17 ノア
エレーンさんにもらった薬は2日後の夜に使うと決めたので、取り敢えずセリスにはお留守番をさせて1人で来てます。
さくっと12階層まで来たのですがこの間の芋虫なんですが……意外と強敵でしたよ!
普通に武器で戦おうとすると変な粘液を出してくるのですが毒とかの類と思ったら、纏わりついて動きを鈍くする為の物でした。
最初の内は、ねばねばしたのが着いて気持ち悪いぐらいにしか思っていなかったのですが中々取れないので放置していたら、固まるでは無いですか!
流石に足が止まってしまっては回避も出来ないのでいい様にやられましたが……。
こいつらは、どこかで見ているのでしょうか?
私が動けなくなったら、ゾロゾロと来るでは無いですか!
いつも思うのですがこの手の魔物って、弱いけど卑怯極まりないですよ。
前回、焼き払ったのを思い出して、身を守れて寄せ付けない魔法として、『ファイヤー・ウォール』で、周りを炎の壁で囲ったのは良いのですが……熱いです!
壁を作り出す『ストーン・ウォール』と違って四方に展開したら、完全な蒸し風呂状態です!
それにしても、私には何故耐性などの技能は増えないのでしょうか?
熱で少し動ける様になりましたが……。
この粘液は熱に弱いのですがこのまま自分のマナを消費しながら、熱い思いをいつまで耐えれば良いのかな……。
この魔法は継続にそれ程マナを必要としないのは助かりますがその前に暑さで意識を持って行かれてしまうとまずいです。
仕方ないので、多少は動ける様になった所で、服だけ脱いで体に着いている所だけは炙って取りましたが……まさか自分で自分に焼きを入れることになるとは、想定外ですよ。
マナポーションを飲んで仕切り直したら、取り敢えず範囲殲滅魔法で全て焼き払いました。
もし、近くに他の冒険者の方が居たら、ごめんなさい!
幸いにして、誰も居なかったので良かったですがそう言えば、このフロアーにはあまり人の気配がしません。
こんな敵とまともに戦っていたら、やっていられませんよね。
この魔物は接近戦より遠距離で倒した方が良いと実感しました。
取り敢えずは13階層への最短の道は分かったので、撤退します。
屋敷に戻ったら、服装が違うのでどうしたのか聞かれたので、12階層のことを話したら、粘液を落とす薬剤を購入しなかったのかと言われましたよ。
そんな物が合ったのですね……。
ギムさんに「確かに熱に弱いのだが自らを火で炙って対処した奴は、初めて聞いたぞ?」とか言われてしまいましたよ!
また私のアホの子のレベルが上がった気がします……。
こないだ、ちゃんと情報を先に仕入れて置くように言われたばかりなのにね。
学園から戻ってから、ギムさんの工房で例の薬を飲むことにしましたので、セリスとギムさんに後は、お願いして飲むと段々と意識が落ちて行きますね……。
まさかこの後に大変なことになるなんて、私は思いもしなかったので、後始末が大変でした。
「んー、おはようー! しかし、こんなに私の時間を作るなんて、どうなっても知りませんからねー」
「ふむ、お前さんがもう一人の人格なのか?」
「んー、そうですよー。ギムのおっちゃん! てっきりあの子のことだから、わざと死んで入れ替わろうとすると思っていたのにねー」
「お久しぶりです、シノア様。この度は私が不甲斐ないばかりに申し訳ありません」
「んー、仕方ないねー。いまのあの子には出来ないけど私なら、調整は出来るよー」
「あと、名前が同じだから紛らわしいので、こっちの私はノアとして置きましょうかー」
「それならばノアよ、お前さんはシノアとは完全に別人格なのか? 雰囲気というか性格が変わり過ぎなのだが?」
「んー、まったく同じ人格なんだけど、私はあの娘の願望が強く出てるだけだから、本来したいことを優先的にするだけですよ?」
「なるほど……それにしても雰囲気とその瞳の色以外は変化は見られないがお前さんはかなり強そうだな。先ほどから、覇気というか戦ったらまず勝てないとわしの感が言っているのでな」
おおっ!
