その21〜その25
21.洋上から顔出す太陽と、時を同じくして飛び立ちたい。甲板上に並ぶ影、彼らは何を待つのだろう。遠くの空に黒点1つ
『飛行機雲』
────仲間と共に目指す夢。けれど、仲間と全て一緒ではいけません。
仲間を構成するのは個々です。
あなたの〝黒点〟は味方ですか? それとも敵ですか?
22.山の向こうに消えた影、今尚見えるは幻覚か。噴煙昇る、その先に、待つのは黒き煙のみ。
『飛行機雲』
────駄目と思っても挑戦する。その結果はシビアであることでしょう。それを実際に目の当たりにしたのかもしれません。
あなたはそれを見て諦めますか?
23.外の風景が後ろへと跳躍する。振り返ると機体が起こす風により海が飛沫を上げるのが見えた。
────高度2メートル
風景に黒い花火が混じる。前方に艦が見えた……
『飛行機雲』
────すぐ近くの危険。しかし、それはまだ〝近く〟なだけです。全て避けるか、道半ばで潰えるか。あなたの目指すのはどちらですか?
24.窓の外の滑走路、並ぶは愛機と仲間達、────もう乗れない……
自覚したくないそれを胸に発動機の音が窓を揺らす
『飛行機雲』
────離れてからこそ感じる大切さ。もう戻れない日々は未来へ繋がります。
それをするかしないかはあなた次第。
25.窓の外で雫の音が鳴る────耳をすませて待つしかない。風強く、離陸不可。
帰ってこいよ我が友よ
『飛行機雲』
────不安で不安で仕方ない。どうする事もできない。なら、信じましょう。
あなたは友をどれほど信頼していますか?