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白石 瑞来


2025年XX月XX日


鳴り響くチャイム 廊下に響き渡る足音

グラウンドで声を掛け合う声


何も変わらない そんな穏やかな日々に退屈をしながらも、何も変わらないからこそ些細な事で喜怒哀楽できる毎日に嬉しく思う今日この頃


ヴーヴー ヴーヴー


振動音がズボンを通して伝わってくる


――――――――――――――――――――――――


井上拓斗

しらちゃん〜。今日暇してね?

          

              してはいるけど何?


いやさ、友達と廃墟に行って肝試し

するよ、一緒に行かん?



                   絶対やだ



んな事言わずにさ、ね、ね?


             嫌だっていってるだろ?



じゃ、じゃあ荷物持ちして外で待って

てもいいからお願いします!


お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いします



        うるさいわ!

        はぁ…わかったよ

        でも遅かったら先に帰るからな?



あざます!

じゃ、18時に魔女の屋敷に集合で



                   はいはい


――――――――――――――――――――――――


「魔女の屋敷か……」


魔女の屋敷 僕たちが住む町ではちょっとした有名スポットだ、なんでもバブル期に遊園地を建設する計画を立てていたらしく、遊園地を作る前に建設業者達の寝床を確保する為、ホテルを先に作る流れになり完成したのがマサハホテルだ。


ホテルの完成と同時にバブル期も終わり

遊園地の計画もおじゃんになったらしいが過去の大人達って無計画すぎないか?とたまに感じる

でもそれこそがバブルという時代なんだろう。


20年程前には観光地としてマサハホテルを全面的に押し出し町おこしを狙っていたらしいけどこんな田舎じゃ黒字になる訳もなく、今じゃすっかり廃墟化し魔女の屋敷なんて言われている


「嫌な予感しかしないな…。」


魔女の屋敷と言われている由来は

若者のが遊び半分で肝試しをした際に魔女の様な女を見た事がきっかけらしい

勉強机に置かれた時計は17時30分を示していた


「やべ、もうこんな時間か、行かなきゃ。」


彼は学校指定の自転車に乗り

目的地である魔女の屋敷まで漕ぎ続けた

魔女の屋敷に行く道中には必ず長い坂を登らなければならず体力を使う道、と地元では有名な道がある


「はぁ…はぁ…行くなんて返事しなきゃ良かった…。」


友人の誘いを断っておけばと後悔にかられながらも

坂道を登ると目的地はすぐそこであり

例の元気な4人組が魔女の屋敷の門の前で手を振りながら待機をしていた


「遅かったじゃん、しらちゃん。」


いたずらっぽく意地悪な言葉をかける友人の拓斗

そんな言葉に少しイラつきながらも、呼吸を整え

「しょうがないだろ、坂道があるんだから。」

と4人の荷物を受け取りながら彼は答えた


「サンキュ!、じゃ行ってくるわ!。」


「はいはい、みんな行ってらっしゃい。」


彼は早速、大はしゃぎする4人を見送りながら小さなため息をつく「はぁ…扱いが雑なんだよなぁ…。」

幼馴染である拓斗とは高校が別々になってからも

雑な扱いをされる事以外は基本的に良い奴ではあるため、ズルズルと友好関係を保っていた


「もう少し、説明とかないかね…。」


オレンジ色に染る夕焼けを眺めながら

魔女の屋敷のシンボルである時計塔に視線を移そうとしたその時



彼は彼女を見つけた




「えっ?。2階って…。」


地震の影響により2階には立ち入ることが出来ない

と注意喚起の張り紙が門には貼られているが

その立ち入ることが出来ない、2階の窓に腰をかけこちらを見つめる金髪の彼女が白いカーテンに包まれると同時に消えていった。


「これは…嫌な予感がするぞ……。」


驚きと困惑に戸惑いながらも

彼は現実から目を背け、お転婆4人組の帰りを待ちつつ壁にもたれ掛かりスマホをいじるのであった


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