このおっちゃんは伊達にレベル100以上ではありませんね。
私の秘密に感づきそうです。
「んー、おっちゃんはシノアの理解者だから良いですが間違ってはいませんとだけ言って置きますねー。まだ弱っちぃのですがその辺の冒険者程度でしたら、瞬殺出来ますよ?」
「それで、弱いのか……」
「んー、最低でもエレーンと戦って、死なずに済むレベルにならないと話になりませんねー」
「それが最低ラインなのか、一体何が目的なんだ?」
「んー、それはその内に分かりますので、今は時間も限られているので先にやるべきことを済ましましょうー。セリス胸元だけ服を脱ぎなさい」
「服を脱ぐのですか?」
「んー、そのままでも良いけど、胸元だけ服に穴が開いても良いなら構わないけど?」
「分かりました、これで宜しいですか?」
素直な子は良いですね。
ギムさんは気を使ってセリスの後ろを向いていますがあのおっちゃんは武器以外には興味が無いのにちゃんと気が回るからその辺のゴミと大違いですね。
さて、核を調整してしまいますか。
「ちょっと、じっとしててねー」
セリスの胸元の心臓の辺りに手が吸い込まれるというか同化してるんだけどね。
「うんうん、良い具合に核が成長していますねー。この調子でしっかりと育ててねー」
「核? その辺りは私の心臓があるのですが……」
「んー、心臓? そんな物は無いよ? この際だから教えてあげるけど、即死したり他の部分はどんなに欠損しても治せるけど、ここだけは私かシノアしか治せないから注意してねー」
「私には、心臓が無いのですか!?」
「分かっていると思うけど君は人では無いから、私と繋がる触媒だけあれば良いので、都合上心臓を核に作り変えたんだよ? だから誓約魔術なんて、無効に出来るんだよねー」
かなり動揺していますね。
まあ、完全に私の人形と言っている様な物ですからね。
「おっちゃんも聞きたそうにしていますので、更に追加情報ですが、これは他の使徒にもありますよー」
「なに? それは使徒になるとセリスと同じということなのか?」
「んー、ちょっと違います。他の使徒は人に戻れますので、別に体に埋め込まれているだけなので、取り出してしまえば本来の時間が動き出すのですがセリスの場合は作り替えてしまっているので永久に私の眷属になっているのですよー」
「埋め込む?」
「そそ、だから核の力で成長を止めて一時的に力を与えているだけなので、不老だけど不死ではありませんねー。早くあいつらを狩りたいのですが」
「なるほど、だから相手の核を奪えば力を取り込める訳なんだな……それと狩りたいとは使徒のことか?」
「んー、まあそれもその内にわかると思うし向こうも、私の存在に気付けば挑んでくるはずですよー」
「よし、セリス終わりましたが違和感はありますか?」
「特にありませんが……気持ちが良くて、とても暖かい感じでした」
「んー、これで、セリスの精神面はそのままですが戦闘に関しては動けなくなることは無くなったはずですー」
「それはどういうことなのでしょうか?」
「んー、体の調整はしたけど、メンタルの部分はそのままなので、克服して下さいー」
「苦手な意識はそのままだが戦闘には支障が無いとのことで良いんだな?」
流石はおっちゃんは理解が早くて良いですね。
精神的なケアまでしてあげるのは都合が良すぎるので、精神を鍛えると思って残しましたが本当は、この娘の本心がセリスのそういう所を見たいと思っているからなんて、言えませんからね。
私もそういうのは大好きなので、黙っていましょう。
「嫌悪感はあると思いますが普段通りの動きと判断が出来るはずですよー」
「わかりました、頑張って克服したいと思います。ノア様、ありがとうございました」
ちょっと、罪悪感を感じますが面白そうなので仕方ありませんね。
きっと、嫌な顔か泣きながら倒すことになると思いますが……どんな感情が楽しみです。
そうそう、忘れない内におっちゃんからせびって置きましょう。
「おっちゃん、私にも魔王殺しの酒を下さい。勿論ただとは言いませんので、おっちゃんの持つ最高の素材で一つおっちゃんの武器を私が創り出しましょう! いまの私でも、アーティファクトに匹敵する物が製作可能ですがどうしますか?」
「なに! 可能なのか! それならばぜひ頼みたいが」
「おっちゃんの得物は何ですか?」
「戦斧を得意としているがわしの手持ちの素材はこれなんだがどうだ?」
おおっ!
