第六話 全テヲ打チ砕ク巨人
うん、なんていうか……戦闘描写下手です、すみません。
そこには魔物による虐殺が行われていた。魔物は人型で
狩人と思われる人物や勇敢な村人達がそれに対抗している。
だが健闘虚しく、魔物たちに押されていき武器による殴打や、斬撃の攻撃を受け
倒れていく。そんな中、魔物たちに一本の剣を持って戦っている
バルキッドさんの姿が確認できる。俺はそれに近づき戦っている
対象の魔物に右ストレートで殴りつける。
弱っていたのか殴った瞬間、倒れ伏す。
「マサトさん!?あ、危ないですよ!早く家に戻ってください!」
「それはこっちのセリフですよ、あなたより、俺のほうが失うものが少ない。
あなたには家族が居るでしょう!?奥さんや娘さんが心配しています、
だから早く行ってください!」
「しかし……」
そうこうしているうちに4匹の魔物が俺とバルキッドさんを囲む。
「……っく!俺が道を作りますから早く戻ってください!」
そう言って4匹の内カーラさんとルースィーさんの居る家の方向に居る
魔物に右ストレート、左フック、回し蹴りの三連撃で倒し、
2匹目もボディブローで殴って膝を付かせる。
「早く、行って!」
俺は叫ぶ。
「……すみません………!!」
バルキッドさんは家の方に駆け出す
他の2匹の魔物はバルキッドさんを追わず、俺に一斉に攻撃してくる。
二匹……、二匹とも少し足が遅い、これなら……!
俺はボディブローをした魔物の顔を蹴り飛ばし、二匹のうち一匹に接近する。
その一匹は持っている棍棒を俺に向かって横に殴ろうとしてくる。
それをバックステップで回避し、棍棒を持っている腕を蹴り上げる。
相手の腕を打ち上げて無防備になった所で魔物にタックルし
同時に腹に掴みかかる。そしてそのままもう一匹の魔物に向かって
突進し、もう一匹の魔物はそれに巻き込まれ仰向けに倒れる。
そして掴んでいる魔物の顔を飛び膝蹴りで吹き飛ばし
倒れている魔物の顔面をストンプする。
「ハァ……ハァ………」
四匹は起き上がらない、どうやら倒せたようだ。
「もしもし!?もしもし!」
セリフィアさんからの通信が来た。
「なんですか?止めようっていうのなら無理ですよ、もう倒しちゃいましたし」
「いえ……やっぱり考え直したんです、人が襲われていて助けようとしているのに
それを止めようとした私が間違っていました、すみません。これからは
私もサポートします」
「そうですか……俺もすみません俺のこと考えてくれていたのに……でも
いてもたってもいられなくて」
「ええ、分かっています……、!! 刻阪さん、後ろに下がって!」
俺は咄嗟に後ろに下がる、そこには横から殴りかかってきていた
魔物の姿があった、空振っているところに右、右、左、アッパーの
連撃を繰り出し、相手を倒す。
「た、助かりました……」
「私のサポートもまだ必要でしょう?」
「ははは、そうですね」
そう言って、サポートを受けつつ
残りの魔物を倒す、そうしていると…………
「あらかた片付いたな……」
ある程度倒し被害も抑えられた、しかし……
「フリートロールはどこに行ったんでしょう……?」
セリフィアさんは言った
「たしかに、もう倒したわけじゃ無いでしょうし」
そう言っていると、少し遠くから高い音が響いた。そして「それ」が次第に
近づいてくる
「この音……まさか!」
「はい、来ます!」
森から巨体の人型の巨大な棍棒を持った魔物が姿を現す
そして「それ」の持つ2つの目からは怒りを感じ取れる。
「これが……トロール……」
「来ますよ……気を付けてください!」
俺は咄嗟に倒した魔物の持っていた、錆びた粗悪な剣を持って
フリートロールに斬りかかる、だが。
「き、効いていない!?」
フリートロール持つ硬質な体は持っている剣を弾く。
「そ、そんな……剣は錆びているけどこんなことって……」
そう絶望していると……………
「マサトさん!?」
背後からルースィーさんの声が聞こえる。
咄嗟に振り返る、そこにはやはりルースィーさんが居た。
そんな……このタイミングで……
「来るなぁ!逃げろォォォォ!!!」
ルースィーさんのいる地面には、体には、大きな影が被さっていた。
トロールの、「足」だ。
「え?」
その足は徐々にルースィーに近づいてくる。
俺はルースィーの方へ駆け出し、その影の範囲外に突き飛ばす。
そして、迫ってくる足に対して剣を振り、対抗する。
「逃げろ……ルー……スィー……」
「パキッ」
そんな音を立てて持っていた剣の刀身が折れる。
「あ」
足は俺を潰した。
体中が痛む、体の感覚が無くなってきている、骨は何本も折れている
ことだろう、俺は死ぬのか?………いや……俺は、こんなところで
死ねない
「けほっ、げほっ、くぶぅっ、ガッ」
俺の口から大量の血を吐き出す、口に体から出血した血と
吐血した血が入り気持ちが悪い。
「起きたの!?大丈夫ですか!?死んだかと……」
「ガッ、ハァ……ハァ……あい……つは……?」
「フリートロールはまだ居ます、あなたの助けたルースィーさんも生きています」
周りを見渡すと家を破壊し、人々を虐殺しているトロールの姿があった。
「そうですか、あの………お願いがあるんです………」
「なんですか?言ってください、落ち着いて、ゆっくりでいいですから」
「俺に、あいつを「殺す力」をください、俺は……逃げれません」
「そ、そんな事……もうあなたの体力はかなり減少しているんですよ!?
これ以上は」
「一発で殺れるなら……いけますよ……お願いします
俺はあいつを見過ごせない………!」
「………………分かりました、ではあなたに一度だけ強力な魔法を
扱えるようあなたの脳にその魔法の情報を入れ込みます。
そうしたらその情報の通りに唱えてください」
「分かりました」
俺は覚悟を決める。
セリフィアさんは呪文のような物を唱えると
俺の頭が頭痛に襲われる、すると詠唱方法や威力、魔法の消費MPなど
様々な詳細な情報が流れ込んでくる。
「ぐぅ……ガッ、アアッ!」
しばらくするとその情報が纏まり、頭痛も治まって
自然と詠唱方法が明確に分かるようになった。
「終わりました、チャンスは一回、「撃って」と言ったら
魔法を撃ってください」
「はい」
俺は空高く手を上空へ突き出し集中する。すると
光の粒のようなものが出現し、やがて収束して1つの巨大な光の玉へと
姿を変えていった、その玉はフリートロールの体よりも巨大なものである。
「いまです、「撃って」!」
俺はそれにこくりと頷いて大声で叫ぶ。
「ヘブンズ……ボール!!!!」
光の玉はトロールを呑み込んでゆく。
そして弾けて衝撃が加わり、トロールは倒れ伏す。
「や、やりましたよ、刻阪さん!倒れました!」
セリフィアさんは声を上げた
「ええ………そう……ですね……」
視界が暗い、目が霞む、周りの音もぼんやりとする。
そして、やがて体が持たず、俺は倒れた。
「刻阪さん?刻阪さん!?」
音が……遠くなってゆく
少しグロっぽい描写を入れてみましたが、これは酷い。
そろそろ本格的に物語が始まってきます。