民主制の有り様を2000年以上も前に的確に表現した書物
【お嬢様 悪治物語】は天使で、いえ、あくまで五十界が舞台の、架空とされるお話です。
それは、プラトンの作品『国家』に記述されたもので、「国家の船」の比喩といわれるものです。
早速、引用します(引用行:>)。
>アテナイの国家状況を船に喩えると、支配者である船主 (としての民衆) は、目も耳も悪く、船に関する知識もほとんど無い。
プラトンが暮らしていたアテナイ(現在のアテナ)は民主制を採っていました。
>そして、水夫 (としての政治家) たちが、「舵取り」の座を巡って相争っているが、彼らは「舵取りの技術」を学んだこともなく、学んだ先生やその時期を示すこともできないどころか、「舵取りの技術」はそもそも教授不可能だと主張し、教えられると称する者 (ソフィストなど) は八つ裂きにする勢いである。
>こうした水夫 (政治家) たちが、船主 (民衆) の周りに群がり、自分に舵を任せるよう頼み込み、その目的のためにあらゆる手段を尽くすのであり、競合者 (ライバル) を抹殺したり、船主 (民衆) を睡眠薬や酒などで動けなくしながら、船の支配権を握り、物資を勝手に使って飲めや歌えやの大騒ぎをしながら、やりたいように船を動かして航海していく。
抹殺とは物騒ですが、現在では失脚になるのだと思います。
また、「睡眠薬や酒などで動けなく」をプロパガンダや世論の操作、心象操作に置き換えれば、現在の民主政治の有り様にそっくりです。
私は、ひふみ神示を紹介する拙作の他に、【お嬢様 悪治物語】シリーズといった内政等を取り扱ったものがありますが、その作品で表現したかった事を上記の引用文一行が物の見事に表しています。
>さらに、水夫 (政治家) たちは、船主 (民衆) を説得したり強制したりして、支配権を握るのを助けてくれることにかけて腕の立つ者 (民衆煽動家/演説家/策略家など) を、「まことの船乗り」「舵取りに長じた者」「船の知識を持った男」などと褒め称え、そうでない者を「役立たず」と非難する。
したがって、水夫 (政治家) たちは、「本物の舵取り」(「国の守護/真の政治術」に関する知者/有能者) になるためには、「年/季節」「空/星々/風」など舵取りに関する全てを注意深く研究して「舵取りの技術」(真の政治術) を身に付けなくてならないということが分からず、それが可能だとも考えないし、「本物の舵取り」(「真の政治術」の知者/有能者) のことを、「星を見つめる男」「要らぬ議論にうつつを抜かす男」「(自分たちにとっての) 役立たずな男」などと、呼ぶことになる。
プラトンは民主制を悪い国制としているのですが、私が目にした他の記事では今一つその理由が解らなかったのです。
そして、この記事でここまで踏み込んだものを読んで、私はやっと理解できました。
正直、記事内容がこれほど迄のものとは思っていませんでした。
この記事は、私のような愚かな者でもとても解りやすく、そして細部まで説明してくれています。
ひふみ神示も私にとっては大発見でしたが、この記事もそうです。
願わくば、この記事の執筆者さまにひふみ神示の紹介をお任せしたい(ᐢ ᵕ ᐢ)。
私は、ひふみ神示を私なりに解釈した内容を口頭で伝える位が分相応なのです(ᐢ ᵕ ᐢ)。
また、話が逸れてしまいました。
以上の引用で紹介しました、「国家の船」の比喩以外にも参考になるものが多々あります。
ひふみ神示もそうですが、この記事も一見、否、必見の価値があります(ᐢ ᵕ ᐢ)。
ただ、注意すべき点としては、プラトンは本物の舵取り(民主制以外にも国制があり、その中で唯一良いものが”哲学者が治める国制”と主張)ですので、
やはり上から目線(治める者として当然なのかも知れませんが……)なのです。
その主張はとても厳しく、不快&受け入れ難い(私はそう感じました)ものもありました。
ひふみ神示にも厳しいものはありますが、その奥底には慈愛に満ちたものが流れていますし、何より、私は最愚最弱者(最も愚かで最も弱き者→さいそこびと)の一人です。
今まで通り、下から目線(【お嬢様 悪治物語】もその観点から描いています)で行きたいと思います。
実はこの記事、まだ理解しきっていません。イデアは後にしたとしてもまだまだで、書きたいと思っている事も残っています。、
ですから、皆様に再び会う日もそう遠くはないでしょう。
その時は、あの大哲人であるプラトンに私が意見するかも知れません。
最弱者である、私がです(ᐢ ᵕ ᐢ)
皆様には期待などせず、気長にお待ちいただきたいと思います。
[参考・引用サイト] ウィキペディア フリー百科事典『国家 (対話篇)』参考URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%AE%B6_(%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E7%AF%87)
[参考文献]該当のウィキペディアに記載されている訳書になります
訳書
『プラトンII 国家・エピノミス・書簡集』田中美知太郎編・藤沢令夫他訳、筑摩書房〈世界古典文学全集15〉、1970年。ISBN 978-448-0203151。
『クレイトポン・国家』田中美知太郎・藤沢令夫編・訳、岩波書店〈プラトン全集11〉、1976年。ISBN 978-400-0904216。
『国家 (上・下)』藤沢令夫訳、岩波書店〈岩波文庫〉、初版1979年、改版2009年。ISBN 978-400-3360170。ISBN 978-400-3360187。ワイド版2002年
抄訳版
『プラトン II 世界の名著7』(田中美知太郎責任編集、中央公論社、初版1969年)- 訳文は一部抄訳。解説は『田中美知太郎全集 19』(筑摩書房)にも収録。