良い物を持っているでは無いですか。
アダマンタインとオリハルコンを少々とこれは龍種の素材のようですね。
では、ちょっとサービスで創り出しますか。
「星の力よ集え 我に捧げられし供物を融合せよ 汝は敵を討つ者なり 我が創世の願いにより顕現せよ クリエイト・ウェポン! 」
さて、何が出来るかな?
いまの私には完全に指定した物がまだ作れないのです。
セリスとおっちゃんはこの光景に見入っていますがもはや失われた技術ですからね。
ついでに私の持っている物もちょっと混ぜて置きましたので、面白い物が出来るはずです。
一つの形になりましたね。
さて、出来たのは
名称:アックス オブ ディストラクション
登録者:ギム
効果:物理絶対破壊属性 力の対価として、生命力を奪う ?の加護 認められし者以外が装備すると等しく魂を破壊する
状態:正常
中々ぶっ壊れた物が出来ましたよー!
魂を破壊するとか最高です!
サテラの持っていた呪いの槍とか混ぜたら、楽しい呪いが付きましたよ!
どうせなら、攻撃したら魂を砕くとかの効果も付けば面白かったのに残念ですね。
能力を使うと持ち主の生命力が減るのが欠点なぐらいですね。
まあ、基本がこれなら面白くなりますよ!
「はい、どうぞ出来ましたよー。早くお酒を下さい!」
「ああ、これな……しかし、これは恐ろしく力を感じるが……なんだこれは!」
いまの状態の私のマナをかなり使ったので飲まないともう倒れそうですよ。
うん、素晴らしく美味しいです。
「どうですか? 中々の出来になったでしょ?」
「物理絶対破壊属性とか初めて見たぞ! しかも魂を破壊とかなんだこれは!」
「んー、注意して下さいねー。それを他の人が持つのは構わないですがおっちゃん以外が装備して使おうとすると即死しますので、これは使徒も例外ではありませんよ?」
「わし専用という訳だな……しかし、即死とか恐ろしいな」
「んー、言って置きますが魂を破壊するので、蘇生不可能です。多分ですが自称神や魔王なら死は免れるかも知れませんがかなりのペナルティが発生しますよ?」
「使徒もなのか……しかし、自称神とは、どういう意味なんだ?」
「まあ、それは置いといて、例外なのは私とセリスだけです。創造主ですし、セリスは私の分身と言っても良いですからねー」
「これは……わしの求めている最高の武器と言っても過言では無いな」
「ちょっと私の力というよりは、シノアの力が足りないので最高とは言えませんが近いとは言えるでしょうねー」
「シノアの力が上がればもっと凄い物が作れるのか?」
「私は、シノアの能力が基本なので、それにちょっと緊急時の能力が加算されているだけに過ぎませんよー」
「加算されている力が大きすぎると思うんだがどうなっているんだ?」
「でも、私が創れる物は完全では無いので、真に完成された物を作れるのはシノアだけです」
「これで、不完全なのか……」
おっちゃんは理解力が高いですね。
いつもは完全な酔っ払いなのに素晴らしいですよ。
「んー、私に言えることは、もっとシノアを強くして下さいねー。私はエレーンと違って、半戦闘型なので色々と出来るけど特化していないので、そこまで強くなれないのですよねー」
「半戦闘型? では、エレーンは戦闘型とでも言うのか?」
おっちゃんは感が良すぎますね。
あんまり教えてしまうのは良くないのでこの辺でお開きにしましょう。
せっかく時間がまだいっぱいあるので、普段は、シノアが出来ないことをして置かないとねー。
あの娘は人のことばかり気遣っていますから、もっと開放的になるべきですから、ちょっと代わりに私が楽しんでしまいましょう!
