表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれ変わったのですよね?  作者: セリカ
1/378

0 始まりは……

 私は、いつからここにいるのかな……。


 いつ生まれたのかも分からないけど、ずっとこの窓が一つだけある部屋にいる。


 小さい頃は、余り何もされなかったけど、大きくなるにつれ、わかからない薬を飲まされたり、体に直接投薬され始めた。


 吐きそうになったり、痛いから嫌と言って反抗すると余計に殴られたりするから、我慢して言われた通りにするだけ。


 壁の向こうからも悲鳴とか泣き叫ぶ声が時折聞こえて来るので、私以外にも同じことが行われているのでしょうね。


 私は、この部屋にずっと居るけど、定期的に聞こえて来る声が変わるのは何故かな?


 気になったので、先生に聞いたら、処理したと教えてくれました……処理って、どうなるの?


 最初の頃は、ただ何も無い日々を過ごすだけだったけど、いつからか私に話しかけてくれる声が聞こえる様になった。


 声の主は、私に色々なお話しをしてくれたので、何も無い私には、唯一の楽しい時間になった。


 みんなに教えてもらえたお蔭で、私に魔法が使える様になったけど、他の人の前では決して使わない様にと言われた。


 さらに時間が流れると私には、違う景色の様な物が見えるようになったけど、先生がようやく覚醒したかと言いました。


 その日から、実験や薬以外に先生の質問が増えたので、痛い思いをしなくなったのは、嬉しかった。


 私がそこそこ大きくなると、先生が「そろそろ頃合いかな」とか言いました。


 次の日に体以外に頭も動かせない台の上に固定されると先生が「ちょっと我慢して、動かないでね」と言うと私の右目をくり抜いてしまったのです。


 あまりの痛みに泣き叫んだら、「うるさいわね! 」と言って、近くに合った斧で、右腕を切り落とされました!


 痛みで意識が飛んでしまったので、そこから覚えていません。


 意識が戻ると右側が見えにくいのと無くなった右腕の付け根が焼かれているみたいです。


 血は止まっているけど、すごい痛みがずっと続きます。


 みんなが色々としてくれたので、痛みは和らぎましたが……右目と右腕を無くしてしまいました。


 特に仲の良かったしーちゃんが外に行こうと言いました。


 でも、私はここしか知らないから、何処に行けば良いのでしょう?


 みんなが私には、外でも生きていける力があるから、ここから出ようと言ってます。


 しばらくして、先生が右目の辺りに包帯を巻いて現れました。


 私を見て、「馴染んだら、次は左ね」と言って去って行きました。


 次は左って……そしたら私はどうなってしまうの?


 左目も無くなったら、いつも眺めてるお月様も見れなくなってしまいます……嫌です。


 私がその日から、毎晩泣いているとみんなが次の満月の時が人が少ないので、ここを出ようと言ってます、このままでは殺されてしまうからと。


 私は、どうすれば良いのかも分からないけど、みんなの言う通り出る事に決めました。


 いつも開かない扉はみんなが開けてくれました。


 いくつかの扉を開けると月の光に照らされた森が広がっています。


 外の世界がこんなに綺麗だったなんて、初めて知りました。


 しーちゃんがこの森を下れば、助けてくれる方がいるから、急いでと言ってますがそちらの方向から、私に痛いことをした人達がいるのが私には見えます。


 仕方ないので、私は反対の方向に逃げますがしーちゃん達がそっちはダメと言っていますがこの方向以外は怖い人達の気配がするから……。


 遠くまで、逃げたと思いますが行き止まりのようです。


 気は付かない内に上に登っていた様で、目の前は崖になってます。


 私がどうしょうと迷っていると来た道から、怖い人達と先生が来ます。


 右目が私と同じ色の目になってます。


 先生は、楽しそうに「お疲れ様、楽しめたかな」と言いました。


 そしたら、私がここに来るように道を空けていたんだよと教えてくれました。


 目が見えなくなる前にちょっと希望を持たせてみたかったそうです。


 そして、「最後に外の景色を見れて良かったね! 」と楽しそうに言いました。


 私には、分からないのですがどうしてこんなことをするのでしょうか?


 ただ、みんなの言う通りにしなくて、ごめんなさいと思いました。


 通用するかわからないけど、しーちゃんに教えてもらった風の刃の魔法で攻撃してみました。


 先生達は驚いて、大きな火球をこちらに飛ばして来ました。


 その火球は私の下腹部に当たると弾けて、そのまま私は崖から、落ちてしまいました。


 上で、先生が「私の翡翠眼が! 」と叫んでましたが少しぐらいは逆らえたのかな?


 それにしても、落ちているけど、空を飛ぶとゆうのは、こんな感じなのかな?


 お腹が痛すぎて、段々と考えることも出来なくなってきたけど、このまま死んじゃうのかな?


 私は、一体何の為に生まれてきたのかな……。


 あの先生の為だとしたら、私に考える心なんていらなかったのに。


 もしも次があるのでしたら、みんながお話ししてくれた色んなことがして見たいです。


 死んでしまったら、次ってあるのかな?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