13、二の怪談、創作怪談引き込む手その一
新しい怪談か、それもまた一興だ。私が上手く怪談を作れば令和の小泉八雲か水木しげると呼ばれる日も来るかもしれない。まいったなぁ、印税生活じゃん。これもう働かなくてもよくね?お父さん、お母さん。娘は今日、夢の印税生活への第一歩を踏み出します。
《怪談を作ると言っても私の取り柄は心の隙間を埋めることくらいで…》
「ストップ!それは駄目だって。私は構わないけどAとかレジェンドのFとかが相手は流石の私も恐れ多いから。」
《A?…F?》
イニシャルで分かるあの方々を知らないおっさん。青い狸も知らないのではなかろうか。ともかく新たな怪談を思案する。そうすると、ふと私は思い付いた。
「おじさん、ここってどうやって私を連れてきたの?ほら、なんか画面から手が出てみたいな奴」
《ん?これは閉鎖空間に引きずり込むって中々難しい技術なんだよ。》
「それ、それかなり怪談向きじゃない?ほら、引きずり込んでから脅かしたりして怖がらせたらいいんだよ」
割と非日常な内容の割に私はすんなりと受け入れそれを怪談にする提案を相手にしてみる。でも悪くはない筈、だって怪談なんて結局は怖い目に会って仕舞うのがメインだから。
「でもちゃんと一定時間したら元の所に返してあげるんだよ?」
《む、何でだろうか?》
「あのね、怪談って噂にならなきゃ意味ないの。そういうのは体験した奴が広めたりするんだから。だから適度に脅かし適度に返してサクラにするの。あとは坂を転がり落ちる様にこの噂は広がってくわ」
私は最もらしい理由を付けて怪談の骨組みを作っていく。なんか楽しくなってきたな、これが創作の喜びって奴かもしれない。さあ、より詳細に決めてこう!