「んー、それは良いので、残りの時間は私が有意義に使わせてもらいますので、明日のこの時間にまたここに戻ってきますねー」
「おい! どこに行くんだ?」
「ちょっと、遊んできますねー」
さて、まずは幻術で瞳の色は変えて置いて、居ました!
「シノア、どこに行っていたの? 夕食を食べたらすぐに居なくなってしまうから、私探していたのよ?」
「んー、ごめんねー。取り敢えず部屋に行こうよー」
「良いけどお風呂には、行かないの?」
「大事な話があるんだよー」
「何かしら?」
そのまま部屋に押し込んで、まずは口をふさいで押し倒してしまいましょう。
「ちょっと、シノアどうしたの! 私は嬉しいのですが……」
「んー、エルナは私のことは好きなんだよね?」
「も、勿論好きなんだけど……」
大丈夫です。
この娘が一番強く感情を得られているのですから、決めましたよ。
「んー、大丈夫だから、ちょっとの間だけ抵抗しないで私を受け入れてねー」
「はい……」
うん、可愛いですね。
では、ちょっと頂きます。
…………
………
……
ふぅー。
良い仕事をしましたよ。
彼女には大事な役割をしてもらわないといけませんからね。
気持ち良さそうに眠ってますから、これなら良いでしょう。
後のフォローはシノアに丸投げして置いて、ちょっと娯楽施設にでも遊びに行きますか。
このままだと、流石にまずいので、幻術は解いて髪型もツインテールにでもして、服装はサテラの私服にすれば多少は変装が出来るでしょう。
取り敢えず、この時間でも営業している高級ラウンジとやらに行きましょう。
ふむふむ、これが娯楽施設の繁華街ですか。
まったく欲望丸出しの所ですね。
あの子は、貧乏性なので、お金はかなり貯め込んでますので問題無いですね。
私としては、普段出来ないシノアの為にも代わりに片っ端から高い酒を飲み尽くしてしまいましょうね。
そのままバーでガンガン飲んでいたら、変な男共が来ましたがついでなので飲み比べをして、負けたら私を自由にして良い代わりに私が勝ったら、代金を全て払わせることで受けました!
欲望に染まったアホ共はみんな酔いつぶれて足元に屍と化しています!
私みたいな幼女体系の美少女を物にしたいとか変態ですね。
マナにしか返還されない私が酔うはずもないので、絶対に負けませんよ。
マスターには話がついているので、こいつらが起きた時に伝票を見た時が楽しみです!
バーのマスターは過去最高の売り上げになりましたと凄く喜んでいます。
ただで飲めたのに良いことをしました。
次はカジノとやらに行きましたがお金を賭けて遊ぶところみたいですがここも楽しく稼がしてもらいましたよ。
心は読めませんが私は感情が分かるので、カードゲームなどは、ほぼ負けませんね。
カジノのオーナーは鑑定持ちなので、私に読心術が無いのに勝てないので、かなり焦ってますがいまの私には鑑定偽装で、適当なステータスにしてあるのですから、わざと技能などはそこそこにしてあるのですよね。
私の能力を見せる為に指輪も外していますので、偽装していますがしっかりと見て下さいね。
店側の負けが込んで、全員が焦っています!
あーなんて、面白いのでしょうか!
この小娘が――、とか思っている見たいですが私のレベルが800に設定してある戦闘型なので、そこそこのレベルの用心棒とかいるみたいですが呼んでも使えない状態です!
下手に鑑定などあるから、相手をそれだけで、判断してしまうのですよ。
この手の技能を持っている奴らは、アホですね!
