瞬の凄みで、手練れである事は分かったが
こんな奥の手まで使うほどの相手だったのか?
そこは、どうしても悩む所だ。
しかし、姫君とかいう、
もの凄い防衛対象者を抱えていたのだ。
万が一を考えると、やはり、最善策だったか?
そう考えながら、俺は前のめりに倒れていった。
いや、初見殺しの強力な奴ではあるが…
これ使っちゃうと、俺も気絶しちゃうんだよね…
という、諸刃の剣な所も、前と同じ様だ。
俺はそのまま、地面に倒れた。
「えっ? えっ? 剣士さん!?」
草むらに結界を張って隠れていては
この戦いを見つめていた姫様の
慌てふためく声だけが、
消えていく俺の意識の中で耳に響いていたのだった。
まぁ、もっと、加筆と校正しないといけないんでしょうけど、
ちょっと、こいつは、長期計画でやってる事なんで、
他の投げやりに書いてたヤツとは、別格で、
「終わらせるのを前提」で始めてるヤツです。
…が、ちょっと、渋の方は渋の方で、絵方面で違う事してるんで
あっちの方が安定しないと、こっちに本腰入れれないんで
今年、こっちを全力でやれるかは、微妙?
本業の事もあるんで、時間の分配が難しく、
今年1年は、まともに起動は出来ないかもなぁって事で
気長に付き合っていただければ…
今年1年は、ダラダラでやるにしても、
推定3年~5年くらいは、終わるまでにかかるでしょうから
突然死で死なない限りは、まぁ、いつかは終わるんじゃないかなぁと
でも、シナリオの全体構成は、既に終わってて、ラストシーンまで決めているんで
書き続けれるのなら、これは必ず終われる作品です
想定外の書き続けれない理由が、発生しなければ…