ついには権利書まで、賭けて勝負しましたが勿論全て奪ってあげましたが別にいらないので、これからは私が来た時は無償で遊ばせてくれることを条件に返してあげましたよ。
店のオーナーは、涙を流して感謝していますが真実を知ったらどうなるのでしょうね。
まだ時間もあるので、オーナーに何か面白い所か美味しい物が食べれる所が無いかと案内させることにしましら、この時間でも営業している高級料理店に案内してくれるそうです。
案内されて着いて行くと何やら賑わっている所がありますがあれは何かと尋ねたら、奴隷のオークション会場らしいです。
ちょっと気になったので覗いて見ることにしましたら、ここの主はオーナーの所の知り合いらしいので、裏口から入りましたが色んな人がいますねー。
女性が多いのですが男性の戦闘奴隷なども居ますね。
1人変わった子が居ますね。
誓約魔術で奴隷にされてますがこの世界の者ではありませんよ。
名称:桂昌院 雫
種族:人間(別世界からの来訪者)
年齢:13
職業:なし
レベル:20
技能:中級剣術 初級体術 初級風魔術 初級衝撃耐性 初級物理耐性 見切り 気配感知 危険感知 技能隠蔽 詠唱破棄
固有能力:天眼 高速回復 収納 異世界言語
13歳にしては能力が高いですね。
レベルもそこそこあるし、技能と固有能力が多いですね。
異世界人だからなのでしょうか?
ちょっと奴隷にしておくには勿体ないですし、異世界人とか面白そうですよね。
少し話をさせてもらいましょうか。
「君はどうして、ここにいるのかな?」
「……」
「お客様が質問なされているのだから、早く答えなさい!」
「ちょっと、うるさいなー。私はこの娘と話をしてるのだから、黙っててくれないと殺しちゃうよ? そこのカジノのオーナーなら、私の能力が分かっているから理解出来ていると思うけどねー」
「馬鹿! 絶対に怒らせない様にしてくれよ? 私やお前など瞬殺されてしまうから、頼むから失礼の無い様にしてくれ!」
うんうん、よく分かっているね。
「それで、どうかな? 無理強いはしないけど、これはもしかしたらチャンスかも知れないよ?」
私を見て怯えていましたがチャンスと聞いて、話し始めましたよ。
「……私は……突然この世界に呼び出されて……気が付いたら反抗とか出来なくて逆らっていたら、ここに売られたのです……」
「ふむふむ、おっちゃん! この娘は、買い手が決まっているのかな?」
「今夜のラストのオークションに出す予定なので、まだですが異世界人は珍しいし、生娘の様なのでその手の客にいい値で売れるかと思います」
「なるほどー、君は幼女趣味のオヤジに買われて性奴隷になるらしいけど、なりたい?」
「嫌です! 何も知らないままこんな世界に飛ばされて、奴隷になるなんて……うぅ……」
あららー、泣いちゃいましたがどうしょうかな。
「おっちゃん、私がこの娘を買いたいんだけど、いくらなら売るんだい? 言って置くけどあんまり暴利を貪ろうとしたら、直ぐにその首を刎ねるから、よく考えて値段を言ってね?」
そう言って、収納からデスサイズを出したら、めっちゃ震えています!
「早く言わないと、気が変わって振り下ろしてしまうかもねー」
「そっ、 その娘は金貨80枚で買いましたので、オークションに掛ければかなり行くと思いますが金貨100枚で、いや85枚で、良いです!」
ほとんど儲け無しというのはかわいそうですね。
現状では脅迫しているのですから、仕方ありませんがちょっと色を付けてあげますか。
「じゃ、金貨800枚あげますから、この娘はもらって行きますねー」
「えっ!?」
「それなら、儲けもあるから納得できるでしょ? ほら、数えて見て?」
さっき、カジノでぼろ儲けしているので、小金程度ですから、損すらしていません。
オーナーには利権所と店の元金だけあげたので、今日の売り上げだけしか貰っていません。
「畏まりました……確かにありますが良かったのですか? 恐らくオークションでもここまでは行かないと思いますが……」
「おっちゃんは、こんな状況だったけど、正直に話したからねー。さて、これで君は私の物になったから、ついでに私の所有物にしてしまうね!」
「いま、誓約魔術を使える者を連れてきますのでちょっとお待ちください」
「んー、私も使えるから自分でやりますよー」
予定よりも早いですが誓約魔術を解放してしまいましょう。
どうせ私の物にするのですから、この娘の全てを支配しないとね!
ちょっと服の胸の辺りに穴が空いてしまいますがボロ服なので、問題ないでしょう。
異世界人とか、初めて見ますので、私を楽しませてくださいよ!
「我 シノアの名に置いて命じる 汝、桂昌院 雫を我が配下として迎えん 魂に我を刻みて契約を行使する オウス!」
「この娘の名前は鑑定しても読めなかったのですが……あと、下僕では無く配下とは? そんな誓約の仕方は初めて聞きますが……ん? 胸の令呪が無い?」
「はい、檻を開けてねー。さて、シズクで良いかな?」
檻の中から、恐る恐る出てきましたが少し震えていますね。
この少し怯える感情は中々良いですね!
本音としては、もっと絶望した感情の方が私は好きなのですけどねー。
ふむふむ、改めて見ると中々可愛い娘ですね。
すごくいじめたい気分になってきましたよ!
「えっと……お姉ちゃんは、ご主人様で良いのですか?」
「その呼び方は好きになれないので、私のことはノアで良いですよー」
「では、ノアさんは、私をどうするのですか?」
「んー、このまま奴隷にしておくのは惜しいと思ったので、私がもらいましたが取り敢えずは私と行動を共にしていれば良いですよー」
自分が買われたことだけは、理解していますがこのまま逃げれないかと考えていますねー。
私に支配されているのに無駄なことを考えてますがどうやっていじめようかな!
最初が肝心なので、しっかりと理解させてあげますよー。
「まずはこの娘に似合う服に着替えさせてください、それから食事に行きますので」
「着替えは宜しいのですが風呂に入れて洗わないと汚れてますが良いのですか?」
ちょっと今から連れて行く所はまずいかな。
「リフレッシュ・ウォーター!」
唱えるとまるで風呂上りの様に綺麗になると驚きの声が
「いまの魔法は何なのでしょうか!?」
「初めて見ましたがこんな魔法が有ったのですか……」
2人が驚いていますがこんな下級魔法も知らないのですか?
「ただの洗浄魔法だよ? 水魔術をそういう方面でちゃんと鍛錬していれば誰でも使えるはずなんだけど? 戦闘方面に偏り過ぎだから、ダメなんたよねー。みんなもっと勉強をしましょうねー」
「済みませんがその娘の令呪が消えているのですが解除したのでしょうか?」
「んー、どうもみんな勉強不足みたいですねー。未熟な誓約魔術の使い手は令呪を刻印しないと配下に置けないのですが本当の誓約魔術は直接魂を連結させて縛るのですよー」
「なんと……初めて知りましたがそんなことが出来るのでしょうか?」
「んー、シズク。着ている物を全て脱ぎなさい」
「えっ! ノアさん、何で? ……か、体が勝手に動き出します! 嫌だ! どうして! お願いですから、許して下さい!」
泣きながら脱ごうとしてますので、ここで止めますか。
「シズク、止めなさい。ごめんねー、少しだけ試しただけなので許してね?」
「うぅ……酷いです……私、どうなっちゃうの……」
ちょっと、いまのでゾクゾクしてしまいましたよ!
嫌がる感情も良いですね!
「どう? 分かったでしょ? こっちの場合の方が魂も縛っているから、全権限を支配しているので、反抗とか無駄ですよー」
「確かに……これが真の誓約魔術ですか……ノア様、私と取引などは駄目でしょか?」
「内容と対価によるけど、私はめったにこないけど、それで良いのなら考えて置きましょう。貴方は口ではあんなことを言ってましたが奴隷のことはちゃんと考えているみたいでしたからねー」
「そんなことはありませんよ。私は儲ける為にしているだけですから」
「ここに居る奴隷たちは、檻に入れられてはいるけど粗末に扱われていないからねー」
「そんな所まで見ていらっしゃるとは、適いませんな……」
「邪な商人だったら、この娘を欲しいと思った時に首を刎ねてもらって行くつもりだったんだよねー。ちょっと残念ですー」
「恐ろしいですな……こんな商売ですが飢えさせるのだけはしてないだけです」
「さあ、待っているので早く着替えて着なさい。大丈夫ですよー、私に魂を掌握されているのでどこにいるか直ぐに分かりますしねー」
「その様なことはしませんがそこまで、そこまでわかるのですか? 」
「彼女の支配権は全てありますので、意識すれば思考や見ている物もわかるのですよ?」
「それでは、密偵などが捕まって支配されてしまったら、全て筒抜けになってしまうのですか!」
「いま、シズクはもしかしたら、更に酷い目に遭うのではないかと不安で仕方ないと考えてますよね?」
先ほどは、逃げることを考えていましたが諦めてこれからどんなことをさせられるかと怯えていますよー。
中々可愛い配下を手に入れましたよ!
時間があればしっかりと躾がしたいですよー。
「わ、私は、その様なことは……」
「シズク、ダメですよー! 私に対しては隠し事は、もう不可能ですが貴女が誠意ある行動をすれば私は可能な限り貴女を守るので安心しなさい。それで返事は?」
「はい……わかりました。ノアさんを信じて着いて行きます」
素直に信じましたねー。
穢れを知らないというやつですね。
シノアが反対しなければ、私の色にしっかりと染めてあげたいですねー。
「うんうん、素直で良いですねー。それでは行ってきなさい」
セリスの時は奴隷なんてとか言ってたのに結局、奴隷を手に入れてしまいましたよ!
まあ、後でシノアに従う様に説明をして丸投げしましょう。
「ノア様は一体何者なのでしょうか? 魔術のこともなのですが私もこの国に長い事いますがノア様ほど強い方は知りませんが教えては頂けないですよね……」
「んー、あまり深入りしない方が貴方の為になるので、聞かない方が良いと思います。あと、これは忠告ですがあまり鑑定に頼らない方が良いですよー」
「私にはノア様に鑑定があるとは見えないのですが持っていらっしゃるのですね」
「もちろん持っているので、貴方のことは全て見えていますがそれだけに惜しいと思うので忠告をしているのですよ?」
「鑑定は使わない方が良いということなのでしょうか?」
「んー、いま私の中身を変えたから見てみると良いよ?」
「これは! なんと技能が増えたり変わっている物が……まさか……そんなことが……」
「でしょ? そういうことですよー。その力はあくまでも見るだけにしておいて、本当の見る目を鍛えることをお勧めしますよー」
「鑑定に頼るなと言うことなのですね?」
「戻って来ましたねー。さて勉強はここまでで、後は宿題とします。自分を磨いていけば鑑定などに頼らずに真偽が分かる様になるし、真の鑑定眼が使えるようになりますよー」
「分かりました、少し自分を見つめ直すことに致します。では、私のお気に入りの所へご案内致しますね」
その後、中々美味しい料理を堪能した後、屋敷に戻ったら、セリスとおっちゃんが待っていましたが聞く所によると私が居ないので、エルナがずっと探していたらしいですね。
セリスとおっちゃんにシズクを紹介して、私の配下にしたことを伝えて、シズクには、普段は私は居ないのでシノアに尽くす様に言い聞かせて置きました。
色々と質問をして来ましたがめんどいのでセリスに面倒を見る様に言い付けて丸投げしました。
おっちゃんは、誓約魔術のことを聞いて、失われた魔術だなーと感心していましたが、良く知ってますね。
この娘についてはどうするかはシノアに決めさせる様に言って置きましたが能力が高いので、育成すれば戦力になるとだけ伝えてもらいましょう。
まあ、本人が戦いを望まないのであれば仕方ありませんがこの娘は強くなりますよ。
楽しかったので、そろそろこの辺で眠りますが魔王殺しだけは全部飲んで瓶だけ収納して置きましたので、どうなるか楽しみですよ。




